話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、HOUSEI、ALBERT
■ソフトバンクグループ <9984> 4,900円 -131 円 (-2.6%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は全般地合い悪のなか下値を探る展開。ここ5000円大台ラインを巡る攻防で、前日は大台をキープしたがきょうは再び割り込む展開を強いられている。前日の米国株市場ではナスダック総合株価指数が300ポイントを超える大幅な下げとなり、米ハイテク株に投資する同社にとっては逆風材料となっている。また、同社傘下の巨大ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の低迷が浮き彫りとなるなか、同ファンドの人員を3割程度削減する動きが始まったことも伝えられ、これもネガティブ材料として受け止められている。株式需給面からは日経平均寄与度の高い銘柄で、きょうも日経平均が先物主導で売り込まれた場合に裁定解消売りを浴びる可能性があり値動きが注視される。
■コマツ <6301> 2,611円 -44 円 (-1.7%) 本日終値
コマツ<6301>や日立建機<6305>は安い。この日発表された9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と8月に比べ0.7ポイント上昇し市場予想(49.7)を上回った。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)による急激な利上げに伴う世界的な景気減速懸念が強まるなか、大手建機株は売りに押される展開となっている。
■HOUSEI <5035> 835円 +131 円 (+18.6%) 一時ストップ高 本日終値
HOUSEI<5035>は急反騰。29日の取引終了後、連結子会社が中国向け越境EC事業の個人宛貨物発送に特化した新たなクラウドサービスの提供を開始すると発表しており、これを材料視した買いが向かったようだ。新サービス「ezOrderDOMO(仮称)」は、中国個人宛の航空貨物の国際発送時に必要な輸出申告書や中国側の通関書類などをクラウドサービス上で管理・作成できるというもの。同社は今後、国内のEC関連事業者などに向けて利用を拡げていく計画にあり、また中国向け国際発送の代行サービスにも着手する考えを示している。
■ALBERT <3906> 4,845円 +700 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
ALBERT<3906>はストップ高。29日の取引終了後、米コンサルティング大手アクセンチュア<ACN>の日本法人がALBERTに対し、完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表した。TOB価格が1株9180円であることから、これにサヤ寄せする格好となったようだ。AI実装やデータ分析の分野における競争力向上や、データサイエンティストの採用強化などを図る狙いがある。買い付け予定数は462万6203株(下限308万4200株、上限設定なし)で、買い付け期間は30日から11月14日まで。なお、TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は29日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■バルクホールディングス <2467> 240円 +26 円 (+12.2%) 本日終値
バルクホールディングス<2467>が後場急伸。正午ごろ、子会社サイバージムジャパンがISID<4812>子会社のISID-AOとサイバーセキュリティー分野全般における協業契約を締結したと発表しており、これが好感された。電通グループ・ISIDグループのデジタルインフラ、システムサポート、ユーザーサポート領域の専門家集団であるISID-AOとの協業により、今後はISID-AOの顧客向けに人工知能(AI)を活用した脆弱性診断・ペネトレーションテスト・脅威情報漏えい調査サービスなどを提供する。また、サイバーセキュリティー対策ソリューションの共同開発や相互の人材供給なども行うとしている。
■ワイエスフード <3358> 273円 +29 円 (+11.9%) 本日終値
ワイエスフード<3358>が急伸。29日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、衛生用品(マスク、オムツ、ナプキンなど)の輸入、販売などを行うP&C(東京都品川区)の代表取締役である江川源氏の保有割合が16.47%となり、新たに主要株主になったことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資で、報告義務発生日は9月22日。
■共同ピーアール <2436> 1,480円 +134 円 (+10.0%) 本日終値
共同ピーアール<2436>が大幅続伸。29日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。効力発生日は11月1日。
■ウェルビー <6556> 785円 +51 円 (+7.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
ウェルビー<6556>は大幅高で3日続伸。29日の取引終了後、放課後等デイサービス事業を展開するハピネスカムズ(群馬県前橋市)の全株式を10月4日付で取得し、子会社化すると発表しており、これが好材料視された。ハピネスカムズは群馬県に6つの放課後等デイサービスの事業所を運営しており、ウェルビーが進出していない群馬県での開設スピードの加速と進出地域の拡大が実現できると判断したという。取得価額は2億7920万円。なお、同件による23年3月期業績への影響は現在精査中としている。
■クラウディア <3607> 312円 +13 円 (+4.4%) 本日終値
クラウディアホールディングス<3607>が4日続伸。29日の取引終了後、集計中の22年8月期連結業績について、売上高が92億円から95億700万円(前の期比35.5%増)へ、営業利益が3000万円から1億400万円(前の期17億3200万円の赤字)へ、最終利益が5億8000万円から8億2400万円(同8億1000万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。新型コロナウイルス感染症による行動制限の影響を考慮し保守的に見積っていたが、影響が軽微だったことが要因という。また、円安の進行により為替差益を計上したことや、雇用調整助成金を計上したことも寄与した。
株探ニュース