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『四季報』予想の盲点を突く、妄想2倍株ハンター

特集
2022年10月14日 10時20分

目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技 yamaさんの場合-第1回

登場する銘柄
INTLOOP<9556>、Bエンジニア<7352>、CCT<4371>、Robot Home<1435>

編集・構成/真弓重孝(株探編集部)、文・イラスト/福島由恵(ライター)

【タイトル】yamaさん(ハンドルネーム・40 代・男性)のプロフィール:
著名な投資家交流会「KabuBerry」を主宰する兼業投資家。株式投資を始めたのは2005年。様々な失敗を経ながら、株価が2~3倍以上になることが期待できる割安成長株への投資手法を確立する。最近は並行して高配当、バリュー投資も手掛け、投資パフォーマンスの安定化を図る。本人曰く「投資ではわくわく感を持てる銘柄を発掘するのが好き」。大ヤラレを食らったことや、年齢も考えて、現在は高配当株も投資対象に手を広げているが、基本は高い業績成長で株価水準が修正されていくことが"妄想"できる銘柄を探し出すことが楽しみと言う。

新たに登場するyamaさん(ハンドルネーム)は、投資家向け交流会「KabuBerry」を主宰する頑張り投資家さんだ。

KabuBerryは2006年から名古屋で開催する老舗の投資家向け勉強会で、今や全国から多くの投資家が参加する。yamaさんは会の運営とともに、ツイッターやブログで毎日のように企業分析情報などを発信しており、その熱心さや優しい人柄に魅了されているファンも多くいる。株探プレミアム・投資家取材班にも、株探に「yamaさんを登場させて」という声が以前から寄せられていた。

勉強熱心で会の運営もきっちり続けるyamaさんは、お堅い事業を展開する企業のサラリーマン。絵に描いたような堅実で実直な人なのだが、投資では、1銘柄で1000万円ものヤラレを食らうという、イタすぎる失敗もやらかしている。

「急成長が期待できる銘柄を発掘したときに、ときめく快感がたまらない」というyamaさんは、どのような投資法を繰り出し、そして投資人生を歩んできたのか。複数回にわたり紹介する。初回はメインの投資法となる成長株投資から触れていく。

現在儲かり中のINTLOOP

IPO(新規株式公開)のセカンダリー投資を含めた成長株投資を手掛けるyamaさんは、今年22年7月8日に東証グロース市場に上場したINTLOOP<9556>を上場2日目に購入した。その後、保有を続ける同銘柄は、3カ月で約70%株価が上昇し、その分の含み益が乗っているところだ。

同社はコンサルティング大手のアクセンチュア出身者が経営陣に名を連ね、フリーランスを活用したコンサルティングやシステム開発の支援などを手掛ける。同社に注目したのは、割安成長株と見たからだ。

■INTLOOPの日足チャート(22年7月8日~)

【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同

来期業績の上振れを狙う

成長株投資でyamaさんが狙うのは、株価が2倍以上になることが期待できる銘柄で、狙うのは割安成長株だ。

ただし、yamaさんが意識している割安性とは、足元というよりは次の決算後の水準になる。通期でいえば来期の業績、四半期でいえば上方修正後の業績をベースにした株価水準になる。

そのため、足元のPER(株価収益率)はさほど割安でなくても、業績成長が今後期待できるならば、買い出動していく。

ファンダは30%成長と他社比較で割安を評価

INTLOOPは、この考え方に基づいて、今年7月8日のIPO前から注目していた銘柄だ。yamaさんは同銘柄を、ファンダメンタルズ面とテクニカルの需給面の両面から参戦を決断した。

ファンダ面では、上場前の業績の足取りから、

・来期は30%成長が見込めてその先も継続できる可能性がある

・同業他社と比較すると、時価総額やPERが小さく割安である

―― の2点に着目した。この状況に気づいた投資家から、いずれ本格的な買いが入ると考えた。

来期30%成長については、yamaさんがファンダ分析で活用している『株探』を通じて入手した。参考にしたのはIPO前の業績の推移だ。

INTLOOPの個別銘柄ページの「ニュース」のアイコンにアクセスした後、さらに「開示情報」をクリック。すると、第1四半期(1Q)から第3四半期(3Q)まで3つ並んで掲載される「上昇申請のための四半期報告書」の情報に容易に到達できる。この閲覧機能を生かしたのだ。

■『株探』で確認できるINTLOOPの開示情報

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四半期ごとの成長幅拡大から好調を予想

資料で同社の22年7月期の四半期決算をたどると、まず3Qまでの累積の売上高が、既に通期実績の水準に到達していることが判明。そして1Qから四半期ごとに売上高を伸ばしていることが分かった。

具体的には1Q→約28億円、2Q累計→約59億円、3Q累計→約94億円となっていることから、各四半期の売上高は1Qが約28億円、2Qが約31億円、3Qが約35億円と、期を追うごとに拡大していた。

この業績モメンタム(騰勢)が続けば、これから発表の4Qは、3Qよりも収益が伸びる可能性がある。yamaさんは7月決算の同社が上場後に初めてとなる通期決算で公表する23年7月期の計画では「前期比+30%もあり得る」との、妄想が膨らんだ。

実際、同社が9月14日に発表した22年7月期通期決算は、前期比41.9%の増収、同84.7%の経常増益と、いずれも過去最高を更新して着地。そして23年7月期の予想も30%の増収、55.3%の経常増益とした(下の図参照)。

■『株探プレミアム』で確認できるINTLOOPの通期業績の成長性推移

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※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ ビジネスモデル、他社比較ではここに注目

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