東京株式(大引け)=327円高、雇用統計通過後の米株高受け買い戻し誘発
7日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買い戻す動きが広がり、日経平均株価は反発に転じた。300円を超える上昇で2万7000円台半ばに再浮上した。
大引けの日経平均株価は前営業日比327円90銭高の2万7527円64銭と3日ぶり反発。プライム市場の売買高概算は12億3359万株、売買代金概算は2兆9125億円。値上がり銘柄数は1298、対して値下がり銘柄数は474、変わらずは65銘柄だった。
きょうの東京市場は朝方からリスク選好の地合いとなり、日経平均は大きく切り返す展開となった。前週末の米国株市場では、10月の米雇用統計が非農業部門の雇用者数の伸びが市場コンセンサスを上回ったものの、失業率が想定を上回る水準だったことなどで、FRBの金融引き締めに対する警戒感がやや後退した。半導体セクターの上昇が顕著で、東京市場でもその流れを引き継ぎ同関連株に買われるものが目立った。また、鉄鋼や海運など景気敏感株にも買いが優勢だった。ただ、日経平均は前週末に460円あまりの下落をみせていたが、その下げ幅を埋めることはできなかった。あすの米中間選挙や今週10日に発表される10月の米CPIの結果を見極めたいとの思惑が上値を重くしている。なお、値上がり銘柄数は1300弱で全体の7割を占めた。
個別では、売買代金でトップとなったソフトバンクグループ<9984>がプラス圏で着地。売買代金2位のレーザーテック<6920>が上値を指向したほか、東京エレクトロン<8035>など半導体主力株に買いが集まった。日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>など海運株が高く、日本製鉄<5401>やJFEホールディングス<5411>など鉄鋼株も人気だった。ソニーグループ<6758>、キーエンス<6861>なども買いが優勢。きょうは好決算発表に絡みヤマシンフィルタ<6240>、セレス<3696>、インソース<6200>、アイスタイル<3660>、サンリオ<8136>などストップ高銘柄が相次いだ。
半面、エーザイ<4523>が安く、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>なども利益確定売りで値を下げた。三菱重工業<7011>も冴えない。日本航空<9201>が売りに押され、ソシオネクスト<6526>も利食われた。山一電機<6941>が急落、帝人<3401>、新電元工業<6844>なども大幅安。昭和電線ホールディングス<5805>の下げも目立つ。
最終更新日:2022年11月07日 15時52分