話題株ピックアップ【夕刊】(1):エーザイ、サイゼリヤ、ファストリ

注目
2022年12月5日 15時12分

■ASB機械 <6284>  4,755円  +295 円 (+6.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

日精エー・エス・ビー機械<6284>が大幅高で4日続伸、年初来高値を更新した。大和証券が2日、投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を3300円から5100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、22年9月期第4四半期の連結受注高が97億円(前年同期比49%増)となったことに注目。日本で飲料容器向けの大型機の受注が入ったことや、米州で顧客が地産地消へシフトしていることで投資が増えていること、インドでは消費回復で日用品容器向けなどが増えていることなどが要因としている。この受注好調を織り込み、23年9月期の同証券の営業利益予想を62億円から70億円へ引き上げている。

■エーザイ <4523>  10,050円  +495 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

エーザイ<4523>が大幅反発。認知症治療薬候補「レカネマブ」を巡る期待感が継続する形となり、目先の利益を確定する目的の売りをこなして切り返した。株価は再び1万円台に乗せ、1日につけた年初来高値に接近している。一方、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、エーザイの投資判断について「アンダーウエイト」を継続した。レカネマブの売り上げ貢献を織り込む形で、目標株価は3700円から6500円に引き上げたが、「現在の株価は割高」としている。

■内田洋行 <8057>  4,685円  +195 円 (+4.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

内田洋行<8057>が7日ぶりに反発。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(7月21日~10月20日)連結決算は、売上高467億1100万円(前年同期比8.5%増)、営業利益19億9400万円(同22.2%減)、純利益14億1200万円(同6.3%減)と減益で着地したが、前週末まで6日続落していただけに、アク抜け感から買われたようだ。大手民間企業ICTビジネスでソフトウェアライセンスを中心に成長を維持したほか、遅れていた中堅中小企業のICT投資が急速に回復しつつあることや、東名阪のオフィス案件が大幅に伸長したことで売上高は伸長した。ただ、コロナ禍で停止していた顧客接点強化のための活動を再開したことで販管費が想定通り増加し、減益を余儀なくされた。なお、23年7月期通期業績予想は、売上高2300億円(前期比3.7%増)、営業利益64億円(同18.9%減)、純利益45億5000万円(同1.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■サイゼリヤ <7581>  2,914円  +101 円 (+3.6%)  本日終値

サイゼリヤ<7581>が反発。前週末2日の取引終了後に発表した11月度の月次報告で、既存店売上高が前年同月比10.0%増と13カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同7.3%増、客単価が同2.5%増とともに増加。なお、全店売上高は同10.4%増だった。

■ファーストリテイリング <9983>  83,890円  +2,530 円 (+3.1%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は反発。前週末2日の取引終了後に発表した11月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高は前年同月比3.8%減と5カ月ぶりに前年実績を下回ったものの、織り込み済みとの見方が強い。客数は9.7%減だった半面、客単価は6.5%上昇した。月を通して気温が高く推移し、防寒衣料の需要が伸び悩んだことに加えて、前年にあった+Jなどのコラボ商品が今年はなかったことが響いた。

■日本製鉄 <5401>  2,220.5円  +40.5 円 (+1.9%)  本日終値

日本製鉄<5401>が切り返し急、2100円台で収れんする25日・75日移動平均線を足場にマドを開けて上昇している。鉄鋼株はPER、PBRともに割安感が強い一方、配当利回りが高く、バリュー株の象徴として物色人気を集めているが、同社はそのシンボルストックとして機関投資家と思われる大口資金の買いが観測される。国内外でインフレが進むなか、同社は自動車用鋼板をはじめ高付加価値商品の競争力の高さと、先進技術の導入でも業界を先駆している。原料コストの上昇は製品への価格転嫁で相殺し、23年3月期上期(22年4~9月)の営業利益は前年同期比27%増の5417億5200万円と好調を維持した。

■良品計画 <7453>  1,435円  +21 円 (+1.5%)  本日終値

良品計画<7453>が反発。前週末2日の取引終了後に発表した11月度の国内売上高で、直営既存店売上高とオンラインストアを合わせた売上高は前年同月比8.0%減と6カ月連続で前年実績を下回ったものの、織り込み済みとの見方が強いようだ。食品はチョコレートなど新商品の投入により、売り上げの回復が見られたほか、衣服・雑貨ではアパレルが堅調だった。一方、靴下などの雑貨が伸び悩んだほか、生活雑貨は低調な売り上げが続いた。なお、直営全店とオンラインストアを合わせた売上高は同4.3%増だった。

■日産化学 <4021>  6,690円  +90 円 (+1.4%)  本日終値

日産化学<4021>が反発。3日付の日本経済新聞朝刊で「半導体向け材料の一種の接着剤に参入する」と報じられたことが好材料視されたようだ。記事によると、半導体製造後工程に照準を合わせ、24年にチップを立体的に積み重ねて高性能にする「3次元実装」用材料の量産を始めるという。同社が後工程向け事業に乗り出すのは初めてであり、24年に3次元実装向けの材料の売上高で10億円程度にするとあることから、業績への貢献が期待されている。

■ジャムコ <7408>  1,548円  +20 円 (+1.3%)  本日終値

ジャムコ<7408>がしっかり。米航空機大手ボーイング<BA>が同社の中型機「787ドリームライナー」を巡り、米ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス<UAL>傘下のユナイテッド航空からの大型受注で合意間近となっていると伝わった。これを受け、前週末2日の米国株式市場でボーイング株は上昇した。航空機向けの内装品を手掛けるジャムコに対しても、業績へのポジティブな効果を期待した買いが入ったようだ。航空機向けのチタン需要が拡大するとの期待感から、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>や東邦チタニウム<5727>も堅調に推移している。報道によると、ボーイングとユナイテッド航空は数十機の購入で、早ければ今月中にも契約を交わす可能性があるという。

■川崎重工業 <7012>  2,863円  +30 円 (+1.1%)  本日終値

川崎重工業<7012>は小じっかり。前週末2日、液化水素サプライチェーンの構築に向け、関西電力<9503>と海上輸送などに関する協業の覚書を締結したと発表しており、これが株価の支えとなったようだ。協業を通じ、液化水素の海上輸送に加え、海外での水素の製造・液化・貯蔵、兵庫県姫路市周辺での輸入した水素の受け入れに関する調査・検討を行うという。

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