話題株ピックアップ【夕刊】(2):大ガス、三菱UFJ、オリックス

注目
2023年2月7日 15時17分

■東芝テック <6588>  3,765円  +165 円 (+4.6%)  本日終値

東芝テック<6588>が大幅続伸。6日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、経常利益を100億円から115億円(前期比12.8%増)へ上方修正したことが好感された。リテールソリューション事業で海外顧客の投資抑制傾向や為替影響などがあり、売上高は5200億円から5100億円(同14.5%増)へ下方修正したが、ワークプレースソリューション事業で国際貨物輸送の改善が見込まれることに加えて、為替差損の改善が見込まれることから経常利益は上方修正した。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)連結決算は、売上高3744億7000万円(前年同期比14.0%増)、経常利益99億3700万円(同23.0%増)だった。

■コーセー <4922>  15,000円  +650 円 (+4.5%)  本日終値

コーセー<4922>が続急伸。6日の取引終了後、集計中の22年12月期連結業績について、売上高が2830億円から2891億円へ、営業利益が165億円から221億円へ、純利益が165億円から187億円へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。前の期に決算期を変更したのに伴い前の期との比較はないものの、日本の百貨店と化粧品専門店が引き続き好調に推移したことにより市場全体が回復基調にあることや、タルトのホリデー商戦が好調に推移したことが売上高・利益を押し上げた。また、全社的なコストコントロールを推進したことも寄与した。

■ニチアス <5393>  2,521円  +93 円 (+3.8%)  本日終値

ニチアス<5393>が続伸。6日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を2350億円から2375億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を270億円から295億円(同12.3%増)へ上方修正したことが好感された。第3四半期累計(22年4~12月)業績で、半導体製造装置向け製品の需要が高水準で推移した高機能製品部門を中心に全社の業績が堅調に推移し、想定を上回ったことが要因としている。なお、純利益は為替差益の減少が見込まれるため、222億円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高1763億1500万円(前年同期比10.3%増)、営業利益217億500万円(同8.1%増)、純利益173億9700万円(同8.9%増)だった。

■大阪ガス <9532>  2,147円  +72 円 (+3.5%)  本日終値

大阪ガス<9532>は大幅続伸。6日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを360億円(前期比72.4%減)に見直した。これまでの予想の290億円から上振れする見通しとなったことを好感した買いが集まったようだ。売上高の見通しは2兆2500億円から2兆2750億円(同43.0%増)に小幅に上方修正した。原料費調整制度をもとにしたガス販売単価の上昇が売上高を押し上げる。政策保有株式の売却による特別利益の計上もあって、最終利益予想を増額した。フリーポートLNGプロジェクトでの火災に関する費用と損失の拡大を見込むものの、長期契約LNGの競争力向上や、タイムラグによる減益の縮小などが補って、営業利益と経常利益の見通しは据え置いた。

■三菱UFJ <8306>  938.1円  +29.1 円 (+3.2%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といった大手銀行株が高い。三菱UFJは6日ぶりに反発している。ニューヨーク債券市場で6日、10年債利回りは前週末に比べ0.12%高い3.64%で取引を終えた。前週末3日に発表された米1月雇用統計や同ISM非製造業指数が堅調だったことから、米利上げ停止に対する期待が後退し、米長期金利が上昇した。この金利上昇に伴う利ザヤ拡大期待から三菱UFJなどが堅調な値動きとなっている。

■東京精密 <7729>  4,615円  +130 円 (+2.9%)  本日終値

東京精密<7729>が3日ぶりに反発。6日の取引終了後に発表した第3四半期累計(22年4~12月)連結決算が、売上高1031億1400万円(前年同期比11.3%増)、営業利益231億3300万円(同20.6%増)、純利益152億4600万円(同6.2%増)と大幅増益となり、売上高・利益ともに第3四半期累計として過去最高を更新したことが好感された。半導体製造装置部門で、民生エレクトロニクス製品需要の減少によるメモリデバイスやディスプレードライバ、電子部品向けの装置需要の減速傾向が続き、受注高は減少したものの、SiC(炭化ケイ素)などのパワー半導体向け需要、ウエハー増産向け需要が堅調に推移した。また、これまで手控えられてきた設備更新再開の動きが出始めたことから、計測機器部門が緩やかに回復に向かったことも寄与した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高1450億円(前期比10.9%増)、営業利益300億円(同5.9%増)、純利益220億円(同3.2%増)の従来見通しを据え置ている。同時に、上限を70万株(発行済み株数の1.72%)、または25億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月7日から4月30日までで、株主還元の充実及び資本効率の向上を図ることが目的という。

■シミックHD <2309>  1,725円  +43 円 (+2.6%)  本日終値

シミックホールディングス<2309>は4日ぶりに反発。6日の取引終了後、保有する非上場有価証券1銘柄を売却することに伴い、23年9月期第2四半期に投資有価証券売却益33億円(見込み)を特別利益として計上すると発表しており、これが好感された。なお、通期業績予想に与える影響は他の要因も含め精査中としている。

■オリックス <8591>  2,333.5円  +56 円 (+2.5%)  本日終値

オリックス<8591>が続伸。6日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算は、営業収益が前年同期比6.8%増の1兆9948億4400万円、純利益が前年同期と比べ微増の2113億8800万円だった。純利益の通期計画に対する進捗率は約85%に上るなど、順調な結果となったことを評価した買いが集まったようだ。航空機リースなどを手掛ける輸送機器や不動産運営、空港コンセッションなどがコロナ禍後の経済活動の正常化を追い風に増益トレンドを継続した。米地熱大手や国内貴金属リサイクル大手など投資先の一部売却も利益の押し上げに寄与した。

■京王電鉄 <9008>  4,800円  +105 円 (+2.2%)  本日終値

京王電鉄<9008>が続伸。同社は6日取引終了後、23年3月期連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高にあたる営業収益は3396億円から3406億円(前期比13.6%増)に見直したほか、純利益は64億円から94億円(同68.3%増)に上方修正した。水際対策の緩和による訪日外国人旅行客の増加や全国旅行支援の影響が想定以上に大きく、主にホテル業で宿泊需要が急回復していることに加え助成金収入などが寄与する見通しだ。

■資生堂 <4911>  6,623円  +136 円 (+2.1%)  本日終値

資生堂<4911>が続伸。6日の取引終了後、集計中の22年12月期連結業績について、純利益が255億円から340億円(前の期比27.5%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。中国及び日本で想定を下回ったことから、売上高は1兆700億円から1兆670億円(同5.6%増)へやや下振れたものの、各地域での積極的なマーケティング活動や緩急のある費用コントロール、構造改革効果や為替影響などが寄与し、利益は上振れて着地したという。

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