UBSによるクレディ・スイス買収を受け、銀行株への買戻しが強まればセンチメント改善に/オープニングコメント

市況
2023年3月20日 8時28分

20日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。17日の米国市場はNYダウが384ドル安だった。米当局の監督下におかれたシリコンバレー銀行の親会社だったSVBファイナンシャルがニューヨーク連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻したことから、金融システムへの不安が再燃した。トリプルウィッチングにあたり先物やオプション満了に絡んだ売りも加速した可能性もあった。シカゴ日経225先物は大阪比320円安の26710円。円相場は1ドル132円20銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物は開始直後に27150円まで買われる場面が見られたものの、米国市場の取引開始後は軟調推移となり、75日、200日線が位置する27000円水準が上値抵抗線として意識されている。一方で、スイスの金融大手クレディ・スイスについて、同じくスイスの金融大手であるUBSが買収することで合意したと発表した。買収総額は約4200億円になると報じられている。これを受けて金融システム不安が和らぐ格好となり、売り一巡後は買い戻しの動きをみせてくる可能性はありそうだ。

ただし、先物市場では27000円水準が上値抵抗として意識されていることもあり、同水準を捉えてくるかを見極めることになりそうだ。また、UBSによるクレディ・スイス買収を受けて、メガバンクなど金融株を買い戻す動きが強まるかが注目される。メガバンクへのショートカバーが強まるようだと、これが先物市場での買い戻しの動きに向かわせる可能性はあるだろう。また、日経平均においても27300円前後に位置する75日、200日線が抵抗線として意識されているため、売り一巡後に同水準をクリアしてくるようだと、センチメント改善につながる。

祝日を前に積極的な売買は手控えられやすいものの、グローベックスの米株先物が強い動きをみせてくるようだと、リバランスの動きは強まりやすいだろう。祝日明けの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まる可能性はあるものの、センチメント改善が見込まれるなか、足もとで強い動きが目立ってきた中小型株などへは、個人主体による値幅取り狙いの動きが強まりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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