富田隆弥の【CHART CLUB】 「200日線維持なら、3月高値目指す展開へ」
◆実質新年度相場入りとなった3月30日、日経平均株価は100円安の2万7782円と4日ぶりに反落したが、配当落ち分(約250円)を考慮すれば上々のスタートといえる。3月中旬に襲った金融システム不安がひとまず落ち着き、NYダウとナスダックはともに切り返し、為替(ドル円)も129円台から133円台と円安に振れており、4月の日本株は上昇期待が膨らむ。
◆とはいえ、折に触れてスピード調整は挟むもの。日経平均株価は3月16日安値の2万6632円から29日高値の2万7897円まで順調に上げ、25日移動平均線(30日時点2万7625円)を突破したが、厚い節目の2万8000円台が近づき、順位相関指数(RCI)など短期テクニカル指標には過熱感も漂い始めている。
◆昨年4月は米国のインフレ圧力と急ピッチな利上げ観測で米国市場が調整し、日経平均株価は3月高値から4月上旬の安値まで2000円ほど下落した。今年も4月早々に米国でISM製造業景況指数(3日)や雇用統計(7日)の発表が予定されており、金融システム不安もまだくすぶる。順調に上げた相場には調整はつきものであり、4月上旬は一服入れてもおかしくないタイミングであることは、念頭に置いておきたい。
◆調整の下値メドは200日線(30日時点2万7361円)で、そこまではスピード調整の域である。同線を割り込むなら注意を要するが、それまでは「押し目買い基調」で3月9日高値の2万8734円を目指す展開を想定する。投資部門別動向では信託銀行が3月第4週(3月20日-24日)に、19週ぶりに現物株を205億円買い越した。5月のG7広島サミットを控え、年金やファンドによる「忖度買い」が始まった可能性もある。
(3月30日 記、次回更新は4月8日を予定)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
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