話題株ピックアップ【夕刊】(2):ネクソン、スタンレー、三井E&S
■ネクソン <3659> 3,075円 +45 円 (+1.5%) 本日終値
ネクソン<3659>が反発。この日、MMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)「HIT2」を台湾、香港、マカオで配信開始したと発表しており、好材料視された。「HIT2」は、同社の韓国子会社が開発した圧倒的な規模感を誇るフィールドと攻城戦が特徴のモバイル、パソコン向け大型MMORPG。昨年8月には韓国で先行配信され、AppStore及びGooglePlayで1位を獲得したという。
■スタンレー電気 <6923> 2,979円 +29 円 (+1.0%) 本日終値
スタンレー電気<6923>は4日続伸。22日の取引終了後に、自己株式の消却を発表した。流通市場への再放出を巡る潜在的な懸念が後退したと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。消却株式数は、発行済み株式総数の1.04%に相当する180万株。消却予定日は6月5日とする。
■三井E&S <7003> 513円 +5 円 (+1.0%) 本日終値
三井E&S<7003>は3日続伸。この日、トクヤマ<4043>の徳山製造所(山口県周南市)の反応器向けチューブバンドル製作をオリックス<8591>から受注したと発表したことが好感された。チューブバンドルは、反応器に内蔵された熱交換器のなかの部品で、反応熱回収に用いらていれる。今回の工事では、反応器のチューブバンドルの材質を変更することでプラントでの熱回収量が増加し、排熱の再利用が可能となるため、省エネルギー化に貢献するとしている。
■商船三井 <9104> 3,200円 +30 円 (+1.0%) 本日終値
商船三井<9104>が続伸。22日の取引終了後に、24年3月末時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表したことが好感された。現行制度に加えて、毎年3月末時点で300株以上を2年以上継続保有する株主を対象に、クルーズやフェリー事業にちなんだ各地の名産品などをセレクトしたオリジナルカタログ(3000円相当)掲載商品を贈呈するとしている。
■西松屋チェーン <7545> 1,652円 +10 円 (+0.6%) 本日終値
西松屋チェーン<7545>が続伸。22日の取引終了後に発表した5月度(4月21日~5月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比4.8%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温の上昇に伴い夏物衣料の売り上げが伸長したことに加えて、育児・服飾雑貨の売り上げも期間を通じて好調に推移した。なお、全店売上高は同7.7%増だった。
■フィックスターズ <3687> 1,384円 +7 円 (+0.5%) 本日終値
フィックスターズ<3687>が高い。同社はこの日、理化学研究所と九州大学、富士通<6702>とともに参画する共同研究グループが、スーパーコンピューター「富岳」を用いたビッグデータの解析における測定結果について、国際的な性能ランキングで世界1位を7期連続で獲得したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。世界1位となったのは、スーパーコンピューターの性能ランキング「Graph500」のBFS(幅優先探索)部門。今回、共同研究グループは富岳を用いて、約4兆4000億個の頂点と、70兆4000億個の枝から構成される超大規模グラフに対する幅優先探索問題を、平均0.51秒で解き、前回と比べて性能も向上させたという。
■スミダコーポレーション <6817> 1,373円 -266 円 (-16.2%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
スミダコーポレーション<6817>が急落。22日の取引終了後、470万株の公募増資と20万株の株式売り出し、上限73万5000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。1株利益の希薄化と株式需給の悪化を懸念した売りが膨らんだ。発行価格は5月31日から6月6日までのいずれかの日に決定する予定。調達資金約83億円(手取概算額)は、設備投資資金などに充てる。
■東京エレクトロン <8035> 18,180円 -480 円 (-2.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連の一角が軟調推移。経済産業省が半導体製造装置の輸出規制の強化について、7月23日に施行すると伝わった。先端半導体の製造装置など23品目が対象という。規制強化そのものは事前に報じられており規定路線だったが、半導体関連株は直近で上昇基調を強めていたこともあって、報道が後場の利益確定売りを促す材料となったようだ。SCREENホールディングス<7735>やアルバック<6728>、新光電気工業<6967>も安い。レーザーテック<6920>は一時下げに転じたが、売り一巡後は持ち直しの動きとなっている。
■JR東日本 <9020> 8,030円 -140 円 (-1.7%) 本日終値
JR東日本<9020>やANAホールディングス<9202>のほか、高島屋<8233>や三越伊勢丹ホールディングス<3099>などインバウンド関連株が安い。中国で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、6月末にかけて週間で約6500万人が感染するとの試算が呼吸器疾患の専門家から示されたと、国内外のメディアが伝えた。これが利益確定目的の売りを促す要因となったようだ。報道によると、中国で感染が拡大しているのはオミクロン株の派生型「XBB」系統という。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,180円 -38 円 (-0.7%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立のなか、前日終値近辺で売り買いを交錯。23年3月期は最終損益が9700億円あまりの赤字となるなど厳しい決算を強いられたが、前の期との比較では赤字幅が縮小している。そうしたなか、22日に子会社の米投資ファンドをアブダビ政府系ファンドに売却で合意したことが伝わっている。これは財務改善に向けた取り組みの一環と捉えられ、株価面ではポジティブに評価されやすい。また、ここ米国株市場ではNYダウが冴えない動きとなっている一方で、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は年初来高値圏で堅調な値動きを続けており、米ハイテク企業への投資ウエートが高い同社にとっては追い風が意識されている。株価は底値ボックス圏のもみ合いながら、足もとで5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現しており、浮上の兆しにある。
株探ニュース