「円高メリット」が11位にランク、一時1ドル=145円台に乗せ円買い介入への思惑広がる<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「円高メリット」が11位となっている。
ドル円相場は前週末の海外時間に一時1ドル=145円台をつけた。およそ7カ月ぶりの水準までドル高・円安が進行した後は、円高方向への巻き戻しが進み、足もとでは1ドル=144円台半ばで推移している。
5月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想を下回り、米国の過度なインフレ懸念が和らいだ。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ長期化観測の後退がドル高に歯止めを掛ける格好となったが、日本政府・日銀による円買い介入や、その前段階として日銀が金融機関に相場水準を照会する「レート・チェック」に対する警戒感もあったようだ。
直近の円安進行は、輸入関連企業の業績懸念を強める方向に作用していたが、仮に政府・日銀が円買い介入に動いた場合、円相場の急伸が見込まれていることから、輸入関連企業の株価が短期的に動意づくことへの思惑が広がっているようだ。
パルプ・紙セクターの王子ホールディングス<3861>や日本製紙<3863>、燃料コスト負担の低減につながる電気・ガスの東京電力ホールディングス<9501>、関西電力<9503>、東京ガス<9531>などが円高メリット株として位置づけられている。輸入関連株の代表格とされるニトリホールディングス<9843>や神戸物産<3038>、ワークマン<7564>のほか、ニチレイ<2871>などの食品株、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>など空運株なども注目されそうだ。