本日注目すべき【好決算】銘柄 板硝子、INPEX、ホンダ (9日大引け後 発表分)

注目
2023年8月10日 7時01分

8月9日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

板硝子 <5202> [東証P]  ★今期最終を57%上方修正

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比3.0倍の70.2億円に急拡大して着地。建築用ガラス事業と自動車用ガラス事業が販売数量の増加や値上げ効果によって想定以上に好調だったことが寄与。ロシアにおけるジョイントベンチャーの売却に伴う過去の減損損失の戻入益を計上したことも利益を押し上げた。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同損益を従来予想の70億円の黒字→110億円の黒字(前期は337億円の赤字)に57.1%上方修正した。

INPEX <1605> [東証P]  ★今期経常を7%上方修正、配当増額と自社株買いも発表

◆23年12月期の連結経常利益を従来予想の1兆770億円→1兆1510億円に6.9%上方修正。減益率が25.1%減→20.0%減に縮小する見通しとなった。想定為替レートを円安方向に見直したことなどが上振れの要因。

業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の64円→74円(前期は62円)に増額修正した。

また、発行済み株式数の6.12%にあたる8000万株または1000億円を上限に自社株買いを実施すると発表。取得した全株と8月9日時点で保有する自己株を24年1月31日付で消却することも明らかにした。

錢高組 <1811> [東証S]  ★今期経常を一転42%増益に上方修正

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の17.8億円→40.9億円に2.3倍上方修正。従来の38.0%減益予想から一転して42.4%増益見通しとなった。建築工事の完成工事高減少で売上高は計画を下回るものの、一部の建築工事と土木工事の採算改善することが利益を押し上げる。

Jオイル <2613> [東証P]  ★今期経常を29%上方修正

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.1倍の24.1億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の34億円→44億円に29.4%上方修正。増益率が2.4倍→3.1倍に拡大する見通しとなった。

油脂需要の減少などで売上高は計画を下回る一方、原料コストが計画より軟調に推移していることに加え、為替も想定より円高となることが上振れの要因。

イフジ産業 <2924> [東証S]  ★今期経常を12%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の8億円→12.4億円に53.7%上方修正。鶏卵相場の高騰が続く中、仕入れ価格や製造コスト上昇分の販売価格への転嫁を進めることなどが上振れの要因。

併せて、通期の同利益を従来予想の16.5億円→18.4億円に11.6%上方修正。増益率が2.3%増→14.2%増に拡大し、従来の5期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

同時に、上期配当を従来計画の16円→26円(前年同期は14円)に大幅増額修正した。年間配当は46円になる。

ユーザーロカ <3984> [東証P]  ★今期経常は15%増で12期連続最高益、1円増配へ

◆23年6月期の経常利益(非連結)は前の期比33.3%増の13.5億円に拡大し、従来予想の11.7億円を上回って着地。続く24年6月期も前期比14.7%増の15.5億円に伸び、12期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。前期はビッグデータ・AIを活用したマーケティング支援サービスや顧客サポート業務の自動化サービスなどの販売に注力し、大幅増収増益を達成した。今期は生成AIを活用した新製品の開発など先行投資を積極的に実施する方針。

併せて、今期の年間配当は前期比1円増の5円に増配する計画を示した。

サンアスタ <4053> [東証P]  ★今期経常を45%上方修正・2期ぶり最高益更新へ

◆23年12月期の連結経常利益を従来予想の13.7億円→19.9億円に45.3%上方修正。増益率が19.9%増→74.2%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。クリエイティブ&エンジニアリング部門の顧客単価が上昇し、売上高が計画を上回ることが寄与。売上原価や販管費が想定を下回ることも上振れに貢献する。

JMDC <4483> [東証P]  ★今期最終を23%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比2.7倍の20.4億円に急拡大して着地。主力のヘルスビッグデータ事業が安定した成長を継続したことが寄与。薬局向け業務システム開発を手掛けるユニケソフトウェアリサーチとその管理目的会社の全株式を売却し、売却益14.5億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。

併せて、通期の同利益を従来予想の53億円→65億円に22.6%上方修正。増益率が24.2%増→52.3%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

I-ne <4933> [東証G]  ★今期最終を72%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆23年12月期の連結最終利益を従来予想の23億円→39.5億円に71.7%上方修正。増益率が19.4%増→2.0倍に拡大し、従来の6期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。美容シャンプー「YOLU」やボタニカルシャンプー「BOTANIST」などヘアケア領域を中心に売上高が好調に推移する中、合同会社Endianの持ち分譲渡による特別利益の発生が最終利益を押し上げる。

ホンダ <7267> [東証P]  ★4-6月期(1Q)最終は2.4倍増益、株式分割も発表

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比2.4倍の3630億円に急拡大して着地。半導体不足の緩和で生産が回復する中、北米で自動車販売台数が大幅に増加したことが寄与。前期に投入したモデルの販売が好調だった。原材料価格の低下や商品価値向上に見合う値付け効果に加え、為替の円安進行や外貨建て債券の評価差益も大幅増益の要因となった。

通期計画の8000億円に対する進捗率は45.4%に達しており、業績上振れが期待される。

併せて、9月末時点の株主を対象に、1→3の株式分割を実施すると発表。

長野計器 <7715> [東証P]  ★4-6月期(1Q)経常は2.3倍増益で着地

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の19.7億円に急拡大して着地。産業機械や半導体関連向けを中心に、主力の圧力計と圧力センサーの売り上げが増加したことが寄与。円安による収益押し上げ効果なども大幅増益に貢献した。

上期計画の27億円に対する進捗率は73.2%に達しており、業績上振れが期待される。

広済堂HD <7868> [東証P]  ★上期経常を46%上方修正、通期も増額、配当も5.3円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の10.4億円→15.3億円に46.3%上方修正。第1四半期に印刷案件の大型受注やBPO事業の堅調な推移で情報部門の収益が計画を上回ったほか、式場利用件数の増加や葬儀単価の上昇で葬祭部門も好調だったことを反映した。

併せて、通期の同利益を従来予想の61.1億円→63.9億円に4.6%上方修正。増益率が46.0%増→52.8%増に拡大する見通しとなった。

同時に、年間配当を従来計画の47.3円→52.6円(前期は21.25円)に増額修正した。

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