本日注目すべき【好決算】銘柄 中国電、村田製、JAL (31日大引け後 発表分)

注目
2023年11月1日 7時01分

10月31日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

中国電力 <9504> [東証P]  ★今期経常を50%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額

◆24年3月期の連結経常損益を従来予想の1000億円の黒字→1500億円の黒字(前期は1067億円の赤字)に50.0%上方修正し、従来の19期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。燃料費調整の期ずれ差益が拡大することに加え、燃料・卸電力市場の価格影響などもプラスに働く。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の10円→30円(前期は無配)に大幅増額修正した。

日本ドライ <1909> [東証S]  ★上期経常を2.6倍上方修正、通期も増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の9.5億円→24.8億円に2.6倍上方修正。防災設備事業で大型案件とプラント案件の工事が進んだうえ、消火設備用機器・製品の販売が好調だったことが要因。

併せて、通期の同利益も従来予想の31億円→37億円に19.4%上方修正。減益率が21.5%減→6.3%減に縮小する見通しとなった。

東エレデバ <2760> [東証P]  ★今期経常を一転8%増益・最高益に上方修正、配当も増額修正

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比20.1%増の62.5億円に伸びて着地。半導体及び電子デバイス事業が堅調に推移したことに加え、円安効果も収益を押し上げた。

併せて、通期の同利益を従来予想の120億円→135億円に12.5%上方修正。従来の3.8%減益予想から一転して8.2%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の210円→253円(前期は1→3の株式分割前で355円)に修正。23年9月に実施した1→3の株式分割を考慮すると、実質12.3%増額となる。

稀元素 <4082> [東証P]  ★上期経常を3.3倍上方修正、通期も増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の8.5億円→28.1億円に3.3倍上方修正。原料価格や物流コストの低下、新設した研究開発センター関連費用の低減などで採算が改善したことが寄与。為替差益を計上したことも利益を押し上げた。

併せて、通期の同利益も従来予想の27億円→35億円に29.6%上方修正。減益率が54.8%減→41.4%減に縮小する見通しとなった。

旭有機材 <4216> [東証P]  ★今期経常を21%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比46.6%増の85.6億円に拡大し、従来予想の66億円を上回って着地。主力の樹脂バルブなどが国内の大型工事案件に支えられ堅調に推移したうえ、米国半導体関連産業の設備投資に伴う需要を先取りしたことが寄与。米国や中国における好採算製品の販売拡大に加え、円安効果も利益を押し上げた。

併せて、通期の同利益を従来予想の122億円→148億円に21.3%上方修正。増益率が0.5%増→21.9%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の80円→100円(前期は70円)に増額修正した。

化工機 <6331> [東証P]  ★今期最終を一転31%増益に上方修正・16期ぶり最高益、配当も20円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結最終利益は前年同期比4.3%増の16億円に伸び、従来の28.4%減益予想から一転して増益で着地。工事採算の改善やアフターサービス工事・部品売上の増加による売上原価率の改善などが寄与し、増益を確保した。

上期業績好調に加え、投資有価証券の売却益計上に伴い、通期の同利益を従来予想の25億円→40億円に60.0%上方修正。従来の17.8%減益予想から一転して31.4%増益を見込み、一気に16期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の80円→100円(前期は80円)に増額修正した。

NITTAN <6493> [東証S]  ★今期経常を22%上方修正、配当も2円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の13億円に急拡大し、従来予想の7.2億円を上回って着地。原燃料費や人件費などのコスト上昇分の価格転嫁が進んだことに加え、為替の円安進行がプラスに働いた。

併せて、通期の同利益を従来予想の22.5億円→27.5億円に22.2%上方修正。増益率が27.9%増→56.3%増に拡大する見通しとなった。  

業績上振れに伴い、年間配当を従来計画の10円→12円(前期は9円)に増額修正した。

ワコム <6727> [東証P]  ★今期経常を16%上方修正、大規模な自社株買いも発表

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の45億円→52億円に15.6%上方修正。増益率が56.9%増→81.3%増に拡大する見通しとなった。テクノロジーソリューション事業で需要増加を見込むほか、想定為替レートを円安方向に見直した影響を反映した。

併せて、発行済み株式数の8.41%にあたる1300万株または65億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

村田製 <6981> [東証P]  ★今期最終を37%上方修正

◆24年3月期の連結最終利益を従来予想の1640億円→2250億円に37.2%上方修正した。家電やコンピューター向け電子部品の販売減少で売上高は計画を下回るものの、円安によるプラス効果に加え、固定費などが減少することが利益を押し上げる。

ユタカ技研 <7229> [東証S]  ★今期最終を2.7倍上方修正、配当も18円増額

◆24年3月期の連結最終利益を従来予想の20億円→54億円に2.7倍上方修正。増益率が38.5%増→3.7倍に拡大する見通しとなった。国内やアジアを中心に受注が好調に推移していることに加え、円安効果なども上振れに貢献する。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の72円→90円(前期は72円)に増額修正した。

スクリン <7735> [東証P]  ★今期経常を5%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も増額修正

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比1.8%増の393億円となり、従来の19.9%減益予想から一転して増益で着地。主力の半導体製造装置事業でメモリー向けは減少したものの、ファウンドリー向けが好調だったことが寄与。採算性の改善が想定より進んだことも大幅増益につながった。

併せて、通期の同利益を従来予想の820億円→860億円に4.9%上方修正。増益率が6.0%増→11.1%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の254円→274円(前期は1→2の株式分割前で365円)に増額修正した。

元気寿司 <9828> [東証S]  ★今期経常を一転87%増益に上方修正・5期ぶり最高益更新へ

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の15.5億円→32.8億円に2.1倍上方修正。従来の11.9%減益予想から一転して86.6%増益を見込み、一気に5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。想定以上に好調だった上期業績の影響を反映した。国内、海外ともに売上高が計画を上回ったほか、店舗運営の合理化と適正化の進展、原材料やエネルギー価格の上昇影響を保守的に見込んでいたことも上振れにつながった。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の15円→30円(前期は15円)に大幅増額修正した。

JAL <9201> [東証P]  ★今期最終を45%上方修正、配当も20円増額

◆24年3月期の連結最終損益を従来予想の550億円→800億円に45.5%上方修正。増益率が59.8%増→2.3倍に拡大する見通しとなった。国際旅客が海外発の需要を中心に好調なうえ、国内旅客数もコロナ前の水準まで回復することが寄与する。為替の円安や燃油高、物価高などで営業費用が増加する中、コスト削減に取り組むことで利益拡大を確保する。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→60円(前期は25円)に大幅増額修正した。

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