話題株ピックアップ【夕刊】(1):リクルート、日産自、日本製鉄

注目
2023年11月16日 15時12分

■リクルート <6098>  5,114円  +439 円 (+9.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

リクルートホールディングス<6098>が大幅続伸した。米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルが同社株を取得したことが分かったと、ロイター通信が15日に報じた。バリューアクトはアクティビスト(物言う株主)として知られており、企業価値向上に向けた提案などを行うことへの思惑が広がったようだ。リクルートの発行済み株式総数の1%に相当する1800万株超を取得したという。

■イワキ <6237>  1,842円  +122 円 (+7.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

イワキポンプ<6237>が急反発。米運用会社ダルトン・インベストメンツが16日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、イワキポンプ株の保有割合が5.02%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入った。保有目的は、さまざまな状況に応じて株式の追加取得や売却などあらゆる措置をとる可能性があるとしたほか、株価や株主価値の向上のため建設的な対話を行うことを求めていく可能性があるとしている。報告義務発生日は11月9日。

■サムコ <6387>  4,920円  +310 円 (+6.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

サムコ<6387>が大きくマドを開け一時400円を超える上昇で一気に5000円台に乗せてきた。時価は9月中旬以来約2カ月ぶりの高値圏に浮上している。研究開発型の電子デバイス製造装置メーカーで、化合物半導体分野でニッチトップの実力を有する。プラズマCVD装置やALD装置、ドライエッチング装置、ドライ洗浄装置などいずれも高い商品競争力を有するが、最近はナノレベルの膜厚制御性やカバレッジ性で優位性を持つ独自開発の新型ALD装置「AD-800LP」に対する評価が高い。会社側ではこれに続く新商品開発も鋭意進めている状況にあり今後が注目されている。24年7月期営業利益は前期比7%増の19億9000万円を予想しているが、保守的とみられ上振れる可能性もある。

■DCMホールディングス <3050>  1,207円  +35 円 (+3.0%)  本日終値

DCMホールディングス<3050>が3日続伸した。15日の取引終了後、イオン<8267>がDCMの株式を追加取得することを決めたと発表した。イオンはDCMによるケーヨー<8168>へのTOB(株式公開買い付け)に応募した。ケーヨー株の売却代金と同額のDCM株を取得し、DCMとケーヨーとのこれまでの提携関係を引き続き堅持する。取得総額は46億1700万円。市場買付により取得するとしており、DCMに対しては株価押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。

■日産自動車 <7201>  608.7円  +16.2 円 (+2.7%)  本日終値

日産自動車<7201>、三菱自動車工業<7211>が堅調に推移。仏自動車大手のルノーが15日、EV(電気自動車)の新会社「アンペア」について、2024年前半に上場させる計画を発表した。アンペアには日産自と三菱自が出資している。上場によるアンペアの成長と、次世代自動車関連での収益貢献を期待した買いが日産自と三菱自の株価を押し上げたようだ。アンペアはあわせて、25年の売上高を100億ユーロ以上、31年の売上高を250億ユーロ以上とする成長目標を掲げた。

■日本製鉄 <5401>  3,375円  +61 円 (+1.8%)  本日終値

日本製鉄<5401>の上値指向が鮮明、きょうで6連騰となり上値抵抗ラインとなっている75日移動平均線との下方カイ離を急速に縮めている。ここ最近は米長期金利の急低下を背景に日米でグロース株への投資マネー還流が観測され、相対的にバリュー株にとって風向きの悪い地合いとみられているが、バリュー系の代表格である同社株は前週後半を境に底入れ気配となっている。粗鋼生産の国内トップで生産技術は世界でも屈指だが、足もとでは業績先行きへの不透明感が警戒されていた。鉄鋼市況は世界的に低調で、特に中国の景気減速に伴う需要減退懸念と鉄鉱石などの原料コスト上昇の同時進行が、株価の上値を押さえていた。しかし、同社株のPERは7倍強でPBRは0.6倍台と割安感が際立つほか、今期減配予想ながらも4.5%近い配当利回りが着目されている。中国も経済対策効果が今後は期待されることで、市場関係者からは「鉄鋼セクターも今見えている悪いシナリオは株価にほぼ織り込んだ」という見方も出ている。

■SWCC <5805>  2,641円  +40 円 (+1.5%)  本日終値

SWCC<5805>が堅調。SMBC日興証券は15日、SWCCの目標株価を2500円から2900円に引き上げた。投資評価は「1」を継続する。エネルギー・インフラ事業について収益性が高まる局面を迎えたと分析。建設関連は製品ポートフォリオの改善で収益性が向上しているほか、来期もコスト改善が進捗し、高水準の収益を維持できると想定する。同証券はSWCCの25年3月期の営業利益予想を126億円から132億円に増額した。

■FPG <7148>  1,483円  +11 円 (+0.8%)  本日終値

FPG<7148>が底堅い。15日の取引終了後、アートの共同保有プラットフォーム事業や美術品売買のアドバイザリー事業を展開するANDART(東京都目黒区)の発行済み株式の80%を取得し、連結子会社化したと発表。これを手掛かり視した買いが株価の支えとなったようだ。アートの分野での小口投資をいち早く実現したANDARTとともに、テクノロジーを活用した新たな資産運用の提供を目指す。

■三菱UFJ <8306>  1,264円  +5 円 (+0.4%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクは強弱観対立も頑強な値動き。前日は日経平均株価が800円を超える上昇で今年最大の上げ幅を記録したが、メガバンク3社の株価は揃って下落となった。FRBによる政策金利の引き上げが終了したとの思惑や、植田日銀総裁の金融政策に対するハト派姿勢を受け、足もと運用環境改善に対する期待が後退している。目先はバリュー株からグロース株への資金シフトが観測されていることも、低PBRで配当利回りを買いの根拠としてきた銀行セクターには向かい風となっている。ただ、メガバンク各社の23年4~9月期決算はいずれも好調であり、ファンダメンタルズ面ではポジティブで下値を拾う動きも活発。75日移動平均線をサポートラインに意識した押し目買いで下値抵抗力を発揮している。

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