話題株ピックアップ【昼刊】:黒崎播磨、野村マイクロ、TDK
■黒崎播磨 <5352> 11,030円 +1,070 円 (+10.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
黒崎播磨<5352>が大幅高。SMBC日興証券が29日付で投資評価「1」、目標株価1万3100円で新規にカバレッジを開始したことが材料視されている。同証券によると、インドにおける成長と国内の収益力強化を評価。電炉シフトが高品質な耐火物の需要を喚起するだろうともしており、足もとの株価水準は依然として魅力的とした。
■トーヨーカネツ <6369> 3,765円 +190 円 (+5.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率6位
トーヨーカネツ<6369>がカイ気配スタート。29日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想の修正を発表した。最終利益の見通しを24億円から28億円(前期比17.7%増)に引き上げた。年間配当予想も30円増額し180円(前期比33円増配)に見直しており、これらを好感する流れとなっている。AZ-COM丸和ホールディングス<9090>の株式売り出しに際し、トヨカネツは保有する株式の一部を売却する。投資有価証券売却益は約11億6600万円で、特別利益を計上する。一方、次世代エネルギー開発事業での新設タンク案件の受注見込みにずれが発生したほか、みらい創生事業でのM&A展開の鈍化、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連を含む費用が想定を上回る見込みとなったことなどを踏まえ、売上高と営業利益、経常利益の見通しは下方修正した。
■野村マイクロ <6254> 11,260円 +380 円 (+3.5%) 11:30現在
野村マイクロ・サイエンス<6254>の上値指向が続いている。きょうは390円高の1万1270円まで上値を伸ばし上場来高値を更新した。半導体関連は主力銘柄の上値がやや重くなっているものの、時価総額が比較的小さい中小型株で成長期待の強い銘柄に物色の矛先が向いている。そのなか、21年3月期を境に売上高・利益ともに急成長局面に突入している同社株にマーケットの視線が集まっている。同社は最高純度の水を提供する超純水装置の大手であり、半導体業界向けで高水準の受注を積み上げている。売上高全体の7割を海外で占めるが、特に東アジア地域に重点を置き、半導体王国である韓国・台湾向けで実績が高い。同社の主要顧客は韓国サムスン電子で、半導体市況の底入れ観測も追い風に旺盛な設備投資需要を取り込んでいる。24年3月期は営業利益が前期比47%増の96億5000万円を予想するが、上期実績を考慮すると上振れして100億円台に乗せる可能性もある。
■アイチコーポレーション <6345> 939円 +19 円 (+2.1%) 11:30現在
アイチコーポレーション<6345>が反発した。29日の取引終了後、取得総数70万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.9%)、取得総額6億4400万円を上限とする自社株買いを、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で実施すると発表。30日午前に、65万株を5億9800万円で取得したと開示した。資本効率の向上に向けた取り組みを評価した買いが入ったようだ。今回の取得をもって、29日発表の自己株式の取得は終了したとしている。
■TDK <6762> 6,823円 +102 円 (+1.5%) 11:30現在
TDK<6762>や村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>など電子部品株が軒並み高となっている。経済産業省が30日発表した10月の鉱工業生産指数(季節調整済み)の速報値は104.6となり、前月比で1.0%上昇した。2カ月連続の上昇で、全体15業種のうち10業種が上昇し5業種が低下。基調判断は「一進一退」で据え置かれた。業種別では電子部品・デバイス工業は同6.6%上昇と大きく伸びており、電子部品株への買いを誘発したようだ。ローム<6963>やメガチップス<6875>も堅調に推移する。
■INPEX <1605> 2,086.5円 +18 円 (+0.9%) 11:30現在
INPEX<1605>が反発。29日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前日比1.45ドル高の1バレル=77.86ドルと上昇した。サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから構成される「OPECプラス」の閣僚級会合が30日に予定されている。同会合では100万バレルの追加減産が検討される、との一部報道を受け需給引き締まりへの期待を背景に原油価格は上昇し、INPEXには買いが流入している。
■トヨタ自動車 <7203> 2,808円 +5.5 円 (+0.2%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>は強弱観対立、25日移動平均線を絡め2800円近辺での攻防となっている。ここグロース株への資金シフトが観測されるなか、バリュー株の範疇にある自動車大手メーカーにとってはやや向かい風が強い。特に、米金利低下を背景に外国為替市場では足もとで1ドル=147円近辺でドル安・円高基調にあり、同社の輸出採算向上に対する過度な期待感が剥落している。一方、同社を含めたトヨタグループ3社がデンソー<6902>株を売却することが発表されたが、これはトヨタの株価にポジティブに働いている。なお、デンソーもきょうは買いが先行している。
■伊藤園 <2593> 4,499円 -381 円 (-7.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
伊藤園<2593>が3日ぶりに大幅反落した。29日の取引終了後、24年4月期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高の見通しを4400億円から4500億円(前期比4.2%増)、最終利益の見通しを135億円から147億円(同14.1%増)に引き上げた。今期の最終利益は過去最高となる見込みとなったが、いったん好材料出尽くしと受け止めた売りが優勢となったようだ。国内外での行動制限の解除に伴う人流の増加や、インバウンドの回復による需要が想定を上回った。製品構成の変化や生産・物流の効率化も寄与する。あわせて同社は第1種優先株式を対象とする自社株買いの実施と、ドイツとベトナムにおける子会社の設立を発表した。
■関西ペイント <4613> 2,245.5円 -36.5 円 (-1.6%) 11:30現在
関西ペイント<4613>は冴えない。同社は29日取引終了後、アフリカ事業を展開する子会社の売却を取りやめると発表した。オランダのアクゾ・ノーベルの子会社に売却して撤退する方針だったが、南アフリカで競争法審査の承認が得られなかった。22年6月時点で譲渡価格は当時のレートで約585億円としていた。売却によるキャッシュインがなくなったことなどを嫌気した売りが出たようだ。関西ペは今後、アフリカ事業を継続することとなるが、成長投資や株主還元への影響はないとしている。
■ショーケース <3909> 399円 +80 円 (+25.1%) ストップ高 11:30現在
ショーケース<3909>が朝方大口の買い注文に値がつかず、カイ気配スタートで続急伸、寄り付いた後も再びカイ気配となりストップ高に張り付いた。さくらインターネット<3778>が政府クラウドの提供事業者に初の国内勢として選出されたことで、前日まで2日連続のストップ高に買われる人気となったが、その流れを受けて、クラウド関連株に動意づく銘柄が増えている。そのなかショーケースは大底圏にあり、売り物が枯れていたこともあって物色人気に火がついた。ウェブサイト最適化技術をクラウドサービスで展開して、業績面では23年12月期は前期に続く赤字見通しながら、買収効果などを背景にトップラインの拡大が続いていることはポイントとなる。また、グループウェアのクラウドサービスなどで国内屈指のサイボウズ<4776>と連携していることは、今後の業務展開でも大きくプラスに働く。
■大真空 <6962> 819円 +81 円 (+11.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
大真空<6962>が急伸し、年初来高値を更新した。29日に24年3月期第2四半期(7~9月)の決算説明会を開き、資料をホームページ上で公開した。台湾セグメントの7~9月期売上高と営業利益が、四半期ベースで回復基調が鮮明となったこと、フォトリソ製品の売上高が順調に拡大していることなどが示された。更に、来期は車載向けが堅調に推移し、通信向けは回復基調が継続するとの見通しも明らかにしており、今後の業績回復を期待した買いを集めたようだ。水晶振動子で同業の日本電波工業<6779>、リバーエレテック<6666>にも買いの流れが広がっている。
■AVILEN <5591> 2,401円 +166 円 (+7.4%) 11:30現在
AVILEN<5591>が大幅高。29日の取引終了後、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ銀行に対し、生成AIの活用を通じ業務改革を支援したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。業務プロセスの改革やAI活用人材の育成を支援する組織開発サービス「ChatGPT アイデアソン」を用いて、チャットGPTに関する研修機会を提供。更に、将来の業務イメージの具体化などの支援を行ったという。
■Laboro.AI <5586> 887円 +50 円 (+6.0%) 11:30現在
Laboro.AI<5586>が反発。この日、ホームページ内の取引先実績ページに「Rapidus株式会社を追加した」と発表した。これを材料視した買いが入っているようだ。
■ハウスコム <3275> 880円 +43 円 (+5.1%) 11:30現在
ハウスコム<3275>が高い。29日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。取得上限は8万株(自己株式を除く発行済み株数の1.0%)、または7600万円。期間は11月30日から来年7月31日まで。取締役や従業員に対するインセンティブ・プランに活用するため。
●ストップ高銘柄
アスタリスク <6522> 906円 +150 円 (+19.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
コンヴァノ <6574> 755円 +100 円 (+15.3%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
ピクセラ <6731> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
⇒⇒[告知]最高5万円が当たる! 「株探アンケート」を実施中
⇒⇒「株探」では、【調査! 24年の日本株戦略】を実施しています。
⇒⇒アンケートにご回答いただいた方から、抽選で「QUOカード」を1名の方に5万円分、25名の方に1万円分を差し上げます。
株探ニュース