前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2024年1月5日 5時30分

■地盤HD <6072>  201円 (+50円、+33.1%) ストップ高

地盤ネットホールディングス <6072> [東証G]がストップ高。その他、地盤調査・改良に絡む銘柄群が高かった。1日の能登半島地震では、震源に近い石川県をはじめ富山県、福井県、新潟県の一部地域で液状化現象による被害が発生したという。これを受け、ITbookホールディングス <1447> [東証G]、土木管理総合試験所 <6171> [東証S]のほか、地盤改良工事を手掛ける日特建設 <1929> [東証P]、日本基礎技術 <1914> などが液状化対策関連として思惑的な買いを集めた。

■ウェルライ <9565>  1,763円 (+300円、+20.5%) ストップ高

ウェルプレイド・ライゼスト <9565> [東証G]がストップ高。共同通信が12月29日、「国際オリンピック委員会(IOC)が新設を検討している『オリンピック・eスポーツ・ゲームズ』について、日本に2026年大会の開催を打診していることが29日、複数の関係者への取材で分かった」と報じたことを受けて、 eスポーツイベントの企画・運営を行う同社が関連銘柄の代表格として物色されたようだ。

■アテクト <4241>  1,032円 (+150円、+17.0%) ストップ高

アテクト <4241> [東証S]がストップ高。わずか時価総額40億円前後の小型株ながら、同社が製造する 半導体保護資材(スペーサーテープ)はグローバルシェアが約7割という断トツの商品競争力を誇る。国内でも今後はTSMC <TSM> とソニーグループ <6758> [東証P]協業による熊本工場や日の丸半導体会社ラピダスの北海道・千歳工場など大規模な生産設備が立ち上がる予定で、同社の存在感が高まることが予想される。足もとで時価総額見直しの動きが強まった。

■アディッシュ <7093>  1,014円 (+134円、+15.2%) 一時ストップ高

アディッシュ <7093> [東証G]が急反騰、一時ストップ高となった。4日午前11時ごろ、子会社アディッシュプラスが、国土交通省「地域交通共創モデル実証プロジェクト」に選定された、子ども専用相乗りタクシー送迎サービス「hab」のカスタマーサクセスを担当することになったと発表しており、好材料視された。国土交通省の「地域交通共創モデル実証プロジェクト」は、交通を地域の暮らしと一体として捉え、地域公共交通の維持・活性化を目的として複数の主体が連携して行う取り組み。同プロジェクトに選定された「hab」は、hab(横浜市西区)及びこどものみらい共創プラットフォームが実施主体となって行う共創型子ども相乗りタクシー実証事業で、アディッシュプラスは子ども専用送迎シャトル「hab」の運用設計支援や利用者のカスタマーサポートを行い、サービス運用課題の洗い出しや利用者の要望をとりまとめながら、「hab」の社会実装を支援するとしている。

■バンクオブイ <4393>  5,310円 (+700円、+15.2%) ストップ高

バンク・オブ・イノベーション <4393> [東証G]がストップ高。4日から自社株の取得期間となり、株式の需給が引き締まるとみた個人投資家の思惑買いが入ったようだ。日足の一目均衡表で雲領域を上抜けたことも相まって、株高に弾みがついたとみられている。自社株の取得期間は4日から2月29日まで。取得総数14万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.5%)、取得総額5億円を上限に、東証における市場買い付けで取得する。

■福田組 <1899>  5,520円 (+490円、+9.7%)

東証プライムの上昇率4位。福田組 <1899> [東証P]が続急伸。その他、植木組 <1867> [東証S]も続急伸、キタック <4707> [東証S]はストップ高となった。石川県の志賀町で最大震度7を観測した能登半島地震が1月1日に発生した。建物の倒壊や大規模な火災、津波による被害の状況が徐々に明らかになっており、同県では3日までに73人の死者が確認された。行方不明者の捜索活動は現在も行われている。株式市場ではインフラ復旧に向けて重要な役割を担う建設・海洋土木関連の銘柄を物色する動きが広がっている。北陸電気工事 <1930> [東証P]や五洋建設 <1893> [東証P]、不動テトラ <1813> [東証P]も高かった。

■郵船 <9101>  4,730円 (+359円、+8.2%)

東証プライムの上昇率6位。日本郵船 <9101> [東証P]が3営業日ぶりに急反発。その他、商船三井 <9104> [東証P]、川崎汽船 <9107> [東証P]など海運セクターの主力株がそろって急伸となった。東証の業種別指数で「海運業」は7%を超す大幅高となっており、上昇率でトップとなった。イエメンの親イラン武装組織フーシによる商船攻撃が相次ぐなか、デンマークの海運大手APモラー・マースクが2日、紅海での航行を当面停止すると発表した。海上輸送網の混乱により、運賃に上昇圧力が掛かるとの思惑が再び広がる格好となり、 海運株への資金流入を促した。

■住石HD <1514>  1,170円 (+75円、+6.9%)

住石ホールディングス <1514> [東証S]が5日続急伸。東京証券取引所が12月29日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を1月4日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も4日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。

■東京鉄 <5445>  4,375円 (+250円、+6.1%)

東京鐵鋼 <5445> [東証P]が3営業日ぶり急反発。建築用棒鋼を主力とする電炉メーカーで、ネジ節棒鋼の「ネジテツコン」は高い商品シェアで収益に貢献している。業績は絶好調で製品値上げ効果を映し24年3月期営業利益は前期比95%増の85億円を見込む。PERやPBRなど投資指標面でも割安感が際立つが、配当利回りが4.6%前後と高い点が特筆され、新NISA導入に伴う投資対象としても魅力的。2日に発生した能登半島地震では復興を担う銘柄群の一角に位置していることも見逃せない。

■前田工繊 <7821>  3,205円 (+170円、+5.6%)

前田工繊 <7821> [東証P]が4日続急伸。石川県で最大震度7を観測した令和6年能登半島地震が1月1日に発生したことを受けて、建設会社の一部に思惑的な買いが向かったが、福井県に本社があり、盛土・地盤補強や斜面対策など防災用の土木・建築資材を手掛ける同社にも関連銘柄物色が波及したようだ。

■QPS研究所 <5595>  1,336円 (+68円、+5.4%)

QPS研究所 <5595> [東証G]が3日続急伸。12月29日の取引終了後、投資家から寄せられた質問及び回答内容を発表。特に目新しい内容はないものの、「23年12月には商用機であるQPS-SAR5号機も打ち上げに成功し、今後も売上高を大きく成長させていく見込み」としたことや、今後の打ち上げ計画として24年5月期に残り2機、25年5月期に4機、26年5月期に6機の打ち上げを計画しているとあることが改めて好感されたようだ。

■INPEX <1605>  1,981.5円 (+77円、+4.0%)

INPEX <1605> [東証P]が大幅高で3営業日ぶりに反発。その他、石油資源開発 <1662> [東証P]が堅調に推移した。東証の業種別指数で「鉱業」が上昇率上位に入った。リビアのシャララ油田の操業が、生活環境の改善を訴える地元住民の抗議活動を受けて停止し、原油の供給量が減少するとの見方が広がった。更に、イラン南東部で複数の爆発が発生し多数の死者が出た。中東での地政学リスクの高まりが意識されたこともあって、3日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は急伸。原油関連株には収益面でのポジティブな影響を見込んだ買いが入ったようだ。

■安藤・間 <1719>  1,142円 (+26円、+2.3%)

安藤ハザマ <1719> [東証P]が5日続伸。米国株市場の地合いを引き継ぎハイテク系グロース株には向かい風が強い地合いとなったが、今年からの新NISA導入に伴い、高配当利回り株には根強い人気がある。そのなか、同社は大型土木を強みとするゼネコンで株主還元に積極的。24年3月期は60円配当を計画しており、配当利回りは5.2%台と非常に高く、注目が集まりやすい。また、4日は半導体関連などを中心に売られ日経平均株価が急落しているが、建設株は同社株を含め能登半島地震で損壊したインフラの復興を先導するとの見方から株価は強さを発揮する銘柄が目立った。

■ニフコ <7988>  3,717円 (+72円、+2.0%)

ニフコ <7988> [東証P]が反発。4日午後1時ごろ、ドイツ系顧客向けに合成樹脂成形品の製造・販売を行う子会社ニフコ・ジャーマニー及びその子会社であるニフコ・KTW・アメリカ社の譲渡に向けて、ドイツのプライベート・エクイティファンドであるAEQUITA SE&Co.KGaAと基本合意したと発表しており、好材料視された。なお今後、正式契約の締結に向けて協議するとしている。

■SBIアルヒ <7198>  837円 (+15円、+1.8%)

SBIアルヒ <7198> [東証P]が4日続伸。4日午前9時ごろ、住信SBIネット銀行 <7163> [東証S]の住宅ローン商品の取り扱いを開始したと発表しており、好材料視された。SBIアルヒの16の直営拠点で、相談・申し込みが可能になったとしている。また今後は、SBIアルヒのフランチャイズ店舗においても住信SBI銀の住宅ローン商品の取り扱いが可能となるよう協議を進めるとしている。

■三菱HCキャ <8593>  963.6円 (+16.8円、+1.8%)

三菱HCキャピタル <8593> [東証P]が続伸。12月31日付の英タイムズ紙で、約5億ポンド相当の英鉄道資産を売却する方針であると報じられたことが好材料視された。記事によると、ジャパン・インフラストラクチャー・イニシアティブの下で過去に行われた投資分を売却するとしている。

■ベクトル <6058>  1,153円 (+19円、+1.7%)

ベクトル <6058> [東証P]が反発。4日午前11時ごろ、子会社Ownedが、相続で発生する全ての手続きをオンライン上で簡単に完了することができる「相続ナビ」サービスの提供を開始したと発表しており、好材料視された。相続手続きには戸籍謄本、固定資産評価証明書、遺産分割協議書など多くの書類が必要となり、それに伴い銀行や役所に行く必要もあり時間や労力を要するのが一般的だが、「相続ナビ」は相続手続きに必要な書類を代わりに取得するほか、相談から相続完了までのほとんどをオンラインで完結するなど、その全てを全自動で完結。また、専門家の監修や相続財産に応じて変動する料金体系なども特徴としている。

■JR東日本 <9020>  8,242円 (+113円、+1.4%)

JR東日本 <9020> [東証P]が続伸。そのほかJR西日本 <9021> [東証P]は寄り付き後に売られる場面があったものの、その後は切り返しプラス圏で推移した。1日に発生した能登半島地震を受け北陸新幹線と上越新幹線は一時運転を見合わせたが、翌2日に全線で運転を再開。長期間の運行停止という事態を回避した。一方、日本航空 <9201> [東証P]と海上保安庁の航空機衝突事故が発生した羽田空港では、C滑走路の閉鎖が続き、航空便の欠航が相次いでいる。ビジネス客を中心に代替移動手段として新幹線の利用ニーズが高まるとの思惑もあって、買いを集めたようだ。JR東海 <9022> [東証P]も逆行高となった。

■ハイデ日高 <7611>  2,882円 (+36円、+1.3%)

ハイデイ日高 <7611> [東証P]が3日続伸。12月30日付の日本経済新聞朝刊が、「中華料理・ラーメンのハイデイ日高は2024年以降、主力の東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県以外の関東地域で店を増やす」と報じた。事業の更なる成長を期待した買いが入ったようだ。報道によると、24年以降に主力の「日高屋」で茨城や栃木、群馬、山梨県などに本格進出するほか、静岡や長野、新潟、福島県への拡大も視野に入れ、10年後をメドに全体の店舗数を約1.6倍の700店舗規模に増やすことを目指すという。

■ツルハHD <3391>  13,075円 (+150円、+1.2%)

ツルハホールディングス <3391> [東証P]が3日ぶり反発。前営業日の12月29日取引終了後、12月度の月次営業速報を公表した。既存店売上高は前年同月比1.3%増と増収基調を継続しており、買い安心感をもたらしたようだ。全店ベースでは同4.1%増だった。12月の開店数は、ドラッグイレブンが子会社化した福江薬局の4店舗を含めて25店。閉店数は3店だった。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.