話題株ピックアップ【夕刊】(1):佐鳥電機、東洋炭素、アイシン

注目
2024年2月20日 15時13分

■佐鳥電機 <7420>  2,563円  +297 円 (+13.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

佐鳥電機<7420>が急速人気化。NEC製品などの取り扱いを主力とする半導体商社で、自社独自製品の開発・販売も行うほか、ソリューションビジネスにも展開し利益成長力が高い。M&Aによる業容拡大にも積極的で、19日取引終了後、オランダの半導体設計会社であるMAGnetIC Holdingの株式80%を取得し子会社化することを発表した。佐鳥電機の強固な顧客基盤や営業力との融合でシナジーを生み出す狙い。これによる中期成長力の向上に期待した買いを引き寄せた。

■東洋炭素 <5310>  7,170円  +350 円 (+5.1%)  本日終値

東洋炭素<5310>が上値指向を強めている。7000円の大台に乗せ、2008年6月以来の高値圏に突入した。20日午前10時に、中期経営計画に関する資料を開示した。同社は14日に、28年12月期の売上高を880億円(24年12月期見通しは540億円)、営業利益を220億円(同109億円)に伸ばすことを目標とする中期経営計画の概要を公表していたが、今回の資料ではより具体的な方策が示された。SiC(炭化ケイ素)半導体関連の強い需要を背景とした事業の成長性の高さが改めて意識され、成長期待の資金が流入したようだ。特殊黒鉛製品においては、SiCウエハー向けはグローバルでの販売網をもとに、欧米・中国で確固たるポジションの構築を目指すほか、需要拡大に備えて生産体制の強化も検討する。また、SiCコーティング黒鉛製品など「複合材その他製品」関連では、一段の生産能力の増強によりコア付加価値事業の売上高を5年で約2倍の規模に拡大させる計画を示している。

■ギフティ <4449>  1,519円  +59 円 (+4.0%)  本日終値

ギフティ<4449>が3営業日ぶりに反発。同社は19日、自社のデジタルプラットフォーム「e街プラットフォーム」が、愛知県日進市が実施する「自動運転バスの乗車予約およびポイント付与の実証事業」に採用されたことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。これにより、2月1日から3月8日の期間、日進市内を走行する自動運転バス(実証実験中)に予約の上乗車した際に、専用ポイント「自動運転バス予約ポイント」が発行され、同市内で利用できる景品や割引券などの特典と交換することができるという。

■アイシン <7259>  5,457円  +191 円 (+3.6%)  本日終値

アイシン<7259>やフタバ産業<7241>、愛三工業<7283>などトヨタ自動車<7203>を主要取引先とする自動車部品メーカーの株価が堅調に推移。日本経済新聞電子版が19日夜、「トヨタ自動車は部品の仕入れ価格について2025年3月期の上期(24年4~9月)から労務費などの上昇分を反映する」と報じた。サプライヤー各社の収益押し上げ効果を期待した買いを集める材料となったようだ。具体的な割合は各社と議論する方針で、2次以降の取引先の労務費上昇も議論の対象とするという。デンソー<6902>や豊田合成<7282>も底堅い。

■安川電機 <6506>  5,616円  +177 円 (+3.3%)  本日終値

安川電機<6506>やファナック<6954>が堅調推移。中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸出金利の指標で、実質的な政策金利でもある最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)について、住宅ローンに影響をもたらす5年物を0.25%引き下げて3.95%とした。5年物の下げ幅は過去最大で、市場予想を上回る水準となった。不動産市場の活性化に向けた取り組みとみられている。中央銀行による景気の下支えに向けた新たな動きを受け、中国景気に対する過度な悲観が後退。中国市場の動向による影響を受けやすい機械株を物色する動きが広がった。オムロン<6645>やSMC<6273>も高い。

■図研 <6947>  4,390円  +125 円 (+2.9%)  本日終値

図研<6947>が続伸。19日の取引終了後、自社株101万7365株(発行済み株数の4.37%)を3月29日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は2224万9804株となる予定だ。

■スギホールディングス <7649>  7,265円  +170 円 (+2.4%)  本日終値

スギホールディングス<7649>が3日続伸。19日の取引終了後、昨年12月26日に発表した1株から3株への株式分割に伴う25年2月期の配当予想の変更を発表。中間15円・期末20円の年35円を実施するとし、24年2月期配当予想(年80円)と比較して実質増配となることが好感された。また、25年2月末時点の株主から株主優待制度を変更する。現行制度では保有株数に応じて3000~5000円相当の優待券を贈呈していたが、新制度では保有株数に応じて1000~5000円相当の優待券または2000~1万スギポイント(1000~5000円相当)を贈呈するとしている。同時に、国営タイ石油公社の子会社PTTオイル・アンド・リテール・ビジネス(PTTOR)と、ヘルス&ビューティケア事業の開始で基本合意したと発表した。タイの消費者の多様なニーズに応じる新たな業態開発を計画しており、24年6月ごろにタイ1号店の開店を目指すとしている。

■ニチレイ <2871>  3,802円  +55 円 (+1.5%)  本日終値

ニチレイ<2871>が続伸し、新高値をつけた。SMBC日興証券が19日、ニチレイの目標株価を4000円から4300円に引き上げた。投資評価は「1」を継続する。加工食品では価格改定や低採算品の削減など収益力強化施策を実行し、家庭用冷食の販売数量もモメンタムが好転しつつあると評価。今後の利益をけん引するとの見方を示す。同証券はニチレイの25年3月期営業利益予想を382億円から400億円に増額した。

■プレミアグループ <7199>  1,774円  +25 円 (+1.4%)  本日終値

プレミアグループ<7199>が6日続伸。午後1時ごろ、100%子会社プレミアのクレジット債権残高が、24年1月末時点で6000億円を突破したと発表しており、好材料視された。プレミアはオートクレジットやオートリースを中心にさまざまなシーンで利用できるファイナンスサービスを提供している。プレミアの自動車販売店ネットワークにおける加盟店数は全国約2万8000社に上ることに加えて、カープレミアクラブ会員が増加したことで、今回のクレジット債権残高6000億円突破に至ったとしている。

■都築電気 <8157>  2,393円  +28 円 (+1.2%)  本日終値

都築電気<8157>が3日続伸。午前10時ごろ、米シリコンバレーに本社を置くAIを活用した安全運行管理のパイオニアであるNautoの日本法人Nauto Japan(東京都千代田区)と、相互のサービスにおける代理店契約を締結したと発表しており、好材料視された。都築電気の物流業向け総合クラウドサービス「TCloud for SCM」とNautoのAI搭載安全運行管理プラットフォーム「ナウト」の拡販について連携することで、「安心かつ効率的な運転業務環境」を社会に広く提供するのが狙いという。また将来的には、両サービスの機能連携についても検討するとしている。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.