前場に注目すべき3つのポイント~39000円割れでは押し目狙いのスタンス~

市況
2024年4月16日 8時54分

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■39000円割れでは押し目狙いのスタンス

■Jフロント、24/2営業利益 125.9%増 430億円、25/2予想 12.9%減 375億円

■前場の注目材料:ヤマトHD、ヤマト運輸、物流網変革、幹線輸送の経路3分の1に

■39000円割れでは押し目狙いのスタンス

16日の日本株市場は、売り優勢ながら押し目狙いの買いが意識されそうだ。15日の米国市場は、NYダウが248ドル安、ナスダックは290ポイント安だった。イランによる対イスラエル攻撃の影響が最小限に抑制されたほか、いったん終了が示唆されたため、自律反発狙いの買いが先行した。しかし、米小売売上高が予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が後退するなか、売りに転じた。米長期金利上昇でハイテクも軟調。シカゴ日経225先物は大阪比525円安の38705円。円相場は1ドル154円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まろう。米国市場では決算を発表したゴールドマン・サックスが買われたことは安心感につながるだろう。米小売売上高の結果を受け、FRBによる利下げ開始時期の後ずれするとの見方から米長期金利が上昇したことが売りにつながった。ただし、足もとでは予想を上回る経済指標の発表が相次ぐなか、ある程度は想定されていただろう。経済指標や金利動向に敏感に反応しやすい需給状況であるが、米国の流れを受けて売りが先行するものの、売り一巡後は自律反発狙いの動きもありそうだ。

昨日の日経平均株価は、ギャップダウンから始まったものの、その後は下落幅を縮めており、日中の高値で終えていた。節目の39000円を割り込んだとしても、前日の安値水準で下げ渋る動きとなれば、自律反発狙いの動きが意識されやすい。米国では利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まり、米長期金利が上昇、為替市場では1ドル=154円台の円安に振れるなか、日米金利差を狙った資金流入への思惑から底堅さが意識されやすいだろう。

地政学リスクへの警戒から内需系にシフトしやすいほか、円安の流れから輸出関連には資金が向かいやすく、全体としてはバリュー株にシフトしやすいと考えられ、相対的にTOPIX型優位の展開が見込まれよう。その他は、決算を手掛かりとした個別対応の流れに向かいやすく、昨夕に発表したところでは、Y’s<2798>、TKP<3479>、東京産<8070>、スマートドライブ<5137>、串カツ田中<3547>、エーアイ<4388>、カナデン<8081>、いちご<2337>、住石HD<1514>、リテールP<8167>辺りが注目される。

■Jフロント、24/2営業利益 125.9%増 430億円、25/2予想 12.9%減 375億円

Jフロント<3086>が発表した2024年2月期業績は、売上収益が前期比13.2%増の4070.06億円、営業利益は同125.9%増の430.48億円だった。コロナ感染症の影響が長期化したものの、中計で掲げた連結営業利益目標をはじめ主要な経営数値目標を概ね達成し、財務体質は有利子負債の削減などにより改善した。2025年2月期業績は、売上収益が前期比3.6%増の4215億円、営業利益は同12.9%減の375億円を計画。コンセンサス(444億円程度)を下回る。

■前場の注目材料

・1ドル=154.20-30円

・米国のインフレ沈静化期待

・東証による企業価値向上の要請

・ヤマトHD<9064>ヤマト運輸、物流網変革、幹線輸送の経路3分の1に

・ダイヤHD<6699>出力4倍超の点火コイル、アンモニア燃焼車に道

・SMC<6273>低温暖化係数の半導体向けチラー、新冷媒機を月内投入

・東京電力HD<9501>柏崎刈羽原発7号機に燃料装荷、再稼働時期は未定

・コニカミノルタ<4902>富士フイルムBIと、業務提携の協議開始

・カネカ<4118>大成建設と、外装発電で販社設立、システム設計・提案

・豊田自動織機<6201>電池事業着々と、HV需要ふまえ量産

・ホンダ<7267>軽商用EV発売延期、部品遅れ今秋に

・トヨタ自<7203>グループのダイハツ、国内全工場再稼働

・酉島製作所<6363>液化水素ポンプ開発、大流量で効率運搬

・川崎重工業<7012>制御盤付き舵取機を発売、造船所・船主の負荷低減

・三井E&S<7003>内海造船にLNG燃料エンジン出荷

・島津製作所<7701>米で医用機器の直販強化、現地代理店を買収

・村田製作所<6981>100%再生銅箔採用、スマホなど向け樹脂多層基板に

・NECネッツエスアイ<1973>どこでも「ローカル5G」、環境構築システム、全機能一体型で可搬

・TKC<9746>マイナカード交付・管理システム刷新

・JVCケンウッド<6632>山形で自動化ライン拡充、米向け無線機増産

・東洋紡<3101>メディカル加速、大津に研究所新設

・三菱ガス化学<4182>半導体洗浄剤を増産、米2工場増強

・日本製紙<3863>社長・野沢徹氏、豪州事業の黒字化急ぐ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・11:00 中・3月鉱工業生産(前年比予想:+6.0%)

・11:00 中・3月小売売上高(前年比予想:+4.8%)

・11:00 中・1-3月期GDP(前年比予想:+4.8%、10-12月期:+5.2%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.