話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソシオネクス、日立、ミスミG

注目
2024年4月30日 15時15分

■カワチ薬品 <2664>  2,848円  +243 円 (+9.3%)  本日終値

カワチ薬品<2664>が急反発。前週末26日の取引終了後に発表した25年3月期連結業績予想で、売上高2920億円(前期比2.1%増)、営業利益80億円(同5.2%増)、純利益57億円(同20.9%増)と増収増益を見込むことが好感された。既存エリアを中心に13店舗の新規出店を行う一方、2店舗の退店を計画。また、調剤薬局を新規及び既存店舗に7件併設し、専門性の強化を推進する。  なお、24年3月期決算は、売上高2859億6000万円(前の期比1.5%増)、営業利益76億100万円(同15.0%増)、純利益47億1300万円(同12.8%増)だった。

■ソシオネクスト <6526>  4,691円  +384 円 (+8.9%)  本日終値

ソシオネクスト<6526>は朝安後に切り返し。前週末26日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比9.6%減の2000億円、営業利益を同24.0%減の270億円と発表。前期から一転減収減益としたものの配当予想は実質増配を見込んだほか、足もとの円安による業績上振れ期待もあり、売り一巡後は買い戻しの動きが強まった。前期に増加したデータセンター・ネットワーク向け売り上げの反動減を見込む。配当予想は50円(前期は株式分割考慮ベースで48円)。想定為替レートは1ドル=130円とした。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比14.8%増の2212億4600万円、営業利益が同63.6%増の355億1000万円。期中の平均為替レートは144円60銭で、前の期比9円10銭の円安だった。円安が業績に与えた影響について、前の期比で売上高が117億円、営業利益が25億円増加したという。

■日立製作所 <6501>  14,620円  +1,145 円 (+8.5%)  本日終値

日立製作所<6501>が続急伸し年初来高値を更新。前週末26日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を5株へ株式分割すると発表したことに加えて、上限を2100万株(発行済み株数の2.27%)、または2000億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は4月30日から来年3月31日まで。同時に発表した25年3月期連結業績予想で、純利益は6000億円(前期比1.7%増)となる見通しとした。売上高は自動車部品の日立Astemoが連結から持ち分法適用会社化したため9兆円(同7.5%減)と減収見込みだが、堅調な国内外のデジタル需要を背景にIT部門が増収増益となるほか、社会インフラ部門の受注堅調、タレス社の鉄道信号関連事業買収効果などが寄与する見通し。なお、24年3月期決算は、売上高9兆7287億円(前の期比10.6%減)、純利益5898億9600万円(同9.1%減)だった。

■マックス <6454>  3,530円  +255 円 (+7.8%)  本日終値

マックス<6454>が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は26日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比3.2%増の130億円としていることや、期末一括配当計画を前期比7円増配の108円としていることが好感されたようだ。売上高は同3.6%増の898億円を見込む。景気が緩やかに回復していくことを想定している一方、原材料価格の高止まりや欧州の景気低迷、中国経済の先行きなどを懸念している。

■伊藤忠食品 <2692>  7,480円  +530 円 (+7.6%)  本日終値

伊藤忠食品<2692>は後場急伸。同社はきょう午後1時ごろ、25年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比17.5%増の90億円としていることや、年間配当計画を前期比10円増配の120円としていることが好感されたようだ。売上高は同4.1%増の7000億円を見込む。消費者起点でビジネスを推進することで、持続的な企業価値の向上に努めるとしている。

■ミスミグループ本社 <9962>  2,583円  +175.5 円 (+7.3%)  本日終値

ミスミグループ本社<9962>が大幅に4日続伸し、年初来高値を更新した。同社は26日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比19.9%増の460億円としていることや、年間配当計画を前期比9円15銭増配の36円62銭としていることが好感されたようだ。売上高は同6.9%増の3930億円を見込む。地域市場、新事業、新商品、新サービスなどの開発を加速させるとともに、異なる市場ごとのニーズに対応できるように各市場に合致したデジタルモデル化を推進するという。なお、前提為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=157円、1人民元=20円としている。また、1200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.26%)、200億円を上限とする自社株取得枠を設定したこともあわせて発表。株主還元の充実と機動的な資本政策を目的としており、取得期間は5月17日から11月29日までとなっている。

■島精機製作所 <6222>  1,409円  +94 円 (+7.2%)  本日終値

26日に業績修正を発表。「前期経常を35%上方修正」が好感された。

島精機製作所 <6222> [東証P] が4月26日大引け後(16:30)に業績修正を発表。24年3月期の連結経常損益を従来予想の7.5億円の黒字→10.1億円の黒字(前の期は17億円の赤字)に34.7%上方修正した。

⇒⇒島精機製作所の詳しい業績推移表を見る

■リオン <6823>  3,175円  +189 円 (+6.3%)  本日終値

リオン<6823>が反発し、年初来高値を更新した。同社は26日取引終了後、24年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比22.2%増の34億7400万円となり、従来予想の30億円から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同7.8%増の257億2600万円で着地。微粒子計測器事業や医療機器事業の販売が好調だったほか、環境機器事業では22年11月に買収したノルソニックの業績が寄与した。あわせて公表した25年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比4.6%増の269億円、営業利益は同6.5%増の37億円としている。

■住友商事 <8053>  4,155円  +246 円 (+6.3%)  本日終値

住友商事<8053>が大幅高で4000円台を回復、前週25日につけた上場来高値3980円を払拭し青空圏に突入した。同社株を含め総合商社株はウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイが株式を買い増す動きなどで話題を呼んだ経緯があるが、直近ではアクティビストとして名を馳せる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが同社株を数百億円規模で取得したことが28日に判明、これが株価を刺激する材料となっているもようだ。「同社株の保有株比率は時価総額比で1%に満たない可能性があるが、物言う株主が食指を動かしていることで、株式価値向上などに向けた提案がなされることへの思惑が投資資金を誘導している」(中堅証券ストラテジスト)という。

■SCSK <9719>  2,875.5円  +164 円 (+6.1%)  本日終値

26日に決算を発表。「今期最終は10%増で5期連続最高益、前期配当を2円増額・今期は8円増配へ」が好感された。

SCSK <9719> [東証P] が4月26日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期の連結最終利益は前の期比8.5%増の404億円になり、25年3月期も前期比10.0%増の445億円に伸びを見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。同時に、前期の年間配当を58円→60円(前の期は52円)に増額し、今期も前期比8円増の68円に増配する方針とした。

⇒⇒SCSKの詳しい業績推移表を見る

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