前場に注目すべき3つのポイント~半導体株には買い戻しが入りやすい~

市況
2024年12月2日 8時46分

12月2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■半導体株には買い戻しが入りやすい

■京成、25/3上方修正 純利益 661億円←470億円

■前場の注目材料:ブリヂストン、25年12月期の設備投資絞り込み、欧米鈍化見据え

■半導体株には買い戻しが入りやすい

2日の日本株市場は、米株高が好感されるものの、為替市場での円高が重荷となり、こう着感の強い相場展開になりそうだ。11月29日の米国市場はNYダウが188ドル高、ナスダックは157ポイント高だった。トランプ次期米大統領の関税策を巡り、トランプ氏とカナダ、メキシコ首脳が建設的な対話をしたことが明らかになり、過度な警戒感が和らぐ形となった。また、感謝祭の翌日となるブラックフライデーで、小売店の割引セールなどに売上が過去最高規模に達するとの楽観的見方や、年末商戦に向けた期待も高まったことが相場全体を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の38300円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ただし、米国市場は短縮取引だったため、インパクトは限られよう。日経225先物のナイトセッションは一時38460円まで買われる場面もみられたが、米国市場の取引終了後は閑散な取引のなかで軟化し、結局は大阪比10円安の38160円だった。一時200日線を捉える場面もみられたが同線が上値抵抗線として意識されており、その後は75日線での攻防だった。ただし、38000円水準での底堅さがみられていたため、同水準での押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。

一方で、円高が重荷となることで輸出関連などは売られやすいと考えられるが、足もとで低迷が目立つ半導体株については、29日の米国市場でエヌビディアなどが買われており、自律反発狙いの買いが入りやすいだろう。トランプ氏とカナダ、メキシコ首脳との対話によって関税リスクはやや和らぐ形となったことが売り方の買い戻しに向かわせそうである。また、為替にらみの展開になりそうだが、円高が一してくるようだと、買い戻しの動きも強まることになりそうだ。

先週末の日経平均は38000円水準での底堅さがみられたが、戻りも限られており、75日線(38207円)辺りで強弱感が対立していた。米国株高の流れから75日線を上回っての推移が続くようだと、先週の調整に対するリバランスの動きに向かわせやすいだろう。また、米国では休暇に入っている投資家もいるため、海外勢のフローは限られていると考えられる。個人投資家の資金はAI関連など、中小型株での値幅取り狙いのスタンスに向かわせそうだ。

■京成、25/3上方修正 純利益 661億円←470億円

京成<9009>は2025年3月期業績予想の修正を発表。純利益を470億円から661億円に上方修正した。オリエンタルランド株の売却に伴う特別利益(関係会社株式売却益)の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益については、従来予想を上方修正した。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(44910.65、+188.59)

・ナスダック総合指数は上昇(19218.17、+157.69)

・シカゴ日経先物は上昇(38300、+130)

・SOX指数は上昇(4926.56、+73.55)

・VIX指数は低下(13.51、-0.39)

・米長期金利は低下

・活発な自社株買い

・東証による企業価値向上の要請

・ブリヂストン<5108>25年12月期の設備投資絞り込み、欧米鈍化見据え

・アルバック<6728>半導体成膜装置を19年ぶり刷新

・日立<6501>日立レール、次世代信号に100億円投資、カナダで開発

・富士電機<6504>デンソーと協業、パワー半導体を安定供給

・関西電力<9503>オリックスと、和歌山で蓄電所の運転開始、国内最大級

・三菱UFJ<8306>三菱UFJ銀行、ウェルスナビ完全子会社化、ネット証券底上げ

・大阪ガス<9532>シゼンコネクトに出資、家庭電力を最適化

・あおぞら銀行<8304>ユニチカ債権、取り立て不能の可能性、公表

・豊田通商<8015>グループのユーラスエナジーHD、陸上風力の整備着々

・JAL<9201>手荷物、搭乗口でAI解析、NECと実証実験

・丸紅<8002>ベトナム段ボール原紙売却、不採算事業を整理

・川崎重<7012>介護ロボ開発に着手、認知症患者と会話

・住友電工<5802>切削工具強化へ、航空機向けで初の標準品

・NEC<6701>屋内外問わず数千万人の生体認証、小型モジュール化

・日立<6501>日立エナジー、英で洋上風力設備を受注、スペイン社から

・京葉ガス<9539>脱炭素・不動産に投資、27年度経常益60億円目指す

・東京ガス<9531>シンガポールに現法を設立、LNG取引強化

・リンテック<7966>ガラス飛散防止フィルムを発売、再生PET使用100%

・中部電力<9502>来年4月に不動産事業本部を設置

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 7-9月期法人企業統計調査・全産業設備(前年比予想:+7.0%、4-6月期:+7.4%)

<海外>

・10:45 中・11月財新製造業PMI(予想:50.6、10月:50.3)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.