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日本電技 Research Memo(1):長期経営指針を発表、2030年に営業利益60億円を目指す

特集
2021年7月7日 15時11分

■要約

1. 計装での豊富な経験と独自のエンジニアリング技術が強み

日本電技<1723>は「計装エンジニアリング専業企業」である。計装(Instrumentation)とは、ビルや工場において、空調や生産ラインなどの各種設備・機械装置を、計測・監視・制御の手法によって有機的に機能させることである。同社は、オフィスビルやホテルなど非居住用建築物を対象に、空調設備を自動制御する空調計装(ビルディングオートメーション)という事業を展開しており、自動制御機器大手であるアズビル<6845>の最大手特約店として、また業界の草分け的な存在として、豊富な経験と専業として培った独自のエンジニアリング技術を誇っている。また、工場の生産ラインや搬送ラインを自動化する産業計装(インダストリーオートメーション)という分野にも進出、ラインの設計からシステム開発、施工、メンテナンスまでを手掛けている。

2. 計装エンジニアリングの同社がシステム開発という強みを得た

主力の空調計装関連事業では、現在、都心再開発などによる建設ラッシュを背景に、高水準の案件数をこなしているところである。一方、将来の中核として強化拡大中の産業システム関連事業では、食品工場向けに生産管理システムの構築を行う子会社ジュピターアドバンスシステムズ(株)を設立した。計装とエンジニアリングの技術を併せ持つ同社がシステム開発まで含めて対応できるようになり、食品工場の自動化支援に弾みがつくと考えらえる。さらに、単なるシステム開発にとどまらず、AIやIoT、クラウドといった最新技術を計装に取り込むことで、次世代の空調計装「Building IoT」や産業計装「Industrial IoT」に向けた技術開発が可能となる。このように同社は、「計装エンジニアリング」企業として、付加価値の高い新サービスを提供し続けている。こうした動きから同社は「産業計装関連事業」から「産業システム関連事業」にセグメント名称を変更している。

3. 中期経営計画を策定、2024年3月期営業利益45億円を目指す

人口減少による新設ビル需要の減退の一方、人手不足を背景とした食品工場で高まる自動化ニーズ。こうした社会構造の変化などに対応するため、同社は長期経営指針「ND For The Next 2030」を策定した。空調計装関連事業で安定収益を上げつつ、産業システム関連事業に事業部制を導入して中核事業への育成を狙う。これにより、2030年には売上高450億円、営業利益60億円を目指す。同時に、「ND For The Next 2030」に向けた成長の土台を構築するため、中期経営計画を策定した。中期経営計画では「既存事業の強化」「拡大戦略の実行」「ND企業文化の成長」を成長戦略に定め、中期業績目標として2024年3月期に受注高350億円、売上高340億円、営業利益45億円、ROE10%以上の達成を掲げた。結果にこだわって推進する方針だ。

4. 2022年3月期計画は、前期業況からやや保守的

2021年3月期の業績は、売上高34,079百万円(前期比8.9%増)、営業利益4,584百万円(同3.6%増)となった。2021年3月期より連結決算となったため同社は前期比増減率について決算短信に記載していないが、連結子会社の収益への影響は大きくないため、便宜上掲示した。増収増益となったが、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響を大きく受けず、首都圏を中心とした再開発案件が順調に推移したことが要因である。同社は2022年3月期業績見通しについて、売上高32,000百万円(前期比6.1%減)、営業利益4,050百万円(同11.7%減)と見込んでいる。ホテルや商業施設でコロナ禍による環境悪化や設備投資動向の不透明感があることから、慎重な前提となっている。しかし、前期の業況トレンドを考慮するとやや保守的な前提といえよう。

■Key Points

・計装、エンジニアリング技術、システム開発を併せ持つ専業

・産業システム関連事業に事業部制を導入、中核事業に育成へ

・中期経営計画で2024年3月期営業利益45億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《ST》

提供:フィスコ

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