共和工業所:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】
●共和工業所<5971>[東証S]
レーティング: NEUTRAL(2026/3/18)→ NEUTRAL
◆建設機械用高強度ボルト専業大手
◆中東情勢影響で需要低迷、今期減益見通し
◆約20億円を投じ新工場建設。事業規模拡大・生産性向上へ

◆会社概要…建設機械用高強度ボルト専業大手
売上高の9割超を建設機械向けが占め、コマツ <6301> [東証P]向けが主力。
◆業績
2026年4月期連結業績は大幅な営業増益。建設機械の生産低迷(資料1参照)の影響はあったものの、価格転嫁の進展が増収や利益率改善につながった。売上高は従来の会社予想(103億円)を5億円超上振れ、増収効果やコスト管理の徹底によって粗利益率は20.4%と前の期に比べて1.4ポイント上昇し(資料2参照)、減益を見込んでいた営業利益は想定(7億9000万円)を3億円近く上振れ前の期に比べて32.9%増益の10億8800万円と、減益見通しから一転して増益となった。


今期業績は、売上高はほぼ横ばいながら営業減益見通し。建設機械の需要は主要先進国における堅調なインフラ投資が支えとなるものの、中東情勢の影響が影を落とし、持ち直しが期待された建設機械需要は足元ではやや足踏み状態だ(資料3参照)。コマツや日立建機 <6305> [東証P]が建設機械需要の低迷を想定する中、共和工業所の今期売上高は小幅な減収が見込まれ、利益については新工場建設に伴う費用の発生や、エネルギー価格の上昇などのコスト増加が重荷となる。もっとも会社の予想はやや慎重な印象があり、今村証券では粗利益率を2025年4月期並みの19%を想定することで、営業利益8億円を予想する。

来期業績については中東情勢の正常化による需要回復に加え、新工場操業による増産が期待される。今村証券では来期の売上高は113億円(今期比5%増収)を想定、利益については増収効果がある一方で、新工場稼働に伴う減価償却費などのコスト増加が見込まれることから粗利益率を今期並みと想定し、営業利益9億円(今村証券による今期予想に比べて1割強の増益)、純利益7億3000万円、EPS560円を予想する。
◆強み…高品質・高技術、財務健全性
強みは ① 高品位な製品の供給ができること、② 素材から成形、切削、熱処理加工までの一貫生産体制によってコストダウンが図れること、③ 金型を内製しているため、顧客ニーズに対応しやすいこと、④ 冷間鍛造で最大クラスの呼び径36mmまでの製品や、ボロン鋼を用いた高強度の製品などを大量生産できる製造技術を持つこと、⑤ 短納期、小ロットに対応できる管理体制をもつこと、などが挙げられる。建設機械メーカーが求める高強度・高品質の製品、コストダウンといったニーズの中、同社は建設機械向けボルトではシェアトップを誇る。
財務面では健全性が高いことが特長だ。2026年4月期期末時点の自己資本比率は86%と高く、借入金は皆無だ(資料4参照)。現在は潤沢なキャッシュを活用して新工場の建設計画を進めており、先だっては上限金額4億円の自己株式取得も発表した。取得株数の上限は5万株(発行済株式総数に対する割合3.84%)だ。
なお、新工場は2027年10月操業予定で、既存工場を含めた効率化、システム化など生産性向上に向けた取り組みを進める方針だ。

◆投資判断
株価は8年ぶりの高値圏で推移している。来期の増益が期待されるものの、株価のバリュエーションは妥当と考えることから、投資判断は「NEUTRAL」を継続する。
| 【レーティングの定義】 OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。 NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 |
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今村証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース