HPCシスが急反発、投げ売り一巡「大学ファンド」関連として底値買いの動き
HPCシステムズ<6597>が3日ぶり急反発。一時12.6%高の1829円まで買われる場面があった。同社は科学技術用の高性能計算システム開発を手掛け、企業や研究機関向けに納入している。ビッグデータや人工知能(AI)分野における知見を強みとし、スーパーコンピュータ「富岳」を計算資源とするSaaSサイエンスクラウドにも商業展開を図っている。前週末10日に発表した22年6月期上期(21年7~12月)決算は営業利益が前年同期比3割減となる1億3700万円だった。対通期進捗率は18.4%にとどまり、これを嫌気する売りで週明け14日に400円近い急落をみせた。前日も売りに押され連日の昨年来安値に売り込まれたが、目先投げ売りが一巡しリバウンド狙いの買いが流入している。政府は今月1日に開催した総合科学技術・イノベーション会議で、岸田首相が掲げる「新しい資本主義」や成長戦略で重要なカギを握るとみられる科学技術分野の振興において、10兆円規模の「大学ファンド」設定に向けた最終計画案を決定した。ここでは、大学ファンドでAIや量子技術などの研究体制を支援する方針。「同社株にはその関連最右翼銘柄として注目する動きがある」(中堅証券ストラテジスト)ようだ。
株探ニュース