本日の注目個別銘柄:イクヨ、ラクスル、クラウディアなど
<3607> クラウディア 353 -29
大幅反落。前日に24年8月期決算を発表。営業利益は3.4億円で前期比38.3%減となり、従来予想の6億円を大きく下回った。M&A実施による販管費の増加が収益の下振れ要因となった。第3四半期累計では8.5億円、前年同期比5.9%増と増益を確保しただけに、想定外の大幅下振れ着地と。25年8月期は4.5億円で同31.7%の大幅増益見通しだが、従前の前期予想を大幅に下回る水準。
<9793> ダイセキ 3645 -115
大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は73.3億円で前年同期比5.4%減となり、従来予想の67億円は上回る着地になっている。ただ、第1四半期実績から上振れは想定線、減益率は第1四半期の同0.7%減から拡大しており、ネガティブな反応が先行する形に。通期予想の140億円、前期比5.5%減は据え置いている。昨年の大口案件の反動もあって、ダイセキ環境ソリューションが大幅な減益となる形に。
<7273> イクヨ 3035 +256
大幅反発。中国の大手建設機械メーカーである徐州工程機械集団輸出入(XCMG)、及び坂垣と、日本におけるEV建設機械の販売及びメンテナンス事業に関する合弁事業を運営していくと発表している。8月に新設した子会社イクヨトレーディングがXCMG及び坂垣に対して第三者割当増資を実施する。合弁会社への出資比率は、板垣が30.02%、XCMGが5.00%となるようだ。
<5726> 大阪チタ 2719 +177
大幅続伸。イランによるイスラエルへの弾道ミサイル発射など、中東情勢の一段の緊迫化を映して、防衛関連の一角として関心が高まっているもようだ。米国市場でも、RTXやノースロップ・グラマン、ボーイングなど防衛関連が買われている。スポンジチタンは戦闘機やヘリコプター、戦車など防衛関連分野で用途が広いとされており、中期的な需要の高まりが意識される状況にも。
<6981> 村田製 2778.5 -114
大幅反落。新スマートフォン「iPhone16」の売れ行きが伸び悩んでいると伝わった。一部アナリストによると、予約販売開始直後の週末に売れた16シリーズは、前年同時期の「15」シリーズに比べ販売台数が12%以上減少しているもよう。とりわけ、値段の高い「16 Pro」の販売が大幅な下振れのようだ。これを受け、米アップル株は前日の米国市場で約3%下落しており、国内アップル関連銘柄にも影響が強まった。
<4384> ラクスル 1181 -118
大幅続落。SBI証券では投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価も1600円から1400円に引き下げた。オーガニック成長率に関してやや物足りなさを感じているとし、M&Aによって断続的に成長率が加速する場面はあろうが、そうした不確定要素を織り込まなければ、強気な投資判断の継続は難しいと判断のもよう。とりわけ、印刷・ソリューション領域の成長が物足りない印象とし、再加速を待ちたいとしている。
<9069> センコーHD 1276 +31
逆行高。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断「オーバーウェイト」を継続し、目標株価を1590円に引き上げている。物流事業の見通しを引き上げ、業績予想を上方修正しているもよう。25年3月期営業利益は370億円を予想、会社計画340億円を上回るとみている。子会社ランテックが提供する「フレッシュ便」の競合優位性が料金改定を後押しし、料金改定効果は想定以上と捉えているようだ。
<5631> 日製鋼所 5393 -20
ほぼいってこい。ジェフリーズ証券では投資判断「バイ」を継続し、目標株価を5000円から6200円に引き上げたもよう。日本の防衛・軍事産業は、石破内閣の最大の受益者になるとしているほか、中期的には、米欧における原発の拡大が業績の伸びを牽引するとみているようだ。同業他社と比較してバリュエーションは相対的に低位とも判断しているもよう。ただ、全般安に引きずられる形で、軟調な展開に。
<7965> 象印マホービン 1673 +46
大幅反発。前日に第3四半期の決算を発表している。累計営業利益は44.8億円で前年同期比6.5%増、上半期実績の同2.4%減から増益に転じる形となっている。6-8月期は不需要期であるものの、営業損益は1.1億円の黒字と前年同期2.7億円の赤字から黒字に転じている。為替の円安は引き続きマイナス要因となっているが、炊飯ジャーの売上好調などで粗利益率が改善しているようだ。
<1605> INPEX 2058.5 +87
大幅続伸。NY原油相場が上昇、WTI先物11月限は2.44%高で通常取引を終了しており、本日は同社など石油関連に買いが優勢となっている。イランがイスラエルに向けて弾道ミサイルを発射したと発表、今後はイスラエルによる報復なども想定される状況となっている。産油国であるイランの直接関与を受け、今後の原油供給混乱の可能性などが懸念される展開となっているようだ。
《ST》
株探ニュース