東宝が反落、第3四半期は大幅増益も材料出尽くし感強まる
東宝<9602>は反落。14日の取引終了後、第3四半期累計(19年3~11月)連結決算を発表しており、売上高2011億2600万円(前年同期比6.7%増)、営業利益428億6600万円(同20.6%増)、純利益294億7300万円(同23.7%増)と増収、大幅増益を確保したものの、好材料出尽くし感から売りが優勢となっている。
主力の映画事業で、製作部門では「天気の子」が興行収入140億円を突破するメガヒットとなったほか、「名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)」「キングダム」など好調だった。また、「アナと雪の女王2」や「アラジン」などの配給作品も高稼働。演劇事業、不動産事業が順調に推移したことも寄与した。
なお、20年2月期通期業績予想は売上高2540億円(前期比3.1%増)、営業利益500億円(同11.2%増)、純利益345億円(同14.2%増)の従来見通しを据え置いているが、期末配当は特別配当20円を増額し37円50銭(従来予想17円50銭)にすると発表。通期配当は前期実績に対して10円増の55円となる予定だ。
同時に、200万株(発行済み株数の1.11%)、または75億円を上限とする自社株買いを発表した。取得期間は1月15日から21年1月14日までで、資本効率の向上および株主への利益還元の充実を図るためとしている。また、1月31日付で自社株250万株(消却前の発行済株式数の1.32%)を消却することも発表した。
株探ニュース