ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (7)有望株の選別はチャートがキモ!

特集
2019年10月24日 17時25分


「チャートは株価分析の要! キラリと光る値上がり銘柄を探そう」

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆ローソク足なら一目で株価の動きがわかる!

では、決算速報から、どのように個別銘柄のチャートを分析していけばよいのかを確認していきましょう。

決算速報では、個別銘柄名とともに4桁の銘柄コードが必ず記載されています。この銘柄コードにカーソルを合わせると、その企業の概要などが表示されるポップアップウィンドウが自動で起ち上がります。カーソルを離さないようにして表示させたら、ウィンドウの上部にある「チャート」の項目を表示させましょう。すると、ポップアップウィンドウの中にチャートが表示されます。しっかりと分析するにはこのチャートでは小さくて見にくいですから、右下にある赤色の「多機能チャート」をクリックして、大きなチャートを表示させましょう。

図1 まずポップアップウィンドウでミニチャートを表示

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図2 大きなチャートを表示、しっかり分析しよう!

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個別銘柄ページの大きなチャートでは、チャートが上下二つの段に分かれて表示されています。デフォルトでは、上段に「ローソク足」、下段に「出来高」のチャートが表示されます。まずはローソク足チャートからみていきましょう。

株価は取引時間中、上昇と下落を繰り返し、絶えず動いています。いくらで取引が始まって、いくらで取引が終わり、そして、どれだけ上昇して下落したのか、見ただけで株価の値動きを把握できるようにしたものが「ローソク足」です。ろうそく(蝋燭)の形に似ているので、ローソク足と呼ばれています。

ローソク足の真ん中にある四角い部分を「実体(じったい)」と言い、実体の両端にある線を「髭(以下ヒゲ)」と呼びます。実体は、「始値(はじめね)」と「終値(おわりね)」の位置を表し、ヒゲは「高値(たかね)」と「安値(やすね)」を表します。

始値は取引が始まった時、つまり9時の「寄り付き(よりつき)」の株価です。終値は取引が終わる時、15時の「大引け(おおびけ)」の株価です。そして、高値はその日に最も高かった株価で、安値はその日に最も安かった株価です。

図3 ローソク足の基本形、陽線と陰線

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さらに、ローソク足を見ると、白色と紺色の二色で表示されています。寄り付いてから後の株価の動きによって、ローソク足の色が塗り分けられています。白色のローソク足は「陽線(ようせん)」と言います。株価が寄り付いた後、始値より終値が高く終わった場合の株価を表しています。反対に、紺色のローソク足は「陰線(いんせん)」と言います。株価が寄り付いた後、始値よりも終値の方が安く終わった場合の株価を表しています。どちらのローソク足でも、株価が最も高い所が上ヒゲの先端になり、その日の高値です。反対に、株価が最も安い所が下ヒゲの先端になり、その日の安値です。

ローソク足には必ず実体とヒゲがあるわけではありません。実体だけの時や、ほぼヒゲだけの時もあります。実体が大きいローソク足は、株価上昇(もしくは下落)の勢いが強いと判断できます。反対に、実体が小さい場合には、勢いはソコソコ程度と判断できます。

また、実体が一本の横線となってヒゲと十字の形を作る場合は、始値と終値が同じ価格だった時のローソク足であり、「寄引同時線(もしくは十字線)」と呼ばれます。買いと売りの力が拮抗していることから、始値と終値が同じ価格になるわけです。株価がどちらに動くのか迷っている証になります。なお、この寄引同時線や、上下どちらか一方のヒゲが長いローソク足が現れた場合は、相場の天井や底、転換点になることが多いとされています。

一日中株価を見ていなくても、チャートに表示されるローソク足を見るだけで、株価が上がったのか、下がったのかを把握することができるようにローソク足の形は工夫されています。取引時間が終了した15時以降に、その日のローソク足が決定しますので、取引時間終了後にチャートを確認すればよいでしょう。

図4 相場の動きを表す、さまざまな形のローソク足

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次ページ:移動平均で株価の方向性と変化をつかむ

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