【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 降りかかる試練の波状攻撃、突破口はいずこに?!

市況
2020年1月26日 9時30分

「降りかかる試練の波状攻撃、突破口はいずこに?!」

●新型肺炎の感染拡大は侮れない

株式市場ではたえず意外なことが起きるものだが、いまもそれに見舞われている。米国と中国が貿易協議で第1段階の合意にこぎ着け、米国とイランの直接的な軍事衝突も回避され、株式投資が行いやすくなったと安堵したのも束の間、思いがけないネガティブ材料が急浮上した。

それはもちろん、中国で発生した新型肺炎の感染拡大だ。現時点ではすでに感染者数が830人に達し、死者数も26人に及んでいるとのこと(24日午後現在)。

常識的には、大変なことになっている。こんな印象を持つが、世界保健機関(WHO)は23日、2日連続となる緊急会合を開き「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言するかどうかを討議したが、「時期尚早」との理由で見送った。まだ、大したことはないという判断を下したことになる。

東京市場はこのような経緯のなかで週末は軟調に推移、警戒感を高めてはいるものの、22日には日経平均が166円高したこともあったほどで弱気一色というわけではない。総じて、東京市場は新型肺炎を恐れてはいないようにみえる。これは、押し目買い意欲が強く、また、この種のネガティブ材料は長続きしないとの見方からだろうと推察される。

ただ、私にいわせると、この種の不測の事態が起きた場合、特にそれが病疫である場合、感染者数が拡大を続けている間は一般的には投資を見合わせた方がよい。投資するなら、拡大が止まってからでも遅くはないからだ。もちろん、まもなく終息するとは思うが、一方でここから更に拡大する可能性も十分あり得るのだ。

●ここで注目したい、試練に負けない有望株!

では、新型肺炎問題が解決するまで株は全く買えないのか。そんなことはない。いまは新型肺炎の拡大懸念を越えて株価の上昇が見込める分野がある。

半導体関連分野だ。具体的には、まずはこれまで幾度も取り上げてきたレーザーテック <6920> だ。半導体マスク欠陥検査装置に強く、マスクブランクス検査装置では実にシェア100%の実績、その実力は魅力的だ。

半導体用マスク基板に強いHOYA <7741> も、株価の水準は高いが、今後の半導体関連機器の需要拡大が見込めることから株価はなお続伸する確率が高いとみてよい。

電子顕微鏡に強く、半導体向け透過電子顕微鏡を手掛ける日本電子 <6951> も明らかに半導体関連株とみてよく、期待が持てる。

他分野にも目を向けておくと、親子上場で子会社株へ関心が向かう流れにあることからセコム <9735> 子会社の能美防災 <6744> 、信越化学工業 <4063> の傘下企業である三益半導体工業 <8155> (現在、株価が飛んでいてかなりリスクが高い)がある。また、NEC <6701> 系のNECネッツエスアイ <1973> 、安川電機 <6506> の持ち分法適用会社であるYE DIGITAL <2354> [東証2]などからも目が離せない。

2020年1月24日 記

株探ニュース

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