前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年6月3日 5時20分

■システムソフト <7527>  114円 (+30円、+35.7%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。システムソフト <7527> がストップ高。同社は1日、子会社のDigiITが不動産業界向け自動化サービスを手掛けるSeltech(東京都中央区)と販売代理店契約を締結したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。DigiITが代理店契約したのは、Seltechのシェアリングキー「Selkey」及び」ならびに「Selkey 管理システム」で6月1日から販売を開始。不動産会社の管理物件にシェアリングキーを取り付けることで、非対面での内覧、鍵の貸出し業務などができるほか、物件の一括管理・運用が可能となり、不動産会社の業務効率の向上や働き方の改善が期待できるという。

■DLE <3686>  235円 (+50円、+27.0%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。ディー・エル・イー <3686> がストップ高。1日取引終了後、音楽を主体とする米国の短編動画ソーシャルメディアプラットフォーム「TRILLER」を運営する米トリラー社に出資することを決定したと発表しており、これが好材料視された。DLEは5月27日に、トリラー社への投資を目的とした海外子会社とファンドを設立することを発表しており、今回の出資はそのファンドを通じて行う。「TRILLER」は米国版TikTokと言われ、全世界で8000万ダウンロードを達成するなど急成長中の動画アプリ。今回の出資を通じて、トリラー・ジャパンの設立についてトリラー社と合意しており、日本向けにローカライズしたTRILLERの展開を予定している。今後は国内のモデル・アーティストの海外展開サポート、全世界向けECなどの事業展開を検討していくという。また同日、事業開発支援を展開するamidusを買収することも明らかにしている。

■リグア <7090>  2,030円 (+374円、+22.6%) 一時ストップ高

リグア <7090> [東証M]が続急騰し一時ストップ高の2056円に買われた。1日の取引終了後、東京や千葉で鍼灸接骨院を展開するほか請求代行事業などを行うケイズグループ(千葉県市川市)と業務提携したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、サービスや商品の展開拡大が狙い。リグアの患者情報管理システム「Ligoo POS&CRM」やレセプト計算システム「レセONE」をケイズグループ向けにOEM提供し、ケイズグループの関連団体であるアイワ接骨師会に加入する約600会員への導入展開を図るほか、EMSやトムソンベッドなどの機材の販売委託を行うとしている。なお、21年3月期業績への影響は軽微としている。

■デルタフライ <4598>  2,261円 (+400円、+21.5%) ストップ高

Delta-Fly Pharma <4598> [東証M]がストップ高で年初来高値を更新。1日の取引終了後、肺がん治療薬として開発中のDFP-14323の第2相臨床試験で、登録した全症例の病態制御に関する指標である病勢コントロール率が100%になったと発表しており、これが好感された。なお、同件に関する業績への影響はないとしている。

■フルスピード <2159>  512円 (+80円、+18.5%) ストップ高

フルスピード <2159> [東証2]がストップ高の512円に買われた。1日の取引終了後、子会社フォーイットが、クリエイタープロダクション事業を展開するBitStar(東京都渋谷区)と資本・業務提携で合意したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、BitStar社が運営する日本最大級のインフルエンサーネットワーク「BitStarネットワーク」におけるアフィリエイト独占アライアンスを実現し、フルスピードの動画アフィリエイト広告事業の強化・成長を図ることが狙い。また、Bitstarが実施する第三者割当増資を引き受けることで、新たな協創デジタルマーケティングソリューションの実現を可能にし、両社の事業拡大を図るともしている。

■サーバワクス <4434>  21,250円 (+3,150円、+17.4%) 一時ストップ高

サーバーワークス <4434> [東証M]が続急騰、一時ストップ高。2日付の日本経済新聞朝刊で「格安テレワークに商機」として同社が取り上げられており、これが好材料視された。記事によると同社は今年3月、仮想デスクトップサービス「Amazon WorkSpaces」の導入を支援する、「リモートワーク導入支援」の提供を開始すると発表したが、この引き合いが強いという。また、同社の20年2月期は売上高が68億1100万円(前の期比52.1%増)となり、21年2月期も同80億300万円(前期比17.5%増)を見込んでいることから、トップラインの高成長も注目されたようだ。

■クロスキャト <2307>  1,230円 (+167円、+15.7%)

東証1部の上昇率4位。クロスキャット <2307> が続急騰、一時17%を超える上昇で1240円台まで値を飛ばした。4月中旬にマドを開けて急騰後、900円台後半から1100円のゾーンで1ヵ月半以上にわたりもみ合っていたが、目先ボックス上限をブレークし大勢2段上げの様相をみせた。銀行・保険など金融機関やクレジット会社向けで大規模案件を獲得、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資ニーズを捉えている。また、政府が改めて積極推進を図るマイナンバー活用でも商機が大きい。AIやビッグデータを活用した「スーパーシティ」構想を主眼とする改正国家戦略特区法が5月27日に成立、自動運転キャッシュレス決済ドローン配送などを骨子とした最先端都市構想は同社にもビジネスチャンスをもたらす。

■EAJ <6063>  1,111円 (+150円、+15.6%) ストップ高

日本エマージェンシーアシスタンス <6063> [JQ]がストップ高の1111円に買われて3連騰。複数のメディアで、政府が 新型コロナウイルスの感染拡大防止のための入国規制を、月内にも緩和に向けた交渉を開始すると報じられた。まずビジネス用途に限り、タイ、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランドの4ヵ国から来る人について緩和する方針という。同社は外国人に対して、日本の医療機関とのマッチングや、医療滞在ビザの発給支援、医療通訳の派遣などのアシスタンスサービスを提供していることから、思惑的な買いが入ったようだ。

■アーレスティ <5852>  414円 (+54円、+15.0%)

東証1部の上昇率5位。アーレスティ <5852> が急反騰。自動車向けを中心とするダイカスト大手。1日取引終了後、20年3月期業績予想の修正を発表。最終損益は2億円の黒字予想から15億円の赤字予想とする一方、本業のもうけを示す営業利益段階で従来予想の2億6000万円から7億円(前の期比78%減)に上方修正した。同社は5月14日に予定していた決算発表を6月17日に延期していたが、今回の見通し修正を受け空売りの買い戻しを誘発したとみられる。

■フェニクスB <6190>  852円 (+95円、+12.6%) 一時ストップ高

フェニックスバイオ <6190> [東証M]が一時ストップ高で3連騰。同社は1日、LSIメディエンス(東京都千代田区)と業務提携したと発表しており、これが材料視されたようだ。LSIメディエンスは、医薬品の臨床検査、診断薬サービス、医薬品開発サービスなど医療分野から、農薬並びに食品などのヘルスケア分野を対象として多種多様なサービスを展開している企業。今回の業務提携は、肝炎分野の薬効評価試験をはじめ、医薬品・農薬・化学品などの安全性評価に関するフェニクスB製品の受託試験業務をLSIメディエンスに委託することで、幅広い分野へのサービス展開を目指すことを目的としている。

■SMN <6185>  1,057円 (+114円、+12.1%)

東証1部の上昇率8位。SMN <6185> が大幅高で5連騰と気を吐いた。株価は一時14%を超える上昇で1079円まで駆け上がり、昨年7月以来約11ヵ月ぶりの4ケタ大台回復となった。ソニーグループに属し高速処理技術など最先端テクノロジーを駆使したネット広告を展開、アドテクのほか人工知能(AI)活用商品も手掛ける。ここAI関連株に物色の矛先が向かうなか、同社にも人気が波及した。20年3月期は営業3%増益にとどまったが、トップラインは14%増収と2ケタ成長路線が継続している。21年3月期予想は未開示ながらAI活用商品の寄与でトップラインの伸びは継続する公算が大きい。

■CTS <4345>  800円 (+80円、+11.1%)

シーティーエス <4345> が続急騰、80円高の800円まで上値を伸ばした。建設ICTの専門企業で、ITシステムや測量機器を手掛けるほか、3次元測量、測量データを使った設計などで強みを発揮する。政府の第2次補正予算が決定し1次補正と合わせ事業規模は約234兆円という巨額の経済対策が動き出すなか、内需インフラを担う建設関連にもマーケットの視線が向いている。そのなか、建設業界もデジタルシフトの必要性が認識されており、同社はその関連最右翼として頭角を現している。足もとの業績も好調で20年3月期は建設現場事務所用モバイル回線を中心にシステム事業が伸び、営業利益は前の期比17%増の18億5200万円と2ケタ成長を達成している。

■インパクト <6067>  1,786円 (+170円、+10.5%)

インパクトホールディングス <6067> [東証M]が大幅に3日続伸。同社は2日、子会社のMEDIAFLAG沖縄が製品やサービスの不具合を検出・報告する「デバッグサービス」を開始したと発表しており、これが新たな買い手掛かりとなったようだ。「デバッグサービス」の対象は、スマートフォンアプリやWEBサイト、組み込みソフトウェア、その他のソフトウェア・ハードウェア(家庭用ゲーム機や教育用ソフトなど)。このサービスを開始するにあたり、グループ会社で総合的なビジネスソリューションを提供しているジェイエムエス・ユナイテッドと連携し、デバッグサービスのノウハウ導入を短期間で実現したという。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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