【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─外国人の買い攻勢を業績好調株で先取り!

市況
2021年5月30日 9時30分

「外国人の買い攻勢を業績好調株で先取り!」

●6月相場の行方、スポット当たる銘柄は?

間もなく6月相場だ。その前に目先、5月31日が残っていて、毎月月末は株が下げてしまうため、今回もそうなる可能性が高い。しかし、それはもうどうでもよい、とまでは言わないものの、6月相場のことを考えたい。

5月には一時、欧米の相場格言を信じている投資家たちの間で、「SELL IN MAY(5月に株を売れ)」という言葉が聞かれた。実際、5月初めから13日にかけて日経平均株価が急落したため、その言葉にはリアリティーがあった。

しかし、1カ月が過ぎたいま、それは正しかったとはいえない。日経平均株価は5月初めの水準、2万9000円台を回復しているからだ。もちろん、これだけで「SELL IN MAY(5月に株を売れ)」が誤っていたのかは決まらない。6月以降下げてしまったら、やはり5月に売っておくべきだった、となるからだ。では、6月相場はどうなるだろうか。

私は続伸するという見方だ。6月相場は例年、強いといえるほど大幅上昇はしないものの、小幅上昇か横ばいになっている。ただ、個別に見ると結構力強い上昇が見られる。「会社四季報」夏号が発売されるタイミングでもあり、3月期決算銘柄を中心に今期業績の好調企業にスポットが当たりやすいからだ。

この点、今年は日本経済新聞の調査によると5月18日までに決算発表を終えた上場企業1476社のうち941社が増益、または黒字転換予想とのこと。これは決算発表をした企業の64%に当たることを考えると、国内機関投資家はもちろんのこと、外国人投資家たちも5月2~3週は売り越したが、6月は買い越しに転じる可能性が極めて高い。

彼らは企業業績の推移に非常に敏感で、収益悪化ならまず手を出さないが、好転、向上となると見逃さずに買いを入れてくるからだ。

●選別のキーワードは外国人買い期待株

そこで今回は、外国人投資家が買ってくる可能性の高い銘柄に着目することにして、まずはリクルートホールディングス <6098> だ。なぜ、リクルートか。リクルートが運営している求人情報サイト「インディード」は米国でもよく知られていて、外国人投資家たちにも馴染みのある情報サイトだからだ。

これまで度々、取り上げている日立製作所 <6501> も、すでに高値圏ながらなお上昇余力ありと見てよい。同社が米国のITエンジニアリング企業グローバルロジックを買収する件は、外国人投資家たちにもよく知られているとのこと。また、同社がNY地下鉄車両を製造することも、外国人投資家たちにとって親しみの持てる材料であり、投資対象になりやすいと見てよい。

もちろん、トヨタ自動車 <7203> も忘れてはならない。今期収益は、半導体不足の影響は受けるものの、増収増益がほぼ確定的なのだ。株価はすでにかなり高いため小反落を待ちたいが、基調はなお続伸だ。

自動車では、インドでの自動車販売シェア首位のスズキ <7269> の存在を外国人投資家もよく知っている。当然、同社株も投資の対象になりやすい。

地味な値動きの銘柄にも目を向けておこう。リコー <7752> だ。事務複合機に強い会社で、企業イメージも良好ながら前期はコロナ禍により大苦戦に陥った。しかし、今期は構造改革効果もあり最悪期を脱する方向だ。株価は強烈高はないものの、堅実高は見込める。

欧米でブランド力が高く電子楽器(ドラムやピアノ)に強いローランド <7944> も、今後需要は拡大必至であり、株価は更なる高値に進む可能性が高い。

最後に私好みの銘柄、高島屋 <8233> を。「緊急事態宣言」下での営業は厳しいが、いずれ宣言は解除される。株は3~6カ月先を見て投資した方がよいのでそろそろ投資でよい。

2021年5月28日 記

株探ニュース

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