話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファストリ、海洋掘削、不二越

注目
2018年1月12日 15時18分

■日本海洋掘削 <1606>  3,400円  +225 円 (+7.1%)  本日終値

日本海洋掘削<1606>が11連騰。背景にはここ最近の原油市況の急上昇がある。前日のニューヨーク原油先物市場では一時1バレル=64ドル台後半まで水準を切り上げ、約3年ぶりの高値圏に浮上した。主要産油国の協調減産による需給タイト化への思惑に加え、トランプ米大統領がイランへの制裁を再開するとの観測などが原油高を後押ししている。中期的にも世界景気の拡大を背景に原油の先高期待は根強く、前日の米国株市場ではシェブロンが3%を超える上昇をみせるなどエネルギー関連株が全体相場上昇に寄与した。東京株市場でも原油市況高が収益拡大に貢献する資源開発関連などが物色された。

■イズミ <8273>  7,160円  +420 円 (+6.2%)  本日終値

イズミ <8273> が急反発し、上場来高値を更新した。同社は11日に決算を発表。18年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益は前年同期比6.1%増の255億円に伸びて着地した。中間期(3-8月)時点の同利益は1.6%減益だっただけに、増益に転じたことを好感する買いが向かったようだ。同社は中四国・九州地盤の総合スーパーで、食品スーパーも展開している。3-11月期は熊本地震被災による休業店舗の営業再開に加え、前期に新設・増床した店舗の通年稼動や今期に新設した店舗による売上増加で、4.6%の増収を確保した。

■不二越 <6474>  835円  +48 円 (+6.1%)  本日終値

不二越<6474>は続伸し、昨年来高値を更新。同社は11日取引終了後、18年11月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は2500億円(前期比5.3%増)、営業利益は180億円(同11.6%増)、最終利益は110億円(同12.8%増)を見込んでいる。今期は引き続き、自動車・建設機械分野の需要は堅調に推移すると見込まれる。また、 産業機械分野でも、海外を中心とした需要拡大が予想される。なお、今期の想定為替レートは、1ドル=110円、1ユーロ=125円、1中国元=16.5円を前提としている。17年11月期連結決算は、売上高2374億6100万円(前の期比12.3%増)、営業利益161億3000万円(同44.8%増)、最終利益97億4700万円(同2.5倍)だった。

■ファーストリテイリング <9983>  49,610円  +2,810 円 (+6.0%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が買われ、昨年来高値を更新。11日の取引終了後に発表した第1四半期(17年9~11月)連結決算が、売上高6170億2600万円(前年同期比16.7%増)、営業利益1139億100万円(同28.6%増)、純利益785億4000万円(同12.7%増)となり、「計画を上回る増収増益」(会社側)になったことが好感された。国内ユニクロ事業の既存店売上高が前年同期比8.4%増となり、通期計画の1.9%増を大きく上回ったことが業績を牽引した。また、海外ユニクロ事業で、防寒衣料の販売が好調だった中国大陸や韓国が大幅な増益となったほか、赤字が続いていた米国が営業黒字に転じたことなども利益を押し上げた。なお、海外ユニクロ事業の売上高は2582億円(前年同期比31.4%増)となり、国内ユニクロ事業の2570億円(同7.6%増)を第1四半期として初めて上回った。

■ビックカメラ <3048>  1,764円  +93 円 (+5.6%)  本日終値

ビックカメラ<3048>が続急伸し実質上場来高値更新となった。11日の取引終了後に発表した第1四半期(17年9~11月)連結決算で、売上高1885億3500万円(前年同期比5.2%増)、営業利益30億1500万円(同23.2%増)、純利益19億9700万円(同31.3%増)と大幅増益となったことが好感された。「ビックカメラ京王調布店」(東京都調布市)や「ビックカメラ船橋東武店」(千葉県船橋市)をオープンさせたほか、新形態店舗として、「ビックトイズプライムツリー赤池店」(愛知県日進市)や化粧品、医薬品、理美容家電および酒類などを中心の品揃えとした「ビックカメラセレクト原宿店」(東京都渋谷区)などをオープンさせたことが寄与。また、オムニチャネルを含むインターネット通販事業を強化したことも貢献した。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高8300億円(前期比5.0%増)、営業利益250億円(同14.4%増)、純利益150億円(同11.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■栗本鐵工所 <5602>  2,608円  +124 円 (+5.0%)  本日終値

栗本鉄工所<5602>が3日続伸し昨年来高値を更新。この日の朝方、自動車構造体に適用できる熱硬化性樹脂を用いたガラス繊維強化プラスチック(GFRP)中空体の成形技術を確立したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。自動車前方の「クロスカービーム」と呼ばれる部品などに応用する技術で、3割以上の軽量化およびスチールと同等の強度を実現することに成功したという。電気自動車(EV)などで車体軽量化の需要が高まっていることから、鋳鉄管事業に次ぐ事業となることも期待されているようだ。

■竹内製作所 <6432>  2,972円  +121 円 (+4.2%)  本日終値

竹内製作所 <6432> が7連騰、連日で上場来高値を更新した。11日に発表した18年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比14.2%増の114億円に伸びて着地したことが買い材料視された。米国や欧州でミニショベルなどの販売が拡大し、2ケタ増収を達成。原材料価格の上昇や研究開発費の増加が響き営業利益はマイナスとなったものの、円安による為替差損益の好転で経常利益は増益を確保した。昨年10月に上方修正した通期計画127億円に対する進捗率は90.4%に達しており、さらなる上振れを期待する買いが向かった。

■ディップ <2379>  3,185円  +125 円 (+4.1%)  本日終値

ディップ <2379> が大幅反発し、昨年来高値を更新した。11日に発表した18年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期非連結比21.1%増の81.6億円に伸びて着地したことが買い材料視された。旺盛な求人需要が続く中、積極的な広告宣伝投資などが奏功し、「バイトル」「はたらこねっと」といった求人情報サイトの広告出稿件数が拡大、16.4%の大幅増収を達成したことが寄与。通期計画の105億円に対する進捗率は77.8%に達し、5年平均の59.0%も上回っている。

■ブイ・テクノロジー <7717>  20,100円  +430 円 (+2.2%)  本日終値

ブイ・テクノロジー<7717>は続伸。11日の取引終了後、複数の海外大手ディスプレーメーカーから、光配向露光装置およびカラーフィルター露光装置を受注したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。受注金額は約150億円。なお、同受注による18年3月期業績への影響は軽微で、来期以降の業績に貢献するとしている。

■日本冶金工業 <5480>  282円  +6 円 (+2.2%)  本日終値

日本冶金工業<5480>が続伸、年初から一気に水準を切り上げ3年2カ月ぶりの高値圏を走る展開。ステンレス専業メーカーで、ニッケル精錬から圧延まで一貫した生産体制を確立させている。同社しか生産できない高機能製品への注力によりマージン向上に努めている。在庫評価も改善しており、9月下旬に火災事故から復旧した川崎製造所がフル操業体制にあることから、会社側の18年3月期業績見通しは保守的とみられている。市場では「経常利益で29億円前後(会社側計画23億円)、さらに来期は64億円前後と倍増が予想される」(国内中堅証券)という見方もでている。

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