最新“採れたて”好業績リスト、注目の2月期高進捗銘柄は <株探トップ特集>

特集
2018年1月15日 19時15分

―日経平均4日ぶり反発で堅調地合い再確認、3Q経常高進捗企業をリストアップ―

15日の東京株式市場は、前週末の米株式市場でNYダウ平均株価が堅調な推移となったことなどを好感して買い優勢の展開となり、日経平均株価は前週末比61円6銭高の2万3714円88銭と4日ぶりに反発した。こうした堅調な地合いのなかで、18年2月期決算企業の第3四半期累計(17年3-11月)決算がほぼ出そろった。そこで、累計経常利益が通期予想に対して高進捗な銘柄に注目した。

●Jフロント、百貨店事業の売上高は9ヵ月連続で前年上回る

J.フロント リテイリング <3086> は昨年12月26日、18年2月期第3四半期累計(17年3-11月)の連結決算を発表した。同期の税引前利益は377億2700万円(前年同期比25.7%増)と好調で、通期予想の経常利益に対する進捗率は80.3%となった。インバウンド需要の好調持続で、化粧品や高額品の販売が伸びた。さらに、4日に発表された17年12月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高は、前年同月比2.9%増と9ヵ月連続で前年実績を上回った。気温が平年よりも低く推移したことで、婦人・紳士ともコートが活発に動いたほか、クリスマス商戦ではアクセサリーや洋品雑貨も好調だった。また、月を通じて化粧品、宝飾品、ラグジュアリーブランドも好調を持続した。

●ダイユーHD、リックコーポレーションの業績上積みが収益を押し上げ

ダイユー・リックホールディングス <3546> が9日に発表した18年2月期第3四半期累計(17年3-11月)の連結経常利益は、18億5200万円(前年同期比45.3%増)に拡大して着地した。同社は16年9月1日付でダイユーエイトとリックコーポレーションが経営統合して設立した企業。商品統合による利益率の改善を進めるほか、ホームセンターを中心に新規出店を行っている。17年3-11月期は、リックコーポレーションの業績上積みが収益を押し上げた。通期計画の19億3000万円に対する進捗率は96.0%に達しており、業績上方修正が濃厚となっている。

●マルゼン、業務用厨房機器の自社製品の販売増が寄与

業務用厨房大手で外食店向けに強みをもつマルゼン <5982> [東証2]は5日、18年2月期第3四半期累計(17年3-11月)連結決算を発表した。売上高385億5000万円(前年同期比5.6%増)、経常利益39億7500万円(同15.3%増)と2ケタ経常増益となった。前年に海外で大型案件があったベーカリー機器部門は落ち込んだものの、主力で省人化機器でもあるオートリフトフライヤーや食器洗浄機など業務用厨房機器 の自社製品の販売増が寄与し増収増益となった。

●竹内製作所、米国や欧州でミニショベルの販売が拡大

ミニショベル主体の建機メーカー竹内製作所 <6432> が11日に発表した18年2月期第3四半期累計(17年3-11月)の連結経常利益は、114億8700万円(前年同期比14.2%増)で着地した。米国や欧州でミニショベルなどの販売が拡大した。原材料価格の上昇や研究開発費の増加が響き営業利益はマイナスとなったものの、円安による為替差損益の好転で経常利益は増益を確保した。昨年10月に上方修正した通期計画の経常利益127億円(前期比8.3%増)に対する進捗率は90.4%に達しており、さらなる上振れの可能性が高まっている。

●良品計画、ニット製品や定番家具の拡大が成長を牽引

良品計画 <7453> が10日に発表した18年2月第3四半期累計(17年3-11月)の連結決算は、売上高2799億5100万円(前年同期比13.3%増)、経常利益344億5300万円(同18.4%増)と2ケタ増益となった。国内で「ウールシルク」や「ヤクウール」シリーズのニット製品や、「脇に縫い目のない」シリーズのパジャマなどが好調だった。また、「脚付マットレス」や「体にフィットするソファ」などの定番家具や、食品では「チョコがけいちご」シリーズが売り上げを牽引し、業績押し上げに貢献した。なお、円高の影響で第2四半期まで減益だった東アジア事業は第3四半期(9-11月)に入り増益に転じているという。

●IDOM、新ブランドの出店強化が寄与

中古車買い取り最大手のIDOM <7599> は12日、18年2月期第3四半期累計(17年3-11月)の連結決算を発表した。売上高は2043億3800万円(前年同期比7.0%増)、経常利益は44億8100万円(同14.5%増)となった。第3四半期累計期間の全直営店の小売台数は、9万3114台と前年同期比32.5%増となった。「ガリバーアウトレット」や、外国車中心の高級中古車を取り扱う「LIBERALA(リベラーラ)」などの新ブランドが新規出店したことと、従来は買い取りを中心としていた「ガリバー」が小売へ注力したことが寄与した。

◆主な2月期決算第3四半期経常利益高進捗率銘柄◆

銘柄 <コード>         進捗率  株価  PER

ローソン <2651>        82.1   7250  21.7

わらべ日洋 <2918>       107.0   2822  21.1

Jフロント <3086>       80.3   2097  19.2

フェリシモ <3396>       82.3   1352  14.2

ダイユーHD <3546>      96.0   1465  18.0

久光製薬 <4530>        86.1   7340  33.2

マルゼン <5982> [東証2]   89.7   2673  14.7

ベクトル <6058>        85.5   1975  50.3

ローツェ <6323>        92.7   2802  16.1

竹内製作所 <6432>       90.4   2875  15.6

ベイカレント <6532> [東証M] 83.9   3250  19.6

良品計画 <7453>        80.5  3万5500  32.3

IDOM <7599>        91.4    821  29.7

オンワード <8016>       110.0    900  24.3

ユニファミマ <8028>      141.7   7390  28.4

和田興産 <8931> [JQ]    112.1   1058   7.6

CSP <9740>         80.4   2662  45.7

プレナス <9945>        83.2   2205  35.2

※株価は15日終値(単位:%、円、倍)

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