前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年2月28日 5時20分

■エルナー <6972>  132円 (+29円、+28.2%)

エルナー <6972> [東証2]が続急騰。26日、同社の筆頭株主の太陽誘電 <6976> が子会社化する方針を発表した。太陽誘電を引受先とする7692万4000株の第三者割当増資を実施する。発行価格は65円で、調達する約49億円は設備投資や運転資金などに充てる方針。これがポジティブサプライズとなり投機資金が集中する格好となった。

■サイバーコム <3852>  1,614円 (+300円、+22.8%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。サイバーコム <3852> がストップ高。次世代高速通信規格の「5G 」分野に経営資源を注ぐ銘柄が改めて脚光を浴びている。あらゆるものをオンライン化するIoT時代に5Gは必須の技術であり、関連各社は成長分野として傾注している。27日付の日本経済新聞が、5Gの商用化に向けて世界の通信事業者や機器メーカーが一斉に動き出したことを報じており、これが物色人気を再燃させた。そのなか同社は通信機器関連のソフトを開発しており車載関連にも強く、5G商用化が同社の収益チャンス拡大につながるとの思惑が投機資金の流入を加速させた。

■ネクスジェン <3842>  2,352円 (+386円、+19.6%) 一時ストップ高

ネクストジェン <3842> [JQG]が続急騰。27日付の日本経済新聞が「世界の通信事業者や機器メーカーが次世代高速通信規格『5G』の2019年商用化に向けて一斉に動き出した」との報道を受け、通信事業者向けソリューションを手掛ける同社が関連銘柄として物色人気を集めたもよう。また、同社は27日、ジェネシス・ジャパン(東京都新宿区)の製品と連携または相互運用が可能な製品を開発・販売する提携先として「テクノロジー・パートナー」に認定されたと発表。これを機にジェネシスのユーザー企業へ積極的にアプローチするとしている。

■メディアシーク <4824>  940円 (+150円、+19.0%) ストップ高

メディアシーク <4824> [東証M]がストップ高。27日付の日本経済新聞・電子版が「三菱UFU、三井住友、みずほの3メガバンクグループは、スマートフォンで手軽に支払いができる『QRコード決済』に参入する」と報じ、スマホ向けQRコード/バーコード読み取りアプリ「バーコードリーダー/アイコニット」を手掛ける同社の物色人気が高まったもよう。また、QRコードをベースにした新世代のスマホ決済ツール「PayB(ペイビー)」を提供しているビリングシステム <3623> 、iPhoneやiPadを利用した電子決済サービス「ペイメント・マイスター」やタブレット向けマルチ決済装置「インクレディスト・プレミアム」を販売するフライトホールディングス <3753> もストップ高まで上昇。バーコードリーダー大手のオプトエレクトロニクス <6664> も一時ストップ高をつける場面があった。

■エンカレッジ <3682>  2,188円 (+216円、+11.0%)

エンカレッジ・テクノロジ <3682> [東証M]が9連騰。26日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ダイヤ電機 <6895>  5,950円 (+580円、+10.8%)

ダイヤモンド電機 <6895> [東証2]が急反騰。26日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■平山 <7781>  2,829円 (+269円、+10.5%)

製造業の請負・派遣などを手掛ける平山ホールディングス <7781> [JQ]が大幅に5日続伸し、上場来高値を更新した。同社は26日、子会社の平山グローバルサポーターがミャンマーのマンダレー工科大学と提携し、外国人技術者の育成を開始したと発表。平山グローバルサポーターは大学に日本語講座を開設し、運営が円滑に進むよう各種インフラ(場所、設備、環境)の提供を行い、同校学生が継続して日本語を学ぶことができる環境を整備。この日本語講座を基準の成績で修了し、かつエンジニア学科の成績優秀者は日本への受け入れを進めるとしている。

■アルチザ <6778>  1,085円 (+101円、+10.3%)

アルチザネットワークス <6778> [東証2]、アイレックス <6944> [JQ]、アンリツ <6754> など次世代高速通信規格の「5G」分野に経営資源を注ぐ銘柄が買いを集めた。27日付の日本経済新聞が「世界の通信事業者や機器メーカーが次世代高速通信規格『5G』の2019年商用化に向けて一斉に動き出した。当初計画を1年前倒しする。スマートフォン(スマホ)向け高速通信のほか、あらゆるモノがネットにつながる『IoT』の進化やつながるクルマ『コネクテッドカー』の開発など、世界的な投資やサービスの高度化に弾みがつきそうだ」と報じている。これを受けて関連銘柄に投資資金が流入した。LTEの1000倍以上の大容量化、10Gbps以上の通信速度を実現する5Gはあらゆるものをオンライン化するIoT時代を縁の下で支えていく技術として注目度が高い。

■セレスポ <9625>  1,518円 (+109円、+7.7%)

セレスポ <9625> [JQ]が大幅続伸。26日、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かったようだ。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、業務上で関わりのあるイベント、スポーツ競技大会、公演のチケットを1点贈呈する。初回は、(1)ゴルフ日本シリーズJTカップのペアチケット、(2)ベルギービールウィークエンドの飲食チケット、(3)明治座公演 鑑賞ペアチケットを予定。なお、応募者多数の場合は抽選となる。

■バイテックH <9957>  1,905円 (+129円、+7.3%)

東証1部の上昇率4位。バイテックホールディングス <9957> が3日続急伸。26日、 植物工場事業の大展開を図る成長戦略を発表しており、これを好材料視する買いが向かった。子会社バイテックベジタブルファクトリー(VVF)を中心に業界で群を抜く植物工場事業者を目指し、将来的には株式上場も視野に入れる。22年3月期植物工場事業の売上目標を100億円に設定した。また、VVFは同社、キヤノン電子 <7739> 、日本政策投資銀行らを引受先とする第三者割当増資を実施、50億円を調達する。併せて、同事業の立ち上げを記念して特別配当5円を実施する形で、18年3月期の年間配当を従来計画の55円→60円(前期は55円)に増額修正した。また、21年3月期に売上高3000億円(18年3月期計画は1880億円)、営業益80億円(同32.5億円)を目指す中期経営計画も発表している。

■アルプス <6770>  3,010円 (+169円、+6.0%)

東証1部の上昇率10位。アルプス電気 <6770> が3日続急伸。日本経済新聞が27日付で「アルプス電気とアルパインは経営統合の時期を2019年4月から同1月に早める」と報じたことが買い材料視された。報道によると「計画していた純粋持ち株会社の新設を取りやめ、アルプスがアルパインを完全子会社にしたうえでカンパニー制による事業持ち株会社にする方式に切り替える。純粋持ち株会社をつくる手続きを省き、経営統合の効果を早期に出す」という。統合を巡っては香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが反対を表明するなど不透明感が漂っていたが、統合時期が明確になったことからこれを好感する買いが向かったようだ。

■CIJ <4826>  745円 (+41円、+5.8%)

CIJ <4826> が続急伸。26日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.76%にあたる30万株(金額で2億4000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月27日から3月23日まで。

■Aエステール <7872>  1,035円 (+56円、+5.7%)

宝飾品の生産から販売まで一貫体制で手掛けるAs-meエステール <7872> が大幅高で3日続伸。株価指標面では、PER12倍台、PBR0.8倍台と割安水準にある。同社は13日、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を318億5000万円から324億4000万円(前期比0.4%減)へ、経常利益を13億2000万円から15億9000万円(同23.1%増)へ、最終利益を5億500万円から8億7000万円(同99.5%増)へそれぞれ増額した。売上高では、今期ヴィレッジヴァンガードコーポレーション <2769> [JQ]のフード事業を吸収合併してスタートした飲食店事業および食品販売事業の寄与が増加の主な要因。営業利益および経常利益については、主に宝飾品事業での自社製品の原価低減と不採算店舗の圧縮による販売費の減少が寄与する見込みだ。

■酒井重 <6358>  5,240円 (+280円、+5.7%)

酒井重工業 <6358> が5連騰。株価は1998年2月以来、約20年ぶりの高値圏に浮上した。同社は道路舗装機械で国内トップ企業。足元の業績拡大を評価する買いが続いている。2月9日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の24.4億円に急拡大した。国内では大型ローラー排ガス規制に伴う駆け込み需要があり販売が拡大したうえ、東南アジアや北米といった海外販売も好調だった。さらに、アフリカ向け建設機械供給プロジェクトの出荷が始まったことも業績高変化に大きく貢献した。指標面では予想PER13倍台、PBR1倍と割高感はない。

■KeyH <4712>  143円 (+7円、+5.2%)

KeyHolder <4712> [JQ]が6連騰。26日、株主優待制度の内容を変更すると発表。実質拡充となることからこれを好感する買いが向かった。現行は業務提携先のオリーブスパが運営するリラクゼーションサロンで利用可能なサロンチケット(2万2000円相当)を、3500株以上保有株主に一律で2枚贈呈している。新制度では2000株以上保有に対象範囲を広げ、保有株数に応じて同サロンチケットを1枚~10枚贈呈する。

■Fスターズ <3687>  8,760円 (+420円、+5.0%)

フィックスターズ <3687> が5連騰。株価は2月20日に前日比横ばいだったが、それを除けば2月15日以降、一貫して上昇しており、文字通り押し目待ちに押し目なしの上値追いトレンドを形成している。スーパーコンピューターでは千年を要する演算をわずか数時間で完結するともいわれる量子コンピューター は、人工知能(AI)分野の発展にも大きく貢献することが期待され、世界のハイテク企業が先を競って研究開発に注力している。そのなか、同社は世界初の量子コンピューター商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携しており、中期成長期待が大きい。3月末の株主を対象に1対5株の株式分割を実施することを発表しており、3月相場で一段と権利取りの動きが強まる可能性も指摘されている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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