話題株ピックアップ【夕刊】(2):SHOEI、村田製、武田

注目
2018年4月26日 15時18分

■SHOEI <7839>  4,245円  +95 円 (+2.3%)  本日終値

高級ヘルメット製造専業のSHOEI <7839> が反発。25日大引け後に発表した18年9月期上期(17年10月-18年3月)の連結経常利益は前年同期比13.5%増の16.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。代理店増加に伴う在庫調整や新製品の販売好調で、北米の売上高が前年同期比80.6%増の12.7億円と急拡大したことが寄与。通期計画の35.7億円に対する進捗率は5年平均の43.2%を上回る46.4%に達した。

■安永 <7271>  2,421円  +45 円 (+1.9%)  本日終値

安永<7271>がにわかに戻り足を強めてきた。18年3月期業績予想を今月18日に上方修正、営業利益は従来予想の14億2000万円から18億円に大幅増額したが、翌19日にマドを開けて急騰したものの上ヒゲ陰線をつけ調整。その後2300円台で売り物を吸収し仕切り直しの動きをみせている。同社はリチウム電池の寿命を大幅に向上させる新技術開発で脚光を浴びた経緯があるが、直近はトヨタ自動車<7203>など日本の自動車メーカーが中国での現地生産に前向きな構えにあることが伝わっており、リチウムイオン電池の需給逼迫思惑を背景に株価が刺激される格好となっている。

■村田製作所 <6981>  14,150円  +150 円 (+1.1%)  本日終値

村田製作所<6981>、アルプス電気<6770>、TDK<6762>、ローム<6963>、フォスター電機<6794>、太陽誘電<6976>など電子部品株が軒並み高い。前日の米国株市場ではここ調整色を強めていたアップルが6日ぶりに反発した。アップルはiPhoneX(テン)の販売不振やスマートフォン市場の先行き需要減退観測などを背景に株価水準を切り下げていたが、目先売り圧力が弱まり下げ止まる兆しをみせている。これを受けて、アップルの有力サプライヤーである村田製を筆頭に、iPhone向けに電子部品を納入する銘柄群に押し目買いや買い戻しが入った。ここ外国為替市場で円安傾向が強まっていることもポジティブ材料となった。

■武田薬品工業 <4502>  4,556円  +46 円 (+1.0%)  本日終値

武田薬品工業<4502>が小幅ながら反発、ここ大きく水準を切り下げてきたが目先下げ止まる動きをみせた。国内外のメディアなどを通じて同社はアイルランドの製薬大手シャイアーを買収する方向で最終調整に入ったことが伝わっている。買収提示額は日本円で約7兆円ともいわれており、時価総額3兆5000億円前後の同社が小を大を呑む買収となることから、市場では「(これまでの下げは)買収負担がマーケットでは大きく嫌気された。公募増資などへの警戒もある。しかし、株券調達での空売りもかなりの水準入っている可能性があり、リバウンドに対する思惑も意識されるところ」(準大手証券)という。

■HEROZ <4382>  28,900円  -6,100 円 (-17.4%)  本日終値

HEROZ<4382>が続急落。20日に新規上場し、上場3日目の24日になって公開価格4500円の10.9倍にあたる4万9000円で初値を形成したが、その後はほぼ一方的に売られストップ安で取引を終了。25日も連続でストップ安となった。新規公開に伴い株式を取得した投資家による換金売りや公開価格から初値までの上昇による過熱感からの売りに加えて、初値からの下げ幅が大きくなっていることで、初値近辺で買った投資家による損失覚悟の売りも出ているようだ。

■ソフバンテク <4726>  1,735円  -139 円 (-7.4%)  本日終値  東証1部 下落率9位

ソフトバンク・テクノロジー<4726>が大幅続落し、年初来安値を更新。25日取引終了後発表した18年3月期業績が、売上高491億4000万円(前の期比2.2%減)、営業利益21億7600万円(同2.9%減)、純利益15億5600万円(同2.6%減)と減収減益だったことに加え、1~3月期営業利益が前年同期比16.9%減と足もとの業績が悪化していることが嫌気されているようだ。18年3月期は第2四半期以降、取り扱い商材の見直しで機器販売が減少傾向にあることに加え、採用の強化による人件費の増加で固定費が増加したことが利益を圧迫した。また、第4四半期に執行見込みだった公共ビジネス案件が次期にスライドした影響もあった。なお、19年3月期業績予想は、売上高520億円(前期比5.8%増)、営業利益25億円(同14.9%増)、純利益16億円(同2.8%増)と増収増益を見込む。クラウドビジネスで企業や官公庁からデータ活用について多くの引き合いを獲得しており、売り上げが伸長する見込み。また、外部パートナーとの関係性強化で安定的に開発リソースを確保することやAI活用で業務効率化を図ることで利益率が向上する見通し。また、同社はあわせて、発行済株式数の1.0%相当の20万株・4億円を上限とする自己株式取得の方針を発表した。取得期間は5月1日から来年3月31日まで。

■エムスリー <2413>  4,150円  -285 円 (-6.4%)  本日終値

エムスリー<2413>は大幅3日続落。25日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想を発表し、売上高1133億5000万円(前期比20.0%増)、営業利益317億2000万円(同15.0%増)、純利益209億6000万円(同15.0%増)を見込むが、市場予想平均の営業利益373億円に届かないことから、失望感による売りが出たようだ。今期は、メディカルプラットフォーム事業で、「MR君」ファミリーなどの製薬会社向けマーケティング支援サービスや医療系広告代理店サービスなどの成長に加え、17年度に新規連結化した子会社の貢献を見込むほか、海外事業で製薬会社向けマーケティング支援サービス、調査サービスおよび医師向け転職支援サービスなどの各サービスが順調に拡大する見通し。また今年2月に新たに持ち分権を取得した米ウエーク・リサーチも寄与する見込みだ。なお、前期は期末一括配当11円を実施したが、今期配当は未定としている。なお、18年3月期決算は、売上高944億7100万円(前の期比20.9%増)、営業利益297億1300万円(同18.6%増)、純利益196億8400万円(同23.0%増)だった。

■スタンレー電気 <6923>  3,905円  -160 円 (-3.9%)  本日終値

スタンレー電気<6923>が大幅続落。25日取引終了後、19年3月期業績予想を発表し、売上高4400億円(前期比0.5%減)、営業利益550億円(同3.4%増)、純利益395億円(同9.7%増)と増益を見込むが、市場予想平均の営業利益590億円に届かないことから、失望感による売りが出たようだ。売り上げは日本や中国で自動車用LEDヘッドランプが想定以上で推移した前期からほぼ横ばいとなるものの、生産工程や間接部門の徹底的なムダ取りによる生産革新活動を継続することで増益を確保する見通し。年間配当は前期比3円増配の48円を予定。なお、18年3月期業績は、売上高4421億6500万円(前の期比13.8%増)、営業利益531億6900万円(同25.7%増)、純利益360億800万円(同25.5%増)だった。また、同社はあわせて、5月9日予定で発行済み株式数の0.23%にあたる40万株の自社株を消却することを発表した。

■東洋紡 <3101>  2,108円  -38 円 (-1.8%)  本日終値

東洋紡<3101>は反落。25日の取引終了後、集計中の18年3月期連結業績予想について、売上高が従来予想の3400億円から3311億円(前の期比0.5%増)へ、営業利益が250億円から239億円(同2.4%増)へ、純利益が190億円から130億円(同37.7%増)へ下振れたようだと発表しており、これを嫌気した売りが出た。超高透明ポリエステルフィルム「コスモシャイン SRF」が前の年に比べて販売は拡大したものの、計画に対しては未達に終わったほか、繊維事業で中東向け特化生地やスポーツ衣料製品の市況悪化が続いたことが要因。想定以上の原料価格高騰の影響が続いているため一部製品で値上げを実施したが、第2四半期でのGMP(医薬品などの製造および品質管理基準)対応費用の一括計上やスポーツ衣料製品の在庫処理に伴う費用計上をカバーするまでには至らなかった。なお、純利益は和解金など約74億円を特別損失として計上したため減少幅が大きくなった。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.