「iPS細胞」関連は本格利用の新段階を迎え、ランキング急上昇<注目テーマ>

特集
2018年5月18日 12時20分

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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「iPS細胞」関連が5位に急上昇している。

厚生労働省の再生医療等評価部会は16日、iPS細胞から作った心臓の筋肉(心筋)のシートを、心不全の患者に移植する大阪大学のグループの臨床研究について、計画を大筋で了承した。早ければ今年度中にも移植が始まる見通し。心筋シートはiPS細胞の代表的な応用例で、この計画は今後の再生医療を左右する試金石となる。株式市場でも、iPS細胞関連銘柄に改めて注目が集まっている。

iPS細胞は、万能細胞の一種。幹細胞と同様に、増殖して各種の細胞へと分化することが可能な細胞。2006年、京都大学の山中伸弥教授らがマウスの体細胞に初期化因子とよばれる数種類の遺伝子を導入することで、初めて作製に成功した。さらに、この細胞は皮膚細胞などから作り出すことができるのに加え、自分の体細胞から臓器などを作れば拒絶反応を回避できるため、再生医療への応用が期待されている。

関連銘柄として、遺伝子研究用試薬や理化学機器販売を手掛け、再生医療受託にも注力するタカラバイオ<4974>は、政府がiPS細胞の研究を成長戦略の重点分野としたことで恩恵を受ける。また、がん免疫細胞療法で細胞加工などの支援サービスを提供するメディネット<2370>、前臨床試験受託の最大手で、iPS細胞など再生医療関連解析や画像診断システムなどの導入で大型前臨床試験受託に注力している新日本科学<2395>にもビジネスチャンスが広がる。

さらに、DNA抽出技術を持つバイオベンチャーのプレシジョン・システム・サイエンス<7707>、がん、血液、ペインマネジメントの3領域に特化した医薬品の開発を手掛けるシンバイオ製薬<4582>、細胞シート再生医療を主体とするバイオ企業のセルシード<7776>、再生医療ベンチャーで、自家培養表皮・軟骨、角膜上皮を開発しているジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>、医療機関にがん免疫療法のノウハウ提供し、細胞治療支援事業も手掛ける研究開発ベンチャーのテラ<2191>、iPS細胞の研究試薬や創薬支援、臨床検査を主力事業とするリプロセル<4978>、iPS細胞の作製を手掛けるアイロムグループ<2372>にも注目したい。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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