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すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 土志田剛志さんの場合-3

特集
2018年11月21日 12時05分

バイオ株で30億円、大化け銘柄を発掘するルーティンとは

登場する銘柄:サンバイオ <4592> 、秋川牧園 <1380> 、アドベンチャー <6030> 、BEENOS <3328>

筆者:福島 由恵

金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

いってんがい土志田 剛志さん(30代・男性)

日頃は弁護士として活躍する兼業投資家。2007年から繰り返して投資を手掛けたバイオ株のそーせいグループ <4565> の株価大幅上昇に乗り、約10年で資産は30億円に到達。投資分野を絞り込んで自身の知識と分析内容を継続的に深め、適正株価を見極めながら投資する方法が実を結ぶ。現在のポートフォリオは全体の約3分の2を値上がり益狙い、残りを配当や魅力的な銘柄に配分し配当収入は年間2000万~3000万円になる。

バイオやゲーム株を中心に集中投資を行い、資産を約30億円まで膨らませた土志田剛志さん。1回目2回目の記事では、現在保有中で今後も有望視しているラクオリア創薬 <4579>、そして資産を大きく膨らませる原動力となったそーせいグループ <4565>に着目した経緯などを紹介した。

2007年から15年まで手掛けたそーせいへの投資では、約10億円もの利益を手にする快挙を遂げている。大化けしそうな銘柄を、地味な時期に先回りして仕込むのが得意なやり方だ。

足元沸騰中のサンバイオは一時保有も手放したワケ

バイオ株では、最近は市場全体が振るわない中、3日連続でストップ高を演じた再生医療のサンバイオ <4592> の人気が際立っている。土志田さんは同社株も医療先進国の米国で研究を進め、研究や経営で欧米の一流の人材をアドバイザーに迎え入れていることなどを評価して、投資していた。

■サンバイオ <4592> の週足チャート

サンバイオの株価チャート

ただし、最近の高騰前に手放していた。開発が進む慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷の細胞薬は投与方法が手術なので、開発が進んでも最終ステージの第3相試験で、治験に協力する患者を多数集めるのが難しいのではないかと見ていたためだ。また無事、製造承認が下りても、投与方法から市場規模は大きくなりにくいと考えていた。

足元の同社株の高騰は、外傷性脳損傷を対象にした第2相試験の結果が良好だったとする発表が材料になっている。土志田さんはその発表前後に合わせて1万株を購入、かろうじて流れについていった格好だ。

第3相試験へのハードルがまだ完璧に取り払われたとは言い切れないが、もう一つの慢性期脳梗塞で、第2相試験の結果が来年前半に出る予定のため、それまでは株価は強気に推移する可能性が高いとみている。

これまで紹介したそーせいやラクオリア創薬、そしてサンバイオの見方などから、「バイオ医薬関連は大きく儲かるかもしれないが、専門的な内容を独自で深掘りしていくのは、自分にはできない」と感じた個人投資家もいるだろう。

ただバイオやゲーム株で大化けを狙うことが目的でなくても、土志田さんの銘柄選びから実際に購入に至るまでの思考の働かせ方や具体的な行動は、多くの個人投資家に参考になる点が多い。今回はそれらをみていこう。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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