直近上方修正株からピックアップ、採れたて上値余地期待の割安株 <株探トップ特集>

特集
2018年11月27日 19時30分

―決算集中期間後半戦の増額株から低PER16銘柄リストアップ―

27日の東京株式市場は、前日のNYダウ平均株価の5日ぶり反発や、外国為替市場での円安進行を背景に買い優勢となり、日経平均株価は一時、2万2000円台を回復する場面があるなど堅調な推移で3日続伸となった。そこで今回は、今月5日以降に今期通期の経常利益予想を上方修正した銘柄のなかからPER面でも比較的割安で上値余地の期待できそうな銘柄に注目した。

●共同PR、オプショナル&スポットなどで大型案件を獲得

共同ピーアール <2436> [JQ]は9日、18年12月期の連結業績予想について、売上高を45億円から51億円(前期比16.5%増)へ、経常利益を2億9500万円から4億900万円(同58.5%増)へ、純利益を2億4800万円から3億4400万円(同55.7%増)へ上方修正した。上期業績が堅調だったことに加えて、第3四半期に入ってもオプショナル&スポット(6ヵ月に満たない広報活動支援やコンサルティングサービス)などで大型案件を獲得し、売上高が当初予想に比べ増加したことが要因としている。スポーツイベントへの協賛広告など記事内広告の出稿が大きく伸びたことも寄与している。

●メイコー、スマホ向けプリント配線板が好調推移

プリント配線板製造で国内大手のメイコー <6787> [JQ]は9日、19年3月期通期連結業績予想について、売上高を1180億円から1200億円(前期比10.6%増)へ、経常利益を68億円から90億円(同87.7%増)へ、純利益を60億円から73億円(同66.9%増)へそれぞれ上方修正した。第2四半期累計期間に車載向け、スマートフォン向け、その他の基板がそれぞれ好調に推移し、業績を計画よりも押し上げたことが上方修正につながった。

●ADEKA、日本農薬の連結子会社化が業績上方修正に貢献

ADEKA <4401> は14日、19年3月期通期の連結業績予想について、売上高を2590億円から2980億円(前期比24.4%増)へ、経常利益を232億円から260億円(同16.4%増)へ、純利益を159億円から164億円(同6.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を22円から24円へ増額した。9月28日付で持ち分法適用会社だった日本農薬 <4997> を連結子会社化したことが売上高・利益を押し上げる見通し。また、液晶ディスプレイの高精細化や好調な半導体市場の需要を捉えて、光学フィルムやフォトレジスト向けに光硬化樹脂、光開始剤の販売が好調なことなども寄与している。

●TYK、鉄鋼向耐火物や新素材関連商品の需要増が寄与

JFE系の耐火物メーカー大手のTYK <5363> は、14日に19年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を237億5000万円から255億9000万円(前期比12.8%増)へ、経常利益を29億5000万円から34億5000万円(同17.3%増)へ、最終利益を16億5000万円から24億円(同35.7%増)へそれぞれ増額した。主力の鉄鋼向耐火物のほか、新素材関連商品の需要増が寄与している。

●A&AM、酸カルシウム板の販売数量好調で利益予想を上方修正

エーアンドエーマテリアル <5391> は8日、19年3月期通期の連結業績予想について、経常利益を22億5000万円から24億円(前期比8.3%増)へ、純利益を15億円から16億円(同14.4%増)へ上方修正した。売上高は従来予想の400億円(同2.0%増)を据え置いたものの、足もとでけい酸カルシウム板の販売数量が好調に推移していることや、首都圏の再開発事業などによる耐火被覆工事の完成工事利益が増加したことなどが寄与している。

●オリチエン、コンベヤチェーンの販売増加が寄与

オリエンタルチエン工業 <6380> [東証2]は9日、19年3月期通期の単体業績予想の上方修正を発表した。売上高を35億4300万円から36億3400万円(前期比6.5%増)へ、経常利益を1億600万円から1億3900万円(同51.1%増)へ、最終利益を5800万円から9000万円(同57.9%増)へそれぞれ増額した。売上高は国内向けのコンベヤチェーンの販売が増加したことや、海外向けでは堅調な景気に牽引され米国向けの受注が伸び、前回予想を上回った。

●大泉製作所、カーエアコンやエンジン向け温度センサーの販売増加

サーミスタ利用の温度センサーを手掛ける大泉製作所 <6618> [東証M]は13日、19年3月期通期の連結業績予想の修正を発表した。売上高は124億5400万円から124億2800万円(前期比0.3%増)へ小幅下方修正したものの、経常利益を5億9700万円から7億2800万円(同60.4%増)へ、最終利益を4億1000万円から4億5900万円(同37.4%増)へそれぞれ増額した。自動車部品分野でカーエアコンやエンジン向け温度センサー、2次電池用センサーの販売が増加したほか、空調・カスタム部品分野のセンサーも伸びたことが寄与した。また、為替差益が発生したことも利益を押し上げている。

●太陽誘電、高付加価値の積層セラミックコンデンサの需要が高水準

太陽誘電 <6976> は9日、19年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を2600億円から2710億円(前期比11.0%増)へ、経常利益を245億円から300億円(同46.0%増)へ、最終利益を170億円から210億円(同28.4%増)へそれぞれ増額した。自動車・産業機器の電子化やスマートフォンなどの高性能化の進展により、高付加価値の積層セラミックコンデンサの需要が高い水準で推移する見込みという。

◆主な通期経常利益上方修正割安銘柄◆

銘柄 <コード>   旧経常利益 経常利益 増益率  株価  PER

三井松島 <1518>     2900  5400   2.6倍  1593  12.2

協和エクシオ <1951>   28100  32500  22.9   2828   6.4

NJS <2325>      1650  2650   2.1倍  1738   9.2

共同PR <2436>      295   409  58.5   1493  17.3

ADEKA <4401>    23200  26000  16.4   1720  10.8

TYK <5363>      2950  3450  17.3   456   8.5

A&AM <5391>     2250  2400   8.3   1119   5.3

オリチエン <6380>     106   139  51.1   947  15.4

大泉製作所 <6618>     597   728  60.4   803  14.6

SEMITEC <6626>  1140  1480  65.0   5440  14.4

メイコー <6787>     6800  9000  87.7   1779   6.4

キョウデン <6881>    3900  4200  32.1   435   7.7

太陽誘電 <6976>     24500  30000  46.0   2041  12.4

プレス工 <7246>     11100  12800  11.9   601   9.2

萩原電気HD <7467>   3680  4020  12.1   3070  10.0

近鉄エクス <9375>    18600  20700  19.3   1858  12.7

※株価は27日終値、単位:100万円、%、円、倍

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