今週の【早わかり株式市況】大幅反発、米中合意期待や米利上げ停止観測で上値追い続く

市況
2018年12月1日 6時40分

■今週の相場ポイント

1.日経平均は3週ぶりに大幅反発

2.米株高と円安基調で買い戻し続く

3.米中貿易交渉合意への期待も後押し

4.米利上げ停止観測も追い風

5.大阪万博決定で関連株が賑わう

■週間 市場概況

今週の株式市場は、日経平均株価が6日続伸し、前週比704円(3.25%)高の2万2351円と3週ぶりに大幅反発して取引を終えた。好調な年末商戦による米株高や為替の円安基調を背景に買い戻される中、米中首脳会談の12月1日開催決定で貿易交渉合意への期待から次第高となり日経平均は2万2000円台を回復。その後もパウエル米FRB議長が利上げの早期打ち止めを示唆する発言をしたことを受けて、NYダウが600ドル超上げるなど米主要指数が軒並み大幅高となったことが追い風となり上値を追う展開となった。

個別では大阪が2025年万博の開催地に決定したことで関連株が賑わったほか、大阪万博開催に絡みカジノ関連株にも買いが広がった。また、年末商戦への期待から任天堂 <7974> などゲーム関連株も物色された。

■来週のポイント

来週は12月1日の米中首脳会談の結果次第では、株価が上下どちらかに大きく振れる可能性が高い。米中停戦合意なら年末高に向けて上値追いが続くとみられる半面、会談不調なら再び下値を模索する展開が想定される。

重要イベントとしては、国内では3日朝に発表される7-9月期法人企業統計調査や7日発表の10月景気動向指数が注目される。海外では5日に行われるパウエルFRB議長の議会証言や6日発表の米国10月貿易収支、同日開催されるOPEC総会のほか、7日発表の米国11月雇用統計や8日発表の中国11月貿易収支に注視が必要だろう。

■日々の動き(11月26日~30日)

【↑】  11月26日(月)―― 続伸、米株安継続も内需株中心に買い優勢

日経平均 21812.00( +165.45)  売買高13億3908万株 売買代金 2兆1733億円

【↑】  11月27日(火)―― 3日続伸・一時2万2000円回復、欧米株高を好感

日経平均 21952.40( +140.40)  売買高13億2598万株 売買代金 2兆3149億円

【↑】  11月28日(水)―― 4日続伸・2万2000円台回復、米株高や円安を好感

日経平均 22177.02( +224.62)  売買高13億8834万株 売買代金 2兆5511億円

【↑】  11月29日(木)―― 5日続伸、米国株急騰で買い優勢も円高受け伸び悩む

日経平均 22262.60(  +85.58)  売買高13億0276万株 売買代金 2兆5303億円

【↑】  11月30日(金)―― 6日続伸、米中首脳会談控え先物の買い戻し継続

日経平均 22351.06(  +88.46)  売買高18億1925万株 売買代金 3兆6637億円

■セクター・トレンド

(1)その他製品が業種別上昇率トップ、任天堂 <7974> が牽引

(2)住友鉱 <5713> など非鉄、郵船 <9101> など海運といった景気敏感株が買い戻された

(3)リクルート <6098> などサービス、ソフトバンク <9984> など情報・通信といった内需株が買われた

(4)ソニー <6758> など電機、ホンダ <7267> など自動車といった輸出株も堅調

(5)三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険といった金融株は上げ限定的

(6)東ガス <9531> など電力・ガス、JT <2914> など食品といったディフェンシブ株は上げ一服

(7)JAL <9201> 、ANAHD <9202> など空運株はさえない

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)

1(1) 大阪万博    ── 開催決定でアクセス数が5倍に急増

2(2) キャッシュレス決済 

3(10) カジノ関連   ── 大阪万博の開催決定で注目され急上昇

4(3) 人工知能 

5(27) インバウンド  ── 大阪万博の開催決定で注目され急上昇

※カッコ内は前週の順位

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