前週末21日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年12月25日 5時30分

■大塚家具 <8186>  343円 (+80円、+30.4%) ストップ高

大塚家具 <8186> [JQ]がストップ高。21日付の日本経済新聞朝刊で「中国家具販売大手の居然之家(北京市)と業務提携する方針を固めた」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、居然之家は「居然之家」(イージーホーム)のブランド名でも知られており、資本提携も視野に入れるという。大塚家具は経営立て直しのために提携する企業を国内外で探していたが、居然之家との提携による業績回復が期待されているようだ。

■DWセラピ研 <4576>  475円 (+80円、+20.3%) ストップ高

デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576> [JQG]がストップ高。20日の取引終了後、自社で創製した緑内障治療剤「H-1337」に関して、緑内障・高眼圧症を適応症とした米国第1/2a相臨床試験で、有効性が確認されたと発表しており、これを好感した買いが入った。同試験は緑内障・高眼圧症患者を対象に、同剤を投与した際の安全性及び薬物動態の評価、並びに眼圧下降効果の用量反応性を検討する試験で、その結果、有効性の主要評価項目で同剤の有効性が確認されたほか、安全性に関しても重篤な有害事象は認められなかったという。なお、同件による18年12月期業績予想の変更はないとしている。

■エコモット <3987>  1,138円 (+121円、+11.9%)

エコモット <3987> [東証M]が急反騰。21日、1月8日から11日に米ラスベガスで開催される「CES2019」のデンソー <6902> のブースで、「ドライブレコーダー映像のリアルタイムストリーミング技術」を共同展示すると発表しており、これが好感された。同技術はクラウドとモビリティの間でリアルタイムに映像を交換できる技術で、エコモットがデンソーのCaaS/MaaS基盤開発に技術協力を実施している。複数の運行車両から任意に選択した車両に設置されたカメラの映像を、LTE回線により遠隔地にてリアルタイムで把握することが可能で、エコモットが提供する「HDL-900」は、この機能を提供する業界初のLTE対応高性能テレマティクス端末としている。

■コカBJH <2579>  3,295円 (+295円、+9.8%)

東証1部の上昇率2位。コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス <2579> が急反発。21日付の日本経済新聞朝刊で「飲料メーカー国内最大手のコカ・コーラボトラーズジャパン(CCBJI、東京・港)は2019年4月にも、主力のコカ・コーラを含む清涼飲料を値上げする」と報じられたことが刺激材料となった。報道によると「まず大型ペットボトル商品を対象に、希望小売価格を6~10%引き上げる見通し。消費増税分の反映以外の値上げは27年ぶりになる」という。これを受けて、値上げ効果による来期の業績拡大を期待する買いが向かった。なお、値上げが他社に広がるとの思惑から、伊藤園 <2593> 、サントリー食品インターナショナル <2587> なども大幅高に買われた。

■SOU <9270>  7,060円 (+550円、+8.5%)

SOU <9270> [東証M]が急反発。いちよし経済研究所は投資判断「A」、目標株価1万円でカバレッジを開始した。同社はブランドバッグや高級腕時計などを一般消費者から買い取り、主に自社オークションを通じてリユース業者に卸売りする事業を展開する。同社が買い取りからオークションでの販売を約2ヵ月で完結し、同業他社の回転期間の4~5ヵ月に比べると早期に規模拡大が図れ、在庫リスクも少ないと評価している。中期的には買い取り店などの積極出店やM&A及び利幅の大きい海外でのオークションや骨董品オークションの本格化により、事業拡大と生産性を高められるとの見方を示している。19年8月期連結営業利益は会社計画の22億円(前期比17%増)に対して24億円(同28%増)への増額修正を予想している。

■ネクソン <3659>  1,398円 (+98円、+7.5%)

東証1部の上昇率9位。ネクソン <3659> が急反発。複数のメディアが中国当局によるゲーム審査が再開されたと報じており、中国売り上げ比率の大きい同社に恩恵があるとの見方から買われたようだ。中国政府は今年3月にゲーム配信許認可の審査を停止し、8月にはオンラインビデオゲームの販売数量を規制する方針を発表していた。なお、このニュースを受けて、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> やカプコン <9697> なども買われた。

■ウシオ電機 <6925>  1,165円 (+38円、+3.4%)

ウシオ電機 <6925> が大幅反発。20日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の6.26%にあたる800万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月21日から19年12月20日まで。

■オプトエレ <6664>  1,087円 (+35円、+3.3%)

オプトエレクトロニクス <6664> [JQ]が大幅反発。20日大引け後、18年11月期の連結経常利益を従来予想の1億6300万円→3億7800万円に2.3倍上方修正したことが買い材料視された。モジュールやハンディスキャナーなどでスポットの大口案件が複数発生したうえ、新製品の卓上・組込式2次元スキャナーの販売が伸びたことが収益を押し上げた。売上原価と販管費の削減に加え、一部開発案件が翌期に持ち越しとなったことも上振れの要因となった。

■アイペット <7323>  3,455円 (+105円、+3.1%)

アイペット損害保険 <7323> [東証M]が反発。20日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。毎年3月末と9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じて年間1500ポイント~3万3000ポイントの株主優待ポイントを付与する。ポイントは特設サイトでペット用品、雑貨、食品、電化製品、ギフト、旅行・体験などに交換できる。また、ウィルズ社が運営する「プレミアム優待倶楽部」の他社ポイントとも、共通株主優待コイン「WILLsCoin」と交換することで合算して利用できる。

■学情 <2301>  1,225円 (+35円、+2.9%)

学情 <2301> が10日ぶりに反発。7日終値の1548円から20日終値の1190円まで9営業日続落で約23%の下落となっていた。同社が10日に発表した19年10月期の単独業績予想は、売上高71億円(前期比10.1%増)、経常利益19億円(同19.5%増)、最終利益12億9100万円(同14.9%増)と大幅増益を見込み、年間配当を前期比3円増の37円としている。今期はインターンシップ募集を対象とした「就職博」の回数・規模を拡大することに加え、新卒学生のための就職情報サイト「あさがくナビ」のフルリニューアルを19年3月に実施する予定。また、20歳代専門転職サイト「Re就活」で19年1月以降もプロモーションを予定しており、これらによる受注拡大を見込む。Re就活・人材紹介の高収益商品が伸長することで利益率も改善に向かう見通しで、4期連続の経常最高益更新を見込んでいる。

■フリービット <3843>  813円 (+20円、+2.5%)

フリービット <3843> が反発。20日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.57%にあたる35万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月21日から19年6月30日まで。

■日本オラクル <4716>  6,840円 (+160円、+2.4%)

日本オラクル <4716> が反発。20日の取引終了後に発表した第2四半期累計(6-11月)単独決算が、売上高912億5400万円(前年同期比8.5%増)、営業利益277億8400万円(同11.1%増)、純利益192億7600万円(同11.6%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。幅広い業種や事業規模の顧客からの受注により、主力のクラウド&ライセンス事業が好調に推移し業績を牽引した。なかでも「Oracle Cloud Platform」に対する需要のほか、「Oracle Cloud Infrastructure」に対する需要が増加した。なお、19年5月期通期業績予想は1.0~5.0%増収、一株利益305~315円の従来見通しを据え置いている。

■日経Dインバ <1357>  1,398円 (+28円、+2.0%)

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]が4日続伸。同銘柄は日経平均株価の値動きと逆方向に連動するETFで、騰落率は日経平均のマイナス2倍になるように設定されている。下げ相場に対するヘッジ目的や空売り感覚で個人投資家の物色対象となりやすい。1400円台乗せは今年4月3日取引時間中以来約8ヵ月半ぶりで、現在の全体相場の地合いの悪さを象徴している。

■東エレク <8035>  12,570円 (+210円、+1.7%)

東京エレクトロン <8035> が全体軟調相場に抗して反発。株価は直近3営業日で1200円以上下落したが、目先は押し目買いが優勢となった。世界景気の減速懸念から半導体設備投資需要も低減するとの思惑が、日米株式市場で関連株への売り圧力につながっている。前日の米国株市場でも半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズが下値模索の動きを継続している。ただ、東エレクは年初来安値圏での推移を続け、PERは9倍を下回っており目先的には売られ過ぎとの見方もある。実際、三井住友トラストや日興アセットなど機関投資家に買い増しの動きもみられ、これも株価の見直し機運を映している。

■ノーリツ <5943>  1,494円 (+23円、+1.6%)

ノーリツ <5943> が反発。20日大引け後、18年12月期の連結最終利益を従来予想の32億円→60.1億円に87.9%上方修正。従来の40.8%減益予想から一転して11.3%増益見通しとなったことが買い材料視された。保有する投資有価証券の一部売却に伴い、売却益が発生することが最終利益を押し上げる。

■ソフトバンク <9434>  1,316円 (+20円、+1.5%)

ソフトバンク <9434> が続伸。朝方は安く始まったものの売り圧力は限定的で高配当利回りなどに着目した買いが優勢となった。主力の通信事業は値下げ圧力などもあり成長性に乏しく、配当性向85%の維持は難しいとの見方がある一方、マーケットでは親会社のソフトバンクグループ <9984> との連携も視野に非通信分野でのビジネスチャンスに期待するムードがある。そうしたなか、21日付の日本経済新聞では同社の宮内社長が非通信の新規分野を強化する方針を報じており、これも株価を刺激したもようだ。

■新興プラン <6379>  1,065円 (+16円、+1.5%)

新興プランテック <6379> が5日ぶりに反発。20日の取引終了後、JXTGホールディングス <5020> 傘下のJXエンジニアリングとの経営統合に関して、経営統合日を当初予定から3ヵ月遅らせて19年7月1日とし、新興プランを存続会社、JXエンジニアリングを消滅会社とする吸収合併とすることで最終合意したと発表しており、これが好材料視された。統合によりJXエンジニアリング株式1株に対して新興プラン株式9.2株を割当交付する予定。また、統合新会社は新興プランの営業チャンネル、施工管理能力及び協力会社ネットワークと、JXエンジニアリングの技術力とを統合することで競争力の向上を図るほか、事業規模の拡大とスケールメリットによる利益率の改善を図る方針。また、25年3月までの累計で売上高200億円以上、経常利益20億円以上の統合効果の実現を目指すとしている。

■ITbook <1447>  340円 (+4円、+1.2%)

ITbookホールディングス <1447> [東証M]が6日ぶりに反発。21日午後0時30分ごろ、外国人材の受け入れ拡大に向けて、JBAA(日本ビジネス能力認定協会)と教育部門で業務提携したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携により、ITbookHDはグループ全体で外国人材の受け入れ及び地方創生に取り組むこととなり、地方中小企業への外国人材受け入れ支援や、JBAA認定講師資格を保有した講師の派遣、ビジネスマナー講義などを開始した。

■ファナック <6954>  16,500円 (+160円、+1.0%)

ファナック <6954> が反発。全体相場は世界景気の減速懸念を背景に総見送り状態となっているが、その震源地ともいえる中国経済の影響を受けやすい同銘柄が頑強な値動きをみせていることは、逆に特筆される現象。中国人民銀行が市中銀行向け貸出金利を引き下げたことで、中国政策当局の景気下支え政策に対する期待が底流している。ただ、流入資金は空売り筋の買い戻しが主流とみられ、反発力は弱い。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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