「円高メリット」が3位に急上昇、海外市場で一時1ドル=104円台に<注目テーマ>

特集
2019年1月4日 12時21分

1 人工知能

2 5G

3 円高メリット

4 キャッシュレス決済

5 サイバーセキュリティ

6 元号関連

7 アップル

8 全固体電池

9 ディフェンシブ

10 自動運転車

みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「円高メリット」が3位にランクインしている。

東京外国為替市場が年末年始の休場期間中に、海外市場で円が一時、1ドル=104円台後半まで上昇するなど、急激な円高・ドル安が進行した。4日午前の東京外国為替市場では、1ドル=107円台半ばでの推移となっている。

アップルが現地2日夕刻、中国でのiPhone販売減速を理由に、10~12月期の業績見通しを大幅に下方修正し、米中貿易摩擦の影響の深刻さが顕在化して投資家がリスクを避ける姿勢を強めた。外国為替市場では「アップル・ショック」の様相となり、安全資産とされる円を買ってドルを売る動きが一気に加速した。

円高が加速することで、輸出採算の悪化が想定され関連企業の業績見通しに懸念が強まっている。日本の場合、自動車、電機、精密機器、機械など主力大型企業に輸出関連が多いため、どうしても“円高=全般的な企業収益の悪化”と受け止められがちだが、原材料の輸入採算向上や円高による海外旅行の需要増などプラス面もあり、関連する企業にとっては円高メリットが発生することも見逃せない。

円高によるメリットで、まず想定されるのが、発電用の原油や天然ガスを輸入している東京電力ホールディングス<9501>などの電力会社や、東京ガス<9531>などのガス会社だ。さらに、旅客機の燃油費軽減が予想されるJAL<9201>、ANAホールディングス<9202>といった空運会社にも恩恵が想定される。

次に注目なのは食品関連の銘柄だ。大豆、コーンなど輸入した原材料で食用油を製造販売する日清オイリオグループ<2602>、J-オイルミルズ<2613>、不二製油グループ本社<2607>、昭和産業<2004>などにもメリットが予想される。さらに、ゼンショーホールディングス<7550>、すかいらーくホールディングス<3197>といった食材を輸入する外食産業も恩恵を受ける可能性が高い。

また、原料の木材やチップを輸入する紙・パルプ会社の王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3863>、中越パルプ工業<3877>、三菱製紙<3864>。木材関連の住友林業<1911>、永大産業<7822>、ウッドワン<7898>、大建工業<7905>、トーモク<3946>などにメリットの可能性がある。 

さらに、輸入品の国内での販売比率の高い全国トップの家具・インテリア製造小売りチェーンのニトリホールディングス<9843>、靴小売り専門最大手のエービーシー・マート<2670>、輸入品を主体にエレクトロニクス関連の計測器を扱う専門商社の東陽テクニカ<8151>にも注目。

また、円高の進行で増加が想定される旅行関連会社にも注目。とくに、個人の自由旅行に強みを発揮し、海外旅行比率の高いエイチ・アイ・エス<9603>、比較的富裕な高齢者層に強みを持つユーラシア旅行社<9376>、2013年に近畿日本ツーリストとクラブツーリズムが統合したKNT-CTホールディングス<9726>にも注目したい。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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