前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年2月1日 5時30分

■Vコマース <2491>  1,687円 (+300円、+21.6%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。バリューコマース <2491> がストップ高。30日大引け後に発表した18年12月期の連結経常利益は前の期比68.1%増の37.9億円に拡大し、従来予想の32.5億円を上回って着地。続く19年12月期も前期比8.1%増の41億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は「Yahoo!ショッピング」出店者向けCRM(顧客管理)ツールの導入が大きく伸び、業績高変化を遂げた。今期は成果報酬型広告を主力とするマーケティングソリューションの拡大に注力し、14.6%の大幅増収を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を21円→25円(前の期は10円)に増額し、今期も前期比1円増の26円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■デサント <8114>  2,271円 (+400円、+21.4%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。デサント <8114> がストップ高。伊藤忠商事 <8001> とその完全子会社であるBSインベストメントが31日の寄り前、デサント株に対するTOBを発表しており、TOB価格2800円にサヤ寄せする格好となった。伊藤忠は、デサント株の30.4%を所有する筆頭株主で、所有割合を高めることで経営に対する発言力を強めるのが狙い。買付予定数は721万株(上限721万株、下限設定なし)で、買付期間は1月31日から3月14日まで。TOB成立後、伊藤忠らの所有割合は最大で40.0%にとどまる予定で、デサントの上場は維持される予定だ。

■アンリツ <6754>  1,928円 (+299円、+18.4%)

東証1部の上昇率3位。アンリツ <6754> が急反騰。30日大引け後、19年3月期の連結税引き前利益を従来予想の70億円→110億円に57.1%上方修正。増益率が52.1%増→2.4倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。北米やアジアを中心に5Gのチップセットや携帯端末向け開発用計測器の販売が伸びることが寄与。原価率が想定より改善することも利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の17円→22円(前期は15円)に増額修正したことも支援材料となった。

■横河ブHD <5911>  1,978円 (+298円、+17.7%)

東証1部の上昇率5位。横河ブリッジホールディングス <5911> が急反騰で1900円台に歩を進めた。同社は30日取引終了後、19年3月期第3四半期累計(2018年4月-12月)の連結決算を発表。売上高は1070億9300万円(前年同期比18.3%増)、営業利益は85億7200万円(同6.9%増)と好調だった。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、年間配当を従来予想の26円から30円に4円増額しており、これも株高材料となった。橋梁事業が好調に推移している。また、今後は政府の国土強靱化計画が上乗せされたこともあり、関連有力株として存在感が高まっている。

■サイオス <3744>  560円 (+80円、+16.7%) ストップ高

サイオス <3744> [東証2]がストップ高。30日大引け後、18年12月期の連結経常利益を従来予想の8000万円→3億1000万円に3.9倍上方修正。減益率が75.5%減→4.9%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。主力のシステム障害回避ソフトや金融機関向け経営支援システム、文書管理ソフトの受注が伸びたことが寄与。利益率の高い自社製品の販売回復に加え、販管費を削減したことも上振れに大きく貢献した。

■キューブシス <2335>  744円 (+100円、+15.5%) ストップ高

キューブシステム <2335> がストップ高。30日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比40.4%増の6.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。建設機械メーカーや食品メーカー向けシステム基盤の構築案件が拡大したほか、クラウドコンサル案件が増加したことが寄与。生産性の向上や体制の最適配置などで採算が改善したことも大幅増益に貢献した。併せて、発行済み株式数の2.80%にあたる40万株(3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■四国化 <4099>  1,200円 (+128円、+11.9%)

東証1部の上昇率10位。四国化成工業 <4099> が急反騰。同社は1月30日大引け後に決算を発表。19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比4.0%減の63.3億円に減ったが、通期計画の76億円に対する進捗率は83.3%に達し、5年平均の75.6%も上回った。

■Kudan <4425>  21,210円 (+2,050円、+10.7%)

Kudan <4425> [東証M]やベルトラ <7048> [東証M]、自律制御システム研究所 <6232> [東証M]など昨年12月に株式上場した直近IPO銘柄が高い。サンバイオ <4592> [東証M]が急落しバイオ関連株に先行き不透明感が漂うなか、一部の個人投資家は値動きの軽い直近IPO株に物色のホコ先を向けている様子だ。Kudanはカメラなどのイメージングデバイスに高度な視覚能力を与える人工知覚(AP)のアルゴリズムを研究開発している。ベルトラは海外や国内旅行の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイトを運営している。自律制御研は、商業用ドローンの製造販売や自律制御技術を用いた無人化・IoT化に係るソリューションサービスを提供している。3社ともに成長期待は強く、31日は値幅取りを狙う動きが強まった。

■フォスター電機 <6794>  1,665円 (+160円、+10.6%)

フォスター電機 <6794> が急反騰。30日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、営業利益を30億円から40億円(前期比57.0%減)へ、最終損益を25億円の赤字から22億円の赤字(前期42億6500万円の黒字)へ上方修正したことが好感された。主要顧客向けヘッドセットの販売数量や価格が低下する厳しい環境にあることから、売上高は1400億円(前期比24.2%減)の従来予想を据え置いたが、生産性や歩留まりが改善していることが利益を押し上げるとしている。また、今年6月に創業70周年を迎えるのを記念して、19年3月末時点の株主に対して記念株主優待を実施すると発表しており、これも好材料視されているようだ。1単元(100株)以上を保有する株主に対して、一律で同社のECサイトでの購入代金を30%割引するとしている。なお、第3四半期累計(18年4-12月)決算は、売上高1086億5200万円(前年同期比21.8%減)、営業利益36億2000万円(同58.2%減)、最終損益20億2000万円の赤字(前年同期60億3300万円の黒字)だった。同時に、2月28日付で消却前発行済み株数の3.46%に当たる93万1051株を消却すると発表した。なお、消却後の発行済み株数は2600万株となる予定だ。

■マーベラス <7844>  938円 (+72円、+8.3%)

マーベラス <7844> が急反発。30日に発表した「閃乱カグラスマホ版を中華圏で配信」が買い材料。スマートフォン向けゲーム「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」を台湾・香港・マカオで配信。

■アドテスト <6857>  2,473円 (+181円、+7.9%)

アドバンテスト <6857> が急反発。30日大引け後、19年3月期の連結税引き前利益を従来予想の545億円→640億円に17.4%上方修正。増益率が2.2倍→2.6倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。端末高性能化を背景に、スマートフォン用プロセッサ―やセンサーなど非メモリー向け半導体検査装置の販売が伸びる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の75円→88円(前期は32円)に増額修正したことも支援材料となった。前日終値ベースの予想PERは9.7倍→8.2倍に低下する一方、配当利回りは3.84%に上昇しており、指標面の割安感を意識する買いも向かった。

■日本M&A <2127>  2,717円 (+174円、+6.8%)

日本M&Aセンター <2127> が急反発。同社は30日取引終了後、19年3月期第3四半期累計(2018年4月-12月)の連結決算を発表したが、売上高は227億1700万円(前年同期比13.8%増)と2ケタ増収を確保、営業利益は108億2500万円(同4.5%増)、最終利益は76億5200万円(同4.4%増)と増益を確保した。中小企業の経営者高齢化を背景に、事業承継に絡むM&A仲介が増勢で業績に貢献している。

■OBC <4733>  4,025円 (+250円、+6.6%)

オービックビジネスコンサルタント <4733> が急反発。岩井コスモ証券は30日、投資判断「A」、目標株価6000円をそれぞれ継続した。同社は「奉行シリーズ」を開発・販売している大手ソフトウエア開発会社。29日午後取引時間中に公表した4-12月期業績は営業利益が前年同期比で43.7%増の94億円となった。この業績発表を受けて、同証券では人手不足に対応するためのIT投資需要は堅調と指摘している。この状況は1-3月期も続くとみられることから、19年3月期業績について会社計画の前期比18%増の115億円の営業利益は達成するとみている。また、元号改定や消費税増税関連で会計システムへの需要が増えることから、同社の業績拡大がさらに期待できる、としている。

■マックス <6454>  1,450円 (+90円、+6.6%)

マックス <6454> が4日ぶり急反発。30日大引け後に発表した19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比23.8%増の56.7億円に伸びて着地したことが買い材料視された。コンクリート構造物向け工具で前期に発売した鉄筋結束機「ツインタイア」の販売が国内外で大きく伸びたことが寄与。鋼材や石油製品など原材料の値上げによるコスト上昇を吸収し、大幅増益を達成した。通期計画の69億円に対する進捗率は82.2%に達し、5年平均の75.7%も上回った。

■藍沢 <8708>  639円 (+38円、+6.3%)

藍澤證券 <8708> が4日ぶり急反発。同社は発行済み株式数(自社株を除く)の0.69%にあたる30万株(金額で2億1000万円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は2月1日から3月29日まで。また、発行済み株式数の4.04%にあたる200万株の自社株を消却する。消却予定日は2月28日。

■中国銀 <8382>  1,001円 (+50円、+5.3%)

中国銀行 <8382> が5日ぶり急反発。30日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.26%にあたる50万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料となった。買い付け期間は1月31日から2月28日まで。

■SBG <9984>  8,526円 (+388円、+4.8%)

ソフトバンクグループ <9984> が大幅反発。一方、同社の通信子会社ソフトバンク <9434> は軟調と親子で明暗を分けている。親会社のソフトバンクGは、前日の米国株市場で同社が出資する画像処理半導体大手エヌビディアが株価を4.4%高と急反発させており、米主導のリスクオン相場の流れに乗った。一方、ソフトバンクについては前日に商い急増のなか株価を大きく下落させた余韻を引きずる形で売りに押されている。市場では「マザーズ市場でウリ気配が続いているサンバイオ <4592> [東証M]だが、信用買い残が高水準で一部個人投資家の投資余力が急減している。個人投資家が多く保有するソフトバンクに合わせ切りの動きが広がっている」(国内ネット証券)という。

■Fスターズ <3687>  1,433円 (+60円、+4.4%)

フィックスターズ <3687> が切り返し急。顧客のシステムを高速化させるソフトが主力で業績は絶好調。また、世界で初めて量子コンピューターを事業化したカナダのDウェーブ社と提携関係にあり、各種アニーリングマシンを活用した量子コンピューター導入支援ビジネスで業界を先駆している。世界で開発競争が先鋭化している半導体の高集積化の動きとは別に、量子力学的な重ね合わせにより、極微の世界で起こり得る物理現象により並列コンピューティングを実現させるという量子コンピューターは、次代の成長産業として株式市場でも有力な投資テーマに位置付けられている。

■MDV <3902>  965円 (+35円、+3.8%)

メディカル・データ・ビジョン <3902> が大幅反発。30日の取引終了後、メディパルホールディングス <7459> と資本・業務提携を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の提携では、メディパルが有する全国規模の医療機関ネットワークと、MDVが保有するデータ利活用の知見に加えて、MDV子会社Doctorbookが保有するKOL(新薬の普及などに影響力をもつ医師や専門家)ネットワークおよび医療コンテンツの制作ノウハウを融合し、医療情報ポータルサイト「Clinical Cloud by MEDIPAL」を構築するのが狙い。提携に際し、メディパルはDoctorbookの発行済み株式数の23.0%を取得するとしている。

■村田製 <6981>  15,420円 (+465円、+3.1%)

村田製作所 <6981> 、アルプスアルパイン <6770> など大手電子部品メーカーが高い。前日の米国株市場ではNYダウが430ドル強の上昇をみせるなどリスクオンに傾いたが、そのなか米アップル株が6.8%強の上昇と異彩を放った。29日に発表された同社の10-12月期業績は9四半期ぶりの減収減益となったが、市場コンセンサスよりは良かったとの受け止め方で急速に買い戻しが進んだ。これを受けてアップルの有力サプライヤーである電子部品株にも買いが流入した。なお、村田製は31日に四半期決算発表を予定している。

■コマツ <6301>  2,761.5円 (+77円、+2.9%)

コマツ <6301> や日立建機 <6305> 、ファナック <6954> など中国関連株が高い。前日の米株式市場が大幅高となるなか、中国関連株にも買いが流入した。31日、中国国家統計局が発表した1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5と12月に比べ0.1ポイント上昇した。好不況の分かれ目となる50は依然、下回ったものの市場予想(49.3)を上回ったことが好感された。31日まで閣僚級の米中貿易協議が開催されており、その結果に対する関心も高まっている。

■FDK <6955>  1,038円 (+29円、+2.9%)

FDK <6955> が4日ぶり反発に転じた。同社は30日取引終了後、19年3月期第3四半期累計(2018年4月-12月)の連結決算を発表。売上高は553億4800万円(前年同期比0.8%増)と小幅ながら増収を確保、営業利益は10億3700万円(同62.5%増)、最終利益は3億9100万円(同73.2%増)と急拡大した。ニッケル水素電池やアルカリ電池などがコンシューマ市場で好調に推移し収益を押し上げている。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期営業利益7億円(前期比5.0%増)を既に大きく上回っており、これを好感する買いを呼び込んでいる。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,045.5円 (+28.5円、+2.8%)

国際石開帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXTGホールディングス <5020> など石油関連株が軒並み高。30日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近3月物が前日比0.92ドル高の1バレル54.23ドルへ上昇。一時、54.93ドルと12月初旬以来、約2ヵ月ぶり高値に上昇した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した米原油在庫は市場予想を下回り、需給改善期待が膨らんだ。また、米政府は米企業とベネズエラ国営石油会社(PDVSA)の取引を制限する制裁方針を発表したことも、市場への供給減思惑となり原油高に働いた。この原油価格上昇を背景に石油関連株に見直し買いが流入した。

■OSG <6136>  2,223円 (+57円、+2.6%)

OSG <6136> が4日ぶり反発。前日まで3日間の下げ分を取り戻し、なお上値指向を強めつつある。同社は切削工具大手で米国の航空機業界向けで需要取り込みが進んでいる。抜群の切りくず排出機能を備えたコーティング付きめねじ加工工具「Aタップ」に引き合いが旺盛で同社の収益押し上げに寄与している。「商品値上げによる利益率向上も19年11月期に反映される見通し」(国内中堅証券アナリスト)にあり、18年11月期の営業18%増益に続き、7%増益の240億円予想と収益成長トレンドが続く見通し。

■任天堂 <7974>  33,830円 (+680円、+2.1%)

任天堂 <7974> の戻り足が急だ。一時1300円以上の上昇をみせ、26週移動平均線に急接近、底入れの動きを明示している。全体相場は前日の米株高を受け、大きく買い優勢に傾いている。そのなか、同社株は個人投資家資金を中心に短期筋の売買が活発で東証1部売買代金ランキングでもソフトバンクグループ <9984> を押さえて第1位となっている。同社のドル箱商品となっている家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が、昨年のクリスマス商戦で売り上げを伸ばしたことが伝わっており、31日に決算発表を控えていることから、足もとは好決算を先取りする形で買い優勢に傾いている。

※31日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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