前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年4月5日 5時30分

■フェニックスバイオ <6190>  875円 (+150円、+20.7%) ストップ高

フェニックスバイオ <6190> [東証M]がストップ高、年初来高値を更新。3日の取引終了後、高尿酸血症モデルとその製造方法及び高尿酸血症治療剤のスクリーニング方法に関する発明が、日本において特許登録されたと発表しており、これが好感された。同社が開発したモデル動物作製技術は、ヒト肝細胞キメラマウスにイノシン酸配合餌を給餌することで、高い効率で血中尿酸濃度が高い実験動物の作製を可能にするというもので、同社は同モデル動物により、痛風関節炎などの原因と考えられている高尿酸血症の治療薬を開発している製薬企業や研究機関での研究開発に貢献している。なお、同発明は米国を含む海外でも出願しており、現在審査中という。また、同件による業績への影響はないとしている。

■テクポイント <6697>  893円 (+150円、+20.2%) ストップ高

テックポイント・インク <6697> [東証M]がストップ高。同社は4日、中国の車載機器メーカー、YFオートモーティブ社のフルハイビジョン対応電子ミラーの新製品に、自社の液晶ディスプレーコントローラー「TP6806」が採用されたと発表。これが材料視されたようだ。「TP6806」は、同社が創業以来培ってきた設計技術を生かして開発した、小型及び映像の高解像度化と低コスト化の両立を実現した製品。スペースが限られるカーナビや電子ミラーのハイビジョン対応に最適だという。

■エスプール <2471>  2,526円 (+399円、+18.8%)

エスプール <2471> [東証2]が続急騰。3日大引け後に発表した19年11月期第1四半期(18年12月-19年2月)の連結経常利益が前年同期比24.9%増の2.1億円に伸びて着地したことが買い材料視された。人手不足が長期化するなか、コールセンター向けを中心とする人材派遣の拡大が続いたことが寄与。障がい者雇用支援サービスにおける設備販売の減少を吸収し、大幅増益を達成した。

■レッグス <4286>  1,101円 (+150円、+15.8%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。レッグス <4286> がストップ高。3日の取引終了後、ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京都港区)とフード領域のライセンス契約を締結し、ディズニーキャラクターを使用した商品の製造販売及びグッズ販売コーナーを併設した期間限定のスペシャルカフェをプロデュースすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。スペシャルカフェの第1弾は、クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> 子会社クリエイト・レストランツと、表参道に専用店舗を設置し、「シュガー・ラッシュ:オンライン」MovieNEX発売記念OH MY CAFEを開催する予定。また今後は、「アラジン」「トイ・ストーリー」「リトル・マーメイド」「アナと雪の女王」などディズニーの人気のコンテンツを使ったスペシャルカフェの開催を予定しており、開催場所も全国に展開するとしている。

■安永 <7271>  2,146円 (+257円、+13.6%)

東証1部の上昇率2位。安永 <7271> が連日の大幅高で4連騰。新値街道を走っている。同社はエンジン部品の製造や2次電池開発を行っているが、市場では「トヨタ自動車 <7203> が前日にハイブリッド車(HV)など電動化関連技術の特許を無償で提供すると発表しており、HV向け部品で高い競争力を持つ同社に連想買いが流入した」(国内ネット証券マーケットアナリスト)という。もっとも同社株は今月1日にストップ高するなどそれに先駆けて大きく動意づいており、買い材料としては後付け的な意味合いもある。「信用取引を活用した個人投資家の短期売買中心で中小型材料株特有の値動き」(同)としている。

■新川 <6274>  490円 (+55円、+12.6%)

東証1部の上昇率3位。新川 <6274> が急反騰。米国市場を中心に世界的に半導体関連株に対する評価が変わってきた。米国では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が最高値を更新、東京市場でも半導体素材メーカーや製造装置メーカーなど幅広く買いが向かっている。同社は半導体用ボンディング装置で世界上位の商品競争力を有しており、この流れに乗っている。19年3月期は営業損益段階から大幅赤字を見込んでいるが、来期以降の回復に期待する動き。

■ウエストHD <1407>  1,231円 (+131円、+11.9%)

ウエストホールディングス <1407> [JQ]が急反騰。4日午後2時ごろ、集計中の第2四半期累計(18年9月-19年2月)連結業績について、営業利益が14億3100万円から20億3500万円(前年同期比2.6倍)へ、純利益が7億6700万円から11億9600万円(同3.4倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高は305億7400万円から298億3600万円(同41.2%増)へやや下振れたものの、ストックビジネスを担う省エネルギー事業、電力事業及びメンテナンス事業の利益率が改善したことが利益を押し上げたとしている。

■ヨロズ <7294>  1,723円 (+152円、+9.7%)

東証1部の上昇率4位。ヨロズ <7294> が4連騰で年初来高値更新。4日の午後0時24分過ぎに公表された大量保有報告書で、旧村上ファンド系といわれる投資会社の「レノ」などの共同保有株比率が5.05%となり同社の大株主として登場したことが注目された。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。

■FJネクスト <8935>  919円 (+71円、+8.4%)

東証1部の上昇率7位。エフ・ジェー・ネクスト <8935> が続急伸。3日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の78億円→100億円に28.2%上方修正。増益率が7.9%増→38.4%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。不動産開発事業でマンションの販売が想定より伸びたことが収益を押し上げた。業績好調に伴い、前期の年間配当を従来計画の32円→36円(前の期は22円)に増額修正したことも支援材料となった。

■セプテニHD <4293>  341円 (+21円、+6.6%)

セプテーニ・ホールディングス <4293> [JQ]が続急伸。同社は4日、子会社のビビビットが東京大学エッジキャピタル/東京大学エッジキャピタルパートナーズ(東京都文京区、UTEC)と連携すると発表。UTECは、科学技術領域のスタートアップ企業を中心に、資本・人材・英知の支援を行っているベンチャーキャピタル。今回の連携では、ビビビットが提供しているクリエイティブに特化したマッチング型採用サービス「ViViViT」を、投資先スタートアップ企業に提供、及び活用促進することでデザイナーの採用を支援するとしている。

■enish <3667>  569円 (+20円、+3.6%)

enish <3667> が大幅高。4日、欅坂46・日向坂46公式ゲームアプリ「欅のキセキ」が400万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、これが好感された。「欅のキセキ」は欅坂46・日向坂46初の公式ゲームアプリで、グループが歩んだ成長の軌跡と、メンバーが努力し続けることで起こした奇跡をたどるドキュメンタリーライブパズルゲーム。今回、400万DL突破を記念して、記念プレゼントと日向坂46メンバーによるメッセージ動画を公開したという。

■スギHD <7649>  4,865円 (+165円、+3.5%)

スギホールディングス <7649> が大幅続伸。4日付の日本経済新聞朝刊で、「2019年2月期は、連結純利益が前の期に比べて1割増の180億円程度だったようだ」と報じられており、会社側の従来予想(167億円)を上回るとの観測が好材料視された。記事によると、スギ薬局などの新規出店効果に加え、調剤部門で扱う処方箋が伸びたことが業績を牽引したという。なお、決算発表は5日を予定している。

■キーエンス <6861>  71,830円 (+2,300円、+3.3%)

キーエンス <6861> は売買代金増勢のなか大きく株価水準を切り上げている。中国の3月のPMIが製造業、非製造業ともに改善色を示しており、政府当局が大々的に打ち出した景気刺激策が実勢経済にも反映され始めており、FA用センサーのトップメーカーである同社にも外部環境の風向きの変化が意識されている。19年3月期に続き20年3月期も増益基調が維持されるとの見方が強まるなか、「4日は空売り筋の買い戻しと海外投資家による実需の買いも観測される」(準大手証券)状況で、年初来高値更新となった。

■ハーモニック <6324>  4,535円 (+140円、+3.2%)

ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [JQ]が5連騰、連日で年初来高値を更新した。精密減速機メーカーの同社は最終需要者が中国に多いことで同国の景気減速による影響の大きい銘柄として、市場関係者の間で注目度が高い。実際、同社の受注高は急減していたが、株価は年初を底に動きを一変させ戻りに転じている。特にここにきて、中国の3月PMIが製造業、非製造業ともに回復色を強める内容であったほか、3日からワシントンで開催されている米中閣僚級貿易協議では最終合意が近づいているとの観測も浮上、同社株の上値追いを加速させる背景となっている。

■デンソー <6902>  4,622円 (+132円、+2.9%)

デンソー <6902> が5日続伸。同社は3日、同社および同社の一部連結子会社が米国において提訴された集団民事訴訟に関して和解に合意したことを発表。和解金が210万ドル(約2億3000万円)で決着しており、同社の業績に与える重要な影響はないとしている。同社は世界トップレベルの自動車部品サプライヤ―であり、米中貿易摩擦の影響が警戒されているが、両国間の通商交渉は進展しているとの見方が強まっていることもポジティブな思惑を与えている。

■ワークマン <7564>  5,490円 (+140円、+2.6%)

ワークマン <7564> [JQ]が5日ぶり反発。4日付の日本経済新聞は「女性用の売り場を2倍に広げた新店を4日に開く」と報じた。新業態として始めたアウトドア衣料の専門店を神奈川県内に設け、女性用の商品約30種類を追加し、専用の更衣室も設置したという。同社は高機能ウエアの新業態「ワークマンプラス」の積極出店を推進しており、19年3月期の業績も最高益が予想されるなど急成長が期待されている。

■GMOクラウド <3788>  4,190円 (+95円、+2.3%)

GMOクラウド <3788> が4日ぶりに反発。同社は3日、自社提供している「GMO電子契約サービスAgree」が、日本通運 <9062> 子会社のワンビシアーカイブズに電子契約サービスのプラットフォームとして採用されたことを明らかにした。「GMO電子契約サービスAgree」は、電子契約の締結から管理までをワンストップで行うことができるクラウド型の電子契約サービス。印紙税や郵送費の削減、契約締結にかかる手間の軽減、時間の大幅な短縮により、契約や受発注などの署名業務の効率化を実現することが可能だという。

■リコー <7752>  1,187円 (+22円、+1.9%)

リコー <7752> が3日ぶりに反発し年初来高値を更新した。同社は4日、画像AIソリューションのコンサルティング及び開発・提供を行うRidge-i(東京都千代田区)と資本・業務提携することで合意したことを明らかにした。両社は、リコーの強みである光学技術とRidge-iが持つ画像AI技術を組み合わせ、製品外観検査の省力化や自動化を支援するデジタルソリューションを共同で提供・開発するとしている。

■ドトル日レス <3087>  2,124円 (+39円、+1.9%)

ドトール・日レスホールディングス <3087> は3日ぶりに反発。同社は3日、ドトールコーヒーショップ及びドトールグループの一部店舗で11日から乳製品を使った商品を10~20円値上げすることを公表した。乳製品メーカーの価格改定を転化する形になる。値上げ幅はカフェ・ラテ(Sサイズ)とロイヤルミルクティー(同)がそれぞれ20円、ココア(同)が10円の値上げを予定している。4日は、値上げによる採算改善期待が買い手掛かり材料となった。

■SUMCO <3436>  1,409円 (+23円、+1.7%)

半導体シリコンウエハー大手のSUMCO <3436> や、半導体製造装置大手の東京エレクトロン <8035> がいずれも4日続伸するなど、半導体関連株への買いが目立つ。米国株市場では世界景気の減速懸念が足もと後退していることや、直近では台湾のTSMCがスマートフォン・アンドロイドの新機種に使われる半導体の生産を加速していると伝わったことなどが追い風となり、半導体関連株の上昇が目立っている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は過去最高値を更新、年初来の上昇率も30%近くに達しており、これを受けて東京市場でも相対的に出遅れる半導体関連株に物色の矛先が向いている。

■ベクトル <6058>  1,411円 (+19円、+1.4%)

ベクトル <6058> が続伸。同社は3日、タクシー後部座席IoTサイネージサービス「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」(グロース)の提供を開始したと発表。サービスを提供するのは、都内タクシー会社5社(グリーンキャブ、国際自動車、寿交通、大和自動車交通、チェッカーキャブ)とソニー <6758> 及びソニーペイメントサービスの合弁会社である「みんなのタクシー」と提携している車両。タクシー会社5社が保有する車両は現在、都内最大規模の1万台を超えている。

■幸楽苑HD <7554>  2,605円 (+32円、+1.2%)

幸楽苑ホールディングス <7554> が3日ぶりに反発。3日の取引終了後に発表した3月度の売上速報で、直営店既存店売上高が前年同月比10.1%増と6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。「ゆず塩野菜らーめん」や「かつお・煮干しだしの和風らーめん」などの期間限定商品や、テレビCMなどの販促施策が奏功したという。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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