「量子コンピューター」が17位にランク、「日米欧が先端技術開発で協力」報道で関心向かう<注目テーマ>

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2019年5月23日 12時21分

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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「量子コンピューター」が17位となっている。

5月22日付の日本経済新聞朝刊が「政府は米国や欧州連合(EU)と産業や安全保障に応用する先端技術の研究開発の協力に乗り出す」と報じたことを受け、量子コンピューターへの関心が改めて高まっているようだ。

記事によると、日米欧の協力で柱となるのが「量子技術」と呼ばれる分野で、この技術は量子力学と呼ぶ特殊な法則に基づき、スーパーコンピューターをしのぐ性能の実現につながる可能性を秘めている。原理的に解読できない暗号の開発が期待されるほか、産業向けでは高感度センサーによるがんの早期発見や創薬開発、システムの最適化による物流コスト削減などが想定されるという。

量子技術を巡っては国際競争が活発化しており、政府が昨年12月に開いた統合イノベーション戦略推進会議の資料によると、EUでは欧州委員会の有識者会議が17年6月に「量子技術フラッグシップ最終報告書」をとりまとめ、18年からの10年間で10億ユーロ(約1250億円)規模のプロジェクトを開始。米国は18年9月に国家科学技術会議が「量子情報科学の国家戦略概要」を策定し、19年からの5年間で13億ドル(約1400億円)規模を投じる計画で、中国は20年の完成を目指し「量子情報科学国家実験室」を安徽省合肥市に約70億元(約1200億円)かけて建設を進めている。

出遅れ感のあった日本も政府が本腰を入れ始めたことで、関連銘柄に再び物色の矛先が向かう可能性がありそうだ。NEC<6701>は量子コンピューターのキー・テクノロジーとなる量子の動作を世界で初めて検証した企業で、富士通<6702>は量子コンピューティングに着想を得たデジタル回路で、現在の汎用コンピューターでは解くことが難しい“組合わせ最適化問題”を高速で解く新技術「デジタルアニーラ」を推進している。

このほか、量子コンピューターの導入を検討している企業や研究機関を対象に支援を行うフィックスターズ<3687>、耐量子コンピューター標準暗号技術「NTRU」を手掛けるユビキタス AI コーポレーション<3858>、量子コンピューターにおける超電導デバイスの信号増幅をサポートする微小信号測定器を扱うエヌエフ回路設計ブロック<6864>などもマークしておきたい。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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