【↑】日経平均 大引け| 急反発、米株高を受けリスク選好ムード高まる (6月19日)
始値 21223.17
高値 21358.72(14:27)
安値 21213.43(09:00)
大引け 21333.87(前日比 +361.16 、 +1.72% )
売買高 11億6763万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆0365億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は急反発、米国株大幅高を受けリスク選好ムードが高まる
2.米中首脳会談が開催の見通しとなり、欧州の追加緩和期待も株高後押し
3.業種別では33業種すべてが上昇、半導体関連が買われ全体押し上げへ
4.ソフトバンクGが大商いをこなして大幅高、三桜工などS高に買われる
5.全体の9割の銘柄が上昇するも、先物主導で売買代金は盛り上がり欠く
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは353ドル高と大幅に続伸した。米中首脳会談の実施見通しや、米国に加え欧州の金融緩和期待が膨らんだことで買いが優勢となった。
東京市場では、前日の米国株市場でNYダウなど主要指数が大幅高となった流れを継いで、日経平均も急速に切り返す展開となった。
19日の東京市場は、リスク選好ムードを一気に強める展開。トランプ米大統領がG20サミットに合わせて習近平国家主席との首脳会談を行う方針を示し、米中摩擦に対する行き過ぎた懸念が後退、これが米株高をもたらし、東京市場でも主力株をはじめ広範囲に買いを呼び込む格好となった。ECBドラギ総裁が前日の講演で追加金融緩和に前向きな発言をしたことも市場心理を強気に傾けた。業種別では33業種すべて上昇し、鉱業や石油など資源エネルギー関連が上位を占めた。また、中国景気の先行き不透明感から売り込まれていた半導体関連株に買いが目立ち全体相場を押し上げる格好となった。値上がり銘柄数は東証1部全体の約9割を占めた。ただし、先物を絡めた指数売買による影響も大きく、売買代金は2兆円をかろうじて上回ったものの引き続き厚みを欠いており、市場参加者不足を反映している。
個別では、売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>が大幅高、ソニー<6758>も高い。キーエンス<6861>も大きく買われた。東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、SUMCO<3436>など半導体関連への買いも目立つ。トヨタ自動車<7203>も買い優勢だった。三桜工業<6584>、クボテック<7709>が値幅制限いっぱいに買われ、野村ホールディングス<8604>も活況高。ジャパンディスプレイ<6740>も商いを伴い上昇した。
半面、スシローグローバルホールディングス<3563>が急落、シスメックス<6869>、富士通<6702>も売りに押された。エニグモ<3665>、ディー・エル・イー<3686>が大きく水準を切り下げたほか、ダブル・スコープ<6619>も軟調。ヤマダ電機<9831>、インフォマート<2492>なども下落した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、東エレク <8035> 、ファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、TDK <6762> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約115円。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はオリンパス <7733> 、コナミHD <9766> 、ニチレイ <2871> 、富士通 <6702> 、トレンド <4704> 。押し下げ効果は約4円。
東証33業種のすべての業種が上昇。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉱業、(2)証券商品先物、(3)石油石炭製品、(4)非鉄金属、(5)機械。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)空運業、(2)サービス業、(3)ゴム製品、(4)保険業、(5)食料品。
■個別材料株
△エフティ <2763> [JQ]
デジタルデータソリューションと包括的業務提携。
△クオールHD <3034>
3.08%を上限に自社株買いを実施。
△アイピーエス <4390> [東証M]
マニラ首都圏の高架鉄道MRT3号線に5G携帯電話の基地局設置へ。
△レアジョブ <6096> [東証M]
子会社とNTT西日本が協業で合意。
△ツガミ <6101>
100万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△Jディスプレ <6740>
「アップルが経営支援に意欲」との報道。
△EMネットJ <7036> [東証M]
未定だった今期配当は5円増配。
△アルー <7043> [東証M]
4万2200株を上限とする自社株買いを実施へ。
△菱洋エレク <8068>
台湾シトロニクス製品の日本販売を開始。
△野村 <8604>
8.6%を上限に自社株買いを実施。
▼スシローGH <3563>
元気寿司 <9828> との経営統合に向けた協議を中止。
▼アイオデータ <6916>
今期経常を25%下方修正。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)三桜工 <6584> 、(2)クボテック <7709> 、(3)クオールHD <3034> 、(4)サニックス <4651> 、(5)Jディスプレ <6740> 、(6)野村 <8604> 、(7)Jマテリアル <6055> 、(8)ダイト <4577> 、(9)ルネサス <6723> 、(10)MARUWA <5344> 。
値下がり率上位10傑は(1)ランド <8918> 、(2)スシローGH <3563> 、(3)エニグモ <3665> 、(4)ハイマクス <4299> 、(5)元気寿司 <9828> 、(6)ダイドー <3205> 、(7)DLE <3686> 、(8)ADワークス <3250> 、(9)キムラタン <8107> 、(10)エイトレッド <3969> 。
【大引け】
日経平均は前日比361.16円(1.72%)高の2万1333.87円。TOPIXは前日比26.60(1.74%)高の1555.27。出来高は概算で11億6763万株。東証1部の値上がり銘柄数は1910、値下がり銘柄数は187となった。日経ジャスダック平均は3382.86円(15.53円高)。
[2019年6月19日]
株探ニュース