話題株ピックアップ【夕刊】(1):ウエルシア、千代建、三菱UFJ
■ウエルシア <3141> 4,825円 +285 円 (+6.3%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
ウエルシアホールディングス <3141> が急伸。5日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比30.6%増の88.2億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ドラッグストアの出店拡大や化粧品専門店MASAYAの買収効果、調剤併設店舗の増加などで、10.7%の大幅増収を達成したことが寄与。
■トーセイ <8923> 1,065円 +44 円 (+4.3%) 本日終値
トーセイ<8923>が大幅高で年初来高値を更新。前週末5日の取引終了後に発表した第2四半期累計(18年12月~19年5月)連結決算が、売上高344億5200万円(前年同期比5.9%増)、営業利益79億6400万円(同15.6%増)、純利益52億3900万円(同17.7%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。不動産流動化事業で、大規模バリューアップを実施し、リーシングにより全空室から満室稼働にした大型収益ビル(区分所有)を第2四半期に高い利益率で販売したことが業績を牽引。また、不動産開発事業で、「THEパームス調布マノアーガーデン」137戸など新築分譲マンション138戸(前年同期85戸)を販売したことも貢献した。なお、19年11月期通期業績予想は、売上高715億1000万円(前期比16.2%増)、営業利益120億5200万円(同10.8%増)、純利益77億800万円(同12.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■千代田化工建設 <6366> 306円 +10 円 (+3.4%) 本日終値
千代田化工建設<6366>が続伸。この日の午前中、グループ会社の千代田インターナショナル社が米マクダーモット・インターナショナル社とジョイントベンチャーで建設中の米国ルイジアナ州キャメロンLNGプロジェクトに関し、顧客のキャメロンLNGと新たな契約条件で合意に至ったと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の合意は、「第2系列、第3系列建設工事に関するインセンティブボーナス条項の設定」と「今回合意したプロジェクトスケジュールに基づく遅延賠償金起算日の見直し」及び「今回合意した契約納期の遵守確認」に関するもの。キャメロンLNGプロジェクトは追加工事の発生などで千代化の業績悪化の要因ともなっていただけに、新たな契約条件での合意が評価されているようだ。
■サンフロンティア不動産 <8934> 1,112円 +20 円 (+1.8%) 本日終値
サンフロンティア不動産<8934>が高い。前引け後に、世界最大級のホテルチェーンであるマリオットグループとの共同運営ホテル「コートヤード・バイ・マリオット大阪本町」の宿泊予約を15日に開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「コートヤード・バイ・マリオット大阪本町」は、ビジネスの中心地である本町エリアに位置し、大阪有数の観光地である梅田と難波の中間地点に建築中で、10月に開業の予定。コートヤード・バイ・マリオットの世界水準の快適性に加え、大都市にありながらも日本らしさを楽しめる大浴場や露天風呂を備えるなど、ゆったりとした癒しの時間を提供するとしている。
■三菱UFJ <8306> 526.7円 +0.3 円 (+0.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や第一生命ホールディングス<8750>など生保株が堅調。前週末に発表された6月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが事前の市場コンセンサスを大きく上回り、過度な米利下げへの期待感が剥落、米10年債利回りは5日終値ベースで2.037%と再び2%台を上回った。これを受けて、米国事業を展開する日本の大手金融機関にとっても運用環境の改善が期待され、株価面で買い戻す動きにつながった。
■大日本住友製薬 <4506> 1,994円 -109 円 (-5.2%) 本日終値
大日本住友製薬<4506>が大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を2800円から1600円へ引き下げたことが弱材料視された。同証券では、「ラツーダ」の特許延長に伴い現在の利益水準が当面維持される点が評価され、株価は維持されると考えていたが、3月以降、株価は下落基調にある。短期で開発品のカタリストが乏しいこともあり株式市場は「ラツーダ」特許切れ以降の見通しを意識していると考えられるが、これに加えて「ナパブカジン」(抗がん剤)の膵がんの開発中止により見通しが悪化したことからこの傾向は続くと判断したという。
■ベルク <9974> 5,160円 -220 円 (-4.1%) 本日終値
ベルク<9974>が3日続落。5日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高574億400万円(前年同期比5.5%増)、営業利益20億2900万円(同4.5%減)、純利益14億1900万円(同6.9%減)と営業減益で着地したことが嫌気された。期中に1店舗を新規に出店したほか、既存店2店舗の改装を実施し総菜及び簡便商品の拡充などを行ったことで売上高は増加したが、埼玉県寄居町の第1センター改修工事に伴う費用などで販管費が増加し利益を圧迫した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高2309億9600万円(前期比2.4%増)、営業利益100億100万円(同1.9%増)、純利益69億6800万円(同6.0%増)の従来見通しを据え置いている。
■セリア <2782> 2,521円 -54 円 (-2.1%) 本日終値
セリア<2782>が反落。前週末5日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.4%減となり、3カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。客数が同0.6%減とマイナスに転じたことに加えて、客単価も同1.8%減と下落が続いた。なお、全社売上高は同4.3%増だった。
■コマツ <6301> 2,568円 -24 円 (-0.9%) 本日終値
コマツ<6301>、日立建機<6305>などの建機関連やキーエンス<6861>、ファナック<6954>などのFA関連株が軟調。いずれも中国関連銘柄に位置付けられ、米中貿易協議の動向や中国の経済指標で株価が振らされやすい側面がある。きょうは中国・上海株が一時3%安と大きく値を下げており、これを横にらみに目先筋の売りを誘発している。ただ、外国為替市場では1ドル=108円台前半で推移しており、円高警戒感はひと頃よりも薄れており、輸出採算改善期待から下値を拾う動きもあるようだ。
株探ニュース