話題株ピックアップ【夕刊】(2):HOYA、コジマ、コシダカHD

注目
2019年7月11日 15時17分

■USENHD <9418>  831円  +18 円 (+2.2%)  本日終値

USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が3日続伸。同社は音楽や動画などコンテンツ配信のほか、メディアや格安スマホなど複数の事業を展開し、足もとの業績も好調な推移をみせている。10日取引終了後に発表した19年8月期第3四半期(9~5月)経常利益は52億7900万円となり、通期計画の65億円に対する進捗率が81%に達した。これを評価する買いを呼び込んだ。また、日本経済新聞が同社子会社のU-NEXTと画像処理機器を手掛けるピクセラ<6731>が動画配信で連携すると伝えたことなども株価の刺激材料となった。

■HOYA <7741>  8,155円  +157 円 (+2.0%)  本日終値

HOYA<7741>が3日続伸。東海東京調査センターが10日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を8850円から1万円に引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、半導体ブランクスを牽引役とする情報・通信事業の業績健闘に加え、メガネレンズやコンタクトレンズ専門店などライフケア事業の業績拡大を見込む。また、同社の半導体ブランクスは、ASMLのEUV露光機の出荷台数が順調に増加し、19年よりEUV露光による量産が本格化するため、研究開発用途/量産用途の拡大が期待できるとして、20年3月期の税前利益を前年比11%増の1600億円と予想。21年3月期も同8%増の1720億円と成長を持続すると見込んでいる。

■コジマ <7513>  512円  +7 円 (+1.4%)  本日終値

コジマ <7513> が高い。10日大引け後に発表した19年8月期第3四半期累計(18年9月-19年5月)の経常利益(非連結)が前年同期比74.3%増の46.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。高機能商品の販売促進効果や気温上昇でエアコンの販売が大きく伸びたほか、キャリアの料金プラン変更に伴う駆け込み需要を追い風に携帯電話も好調だった。また、パソコンはWindows7のサポート終了に伴う買い替え需要を取り込んだ。併せて、発行済み株数の0.39%にあたる30万株(金額で1.6億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■フィックスターズ <3687>  1,978円  +3 円 (+0.2%)  本日終値

フィックスターズ<3687>が続伸。午前9時ごろ、慶応義塾大学医学部外科学教室・林田哲専任講師との共同研究で、日本初の人工知能(AI)を用いた乳房超音波検査リアルタイム解析システムの開発を行っていると発表しており、これが好材料視された。今回の共同研究では、解析システムの画像認識に深層学習を用い、高速かつ高精度に腫瘍を認識するほか、慶応大学医学部が持つ乳がんの診断データを学習データとすることで、より高い精度での診察を行えるようにし、乳房超音波所見の見落としを削減するのが狙い。また、同研究について、共同研究者の林田哲氏が7月11日から13日に開催される第27回日本乳癌学会学術総会内のシンポジウムで発表するとしている。

■ヘリオス <4593>  1,561円  -150 円 (-8.8%)  本日終値

ヘリオス<4593>が急落。同社は10日取引終了後、海外公募とユーロ円建て転換社債(CB)型新株予約権付社債の発行を発表。同時にニコン<7731>との業務・資本提携を拡大するとともに同社を割当先とする第2回転換社債(CB)型新株予約権付社債の発行を明らかにした。この日は、このファイナンスに伴う1株当たり利益の希薄化を懸念した売りが膨らんだ。海外公募の発行価格は1株につき1540円、ユーロ円CBの転換価格は1771円で決まった。海外公募とユーロ円CB、第2回CBにより約120億円を調達、新薬の開発などに充てる。

■ノーリツ <5943>  1,272円  -66 円 (-4.9%)  本日終値  東証1部 下落率7位

ノーリツ<5943>が反落。10日の取引終了後、19年12月期連結業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は2145億円から2030億円(前期比3.3%減)へ見直したほか、営業利益は53億円から15億円(同68.8%減)、純利益は38億円から11億円(同81.0%減)へ修正した。国内事業で温水機器の取り換え需要が大幅に減少しているほか、海外事業で中国市況に停滞が生じたことなどが響く。なお、同社では株主還元方針を連結ベースの還元性向50%をメドとしているが、今期は総還元額を期初に公表した最終利益38億円の50%を下限とする方針であり、業績悪化に伴う大幅な株主還元の落ち込みは避ける姿勢を示している。

■コシダカHD <2157>  1,532円  -75 円 (-4.7%)  本日終値  東証1部 下落率9位

コシダカホールディングス<2157>は大幅反落。10日の取引終了後、19年8月期連結業績予想について、売上高を660億4400万円から661億2400万円(前期比7.0%増)へ、営業利益を93億4500万円から98億400万円(同24.8%増)へ、純利益を52億500万円から60億7100万円(同37.1%増)へ上方修正したが、想定内の数字だったことから材料出尽くし感が強まり、利益確定売りに押された。カラオケセグメントで、駅前・繁華街を中心とした積極的な新規出店に加えて、既存店の店舗ごとの収益性を重視して、大胆なスクラップ&ビルドを実施。これにより、売上高・利益が計画を上回る見込みであることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(18年9月~19年5月)決算は、売上高491億3300万円(前年同期比7.4%増)、営業利益76億1900万円(同37.3%増)、純利益49億7700万円(同58.5%増)だった。

■東京個別指導学院 <4745>  930円  -25 円 (-2.6%)  本日終値

東京個別指導学院<4745>が4日続落。10日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)単独決算が、売上高37億8600万円(前年同期比2.9%増)、営業損益6億7900万円の赤字(前年同期6億2000万円の赤字)、最終損益4億9700万円の赤字(同4億3000万円の赤字)と赤字幅が拡大したことが嫌気された。在籍生徒数の増加により授業料収入が増収となり、全体の売上高を押し上げたものの、売上高の増加に伴い講師給与がやや上昇したことが損益悪化につながった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,865円  -43 円 (-0.6%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、SUBARU<7270>、ホンダ<7267>など自動車株が軟調推移。前日のパウエルFRB議長の下院委員会での議会証言では金融緩和に前向きな姿勢が確認され、7月末のFOMCではマーケットの思惑通りに利下げが行われる可能性が高まった。ここ2%台を回復しなお上昇含みだった米10年債利回りも前日は4日ぶり反落に転じ、外国為替市場では日米金利差縮小思惑の再燃でドルが売られた。足もとは1ドル=108円台近辺の円高に振れており、自動車セクターは輸出採算悪化への警戒感から売りが優勢となっている。

■モブキャスト <3664>  361円  +80 円 (+28.5%) ストップ高   本日終値

モブキャストホールディングス<3664>がストップ高。この日の朝方、子会社モブキャストゲームスがスマートフォン向け新作ゲームの新規プロジェクトを開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。新規プロジェクトは、人気アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」を含む「エヴァンゲリオンシリーズ」を題材としたスマホ向け新作ゲームで、20年に配信を開始する予定。モブキャストゲームスをはじめとする製作委員会方式で推進され、ゲームの概要や配信エリアなど具体的な内容は今後順次発表する予定だが、スマホ向けゲームにとどまらない“新しい遊び”をユーザーに届けるとしている。

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