【投資部門別売買動向】海外勢は9週ぶり買い越す一方、個人が一手売り (7月1週)
●海外勢が9週ぶりに買い越し、信託銀は2週連続で大量買い越す一方、個人が一手売り
東証が11日に発表した7月第1週(1日~5日)の投資部門別売買動向によると、米中貿易協議の再開と米株最高値の更新を受けてリスクオンの動きが強まり日経平均株価が前週末比470円高の2万1746円と大幅に5週続伸したこの週は、年金基金の売買動向などを映すとされる信託銀行部門が2週連続で買い越した。買越額は1772億円と前週の2587億円から縮小したものの、高水準が続いた。インデックスファンドが配当金を再投資したことが買い越しを大きく膨らませているようだ。海外投資家が9週ぶりに買い越しに転じ、買越額は449億円だった。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計で2週ぶりに買い越し、買越額は1618億円。現物と先物の合算買越額は2067億円となった。自社株買いが中心とみられる事業法人部門も2週ぶりに買い越し、買越額は942億円だった。
一方、個人投資家は2週ぶりに売り越し、売越額は3072億円と4月3週以来およそ2ヵ月ぶりの大きさとなり、ほぼ一手売りだった。相場上昇に伴い利益確定売りに動いたようだ。
相場上昇が続く中、海外投資家が9週ぶりに買い越し、信託銀行は2週連続で大規模に買い越す一方、個人投資家が一手に売りに回った。
■投資部門別売買代金差額 (7月1日~5日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全49社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
7月 ―――
第1週 449 1,772 ▲3,072 [ ▲2,559 ▲513 ] 21,746円 ( +470 円)
6月 ―――
第4週 ▲5 2,587 16 [ ▲47 63 ] 21,275円 ( +17 円)
第3週 ▲1,125 ▲234 ▲890 [ ▲738 ▲152 ] 21,258円 ( +141 円)
第2週 ▲1,992 328 ▲757 [ ▲773 16 ] 21,116円 ( +232 円)
第1週 ▲1,143 153 ▲971 [ ▲459 ▲512 ] 20,884円 ( +283 円)
5月 ―――
第4週 ▲2,838 692 1,122 [ 476 646 ] 20,601円 ( -516 円)
第3週 ▲799 ▲424 585 [ 15 569 ] 21,117円 ( -132 円)
第2週 ▲1,173 56 ▲397 [ ▲668 270 ] 21,250円 ( -94 円)
第1週 ▲191 ▲659 3,690 [ 1,820 1,869 ] 21,344円 ( -913 円)
4月 ―――
第4週 3,079 ▲436 ▲419 [ ▲1,107 688 ] 22,258円 ( +58 円)
第3週 5,534 239 ▲3,117 [ ▲2,607 ▲509 ] 22,200円 ( +330 円)
第2週 1,214 343 ▲45 [ ▲689 643 ] 21,870円 ( +63 円)
第1週 6,227 617 ▲5,576 [ ▲4,032 ▲1,543 ] 21,807円 ( +601 円)
3月 ―――
第4週 ▲744 49 742 [ 747 ▲4 ] 21,205円 ( -421 円)
第3週 ▲3,785 ▲328 ▲60 [ 109 ▲169 ] 21,627円 ( +176 円)
第2週 ▲5,061 ▲796 ▲1,280 [ ▲1,157 ▲123 ] 21,450円 ( +425 円)
第1週 ▲5,688 ▲424 1,779 [ 769 1,009 ] 21,025円 ( -577 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース