日経平均は大幅に7日続伸、米金利上昇で円安・株高続き21500円台回復/相場概況
日経平均は大幅に7日続伸。10日の米国市場でNYダウは5日続伸し、73ドル高となった。12日の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に持ち高調整の売りも出たが、中国政府が条件付きで米農産物を購入する方針と報じられ、米中協議進展への期待が相場を押し上げた。また米長期金利の上昇とともに円安が進み、本日の日経平均は74円高からスタート。寄り付き後も円相場が1ドル=107円台後半まで下落したことなどから日経平均は上げ幅を広げ、後場には一時21619.21円(前日比227.11円高)まで上昇した。
大引けの日経平均は前日比205.66円高の21597.76円となった。8月1日以来、およそ1カ月ぶりに21500円台を回復。また7日続伸はおよそ9カ月ぶり。東証1部の売買高は16億8549万株、売買代金は2兆7371億円に膨らんだ。業種別では、鉱業、証券、銀行業が上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは不動産業とその他製品の2業種のみだった。東証1部の値上がり銘柄は全体の86%、対して値下がり銘柄は12%となった。
個別では、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株が前日同様に大きく上昇。米長期金利の上昇で割安株(バリュー株)への資金シフトが続いた。第一生命HD<8750>やりそなHD<8308>は6%高。また再編の思惑も加わり、東証1部上昇率上位には地銀株が目立った。その他、売買代金上位ではトヨタ自<7203>、ソニー<6758>、村田製<6981>などが堅調。前日に決算発表したサムコ<6387>が買い気配のままストップ高比例配分となり、ノムラシステム<3940>は連日でストップ高を付けた。一方、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、第一三共<4568>などがさえない。ただ第一三共などは売り先行後に下げ渋った。丹青社<9743>など決算発表銘柄の一角は材料出尽くし感から売り優勢。シーイーシー<9692>は朝高後に値を崩し、ファイバーゲート<9450>などとともに東証1部下落率上位に顔を出した。
《HK》
提供:フィスコ