話題株ピックアップ【夕刊】(2):シャープ、ニトリHD、安川電

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2019年9月25日 15時15分

■シャープ <6753>  1,166円  -80 円 (-6.4%)  本日終値  東証1部 下落率4位

シャープ<6753>が急落。SMBC日興証券は24日、同社株の投資評価「3」を継続するとともに、目標株価を1900円から700円に引き下げた。「鴻海のグループ力を、環境の悪化が上回る局面か」と指摘している。同社は16年8月に鴻海のグループ傘下に入り業績はV字回復を果たしたが、足もとでは経営努力を上回る震度で同社を取り巻く事業環境が悪化している、ことを警戒している。ディスプレイやデバイス事業でのリスクを取り巻く環境の悪化を考慮し、20年3月期の連結営業利益は従来予想の800億円から550億円に下方修正したほか、21年3月期の同利益も800億円から450億円に見直している。

■あさひ <3333>  1,210円  -60 円 (-4.7%)  本日終値  東証1部 下落率10位

あさひ<3333>は反落。24日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)単独業績が、売上高340億4700万円(前年同期比0.4%増)、営業利益37億9500万円(同10.8%減)、純利益26億1800万円(同9.4%減)と減益で着地し、また、従来予想の営業利益45億1800万円を下回ったことが嫌気された。一般用自転車の販売台数が減少する一方、スポーツサイクルや電動アシスト自転車などが好調だったほか、パーツ・アクセサリーの販売が増加し売上高は微増となったが、天候不順の影響で客数が伸び悩み、既存店売上高が前年同期比1.2%減となったことが響いた。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高612億円(前期比6.5%増)、営業利益42億円(同7.3%増)、純利益27億円(同14.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ニトリホールディングス <9843>  15,720円  -660 円 (-4.0%)  本日終値

ニトリホールディングス<9843>は反落。24日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の国内売上高で、既存店売上高は前年同月比19.5%増と2ケタ増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったが、きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2019年3~8月期は連結営業利益が前年同期比2%減の550億円前後だったようだ」と報じられており、これを嫌気した売りが出たようだ。記事によると、減益は改装などの店舗投資の増加が要因という。ただ、従来は同531億円を見込んでおり、従来予想は上回るとの観測となっている。なお、9月度は「ニトリFun!ウィーク」及び「オーダーカーテンキャンペーン」を実施したことや消費税増税前の駆け込み需要により、ソファやマットレスをはじめとした家具及びカーテンなどのウィンドウカバリングが堅調に推移した。

■日本オラクル <4716>  9,280円  -390 円 (-4.0%)  本日終値

日本オラクル<4716>は続落。IoTなどの進展を背景に企業のIT投資需要が高まっており、5月に東京地区データセンターを開設するなどクラウドサービス&ライセンスサポートを中心に業績が好調。24日取引終了後に発表された20年5月第1四半期(6~8月)単独業績は、売上高が前年同期比4.1%増の475億500万円、営業利益が同5.1%増の142億4900万円と増収増益を確保した。ただ、株価は6月末を起点に水準を切り上げてきたこともあり、材料出尽くし感から利益確定売りが表面化している。

■JSR <4185>  1,735円  -61 円 (-3.4%)  本日終値

JSR<4185>が反落。SMBC日興証券が24日付で、投資評価「3」を継続しつつ、目標株価を1700円から1550円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。ディスプレー材料と半導体材料の数量前提の引き下げ、円高方向への為替前提の見直しなどで、同証券の20年3月期の営業利益予想を440億円から370億円へ、21年3月期を同500億円から395億円へ引き下げた。また、ライフサイエンス事業の利益貢献拡大には時間を要するとの見方に変更はないとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  4,436円  -104 円 (-2.3%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が続落。全体相場が軟化しているが、日経平均寄与度の高い同社株の下げが少なからず影響を与えている。同社はシェアオフィス大手「ウィーワーク」を手掛けるウィーカンパニーズの最大の出資者だが、このウィーカンパニーズのニューマンCEOが退任することが発表され、これを嫌気する形で売りがかさんでいる。市場では「ウィーカンパニーズの赤字経営に対する懸念が膨らんでいる。万が一上場できない場合、ソフトバンクグループがその負担を被ることになり、今回のCEO退任は見た目よりも根が深い。シェアオフィス業界自体もFRBが注意喚起を促すなど警戒ムードが出ており、(ソフトバンクにとっても)風向きが悪くなっている」(国内証券マーケットアナリスト)という。なお、ソフトバンクグループの売買代金は全上場企業の中で第2位。

■安川電機 <6506>  3,895円  -75 円 (-1.9%)  本日終値

安川電機<6506>、ファナック<6954>、キーエンス<6861>などFA関連株が売られた。国連総会でのトランプ米大統領の演説で米中対立への懸念が再燃しており、これが株式市場に逆風となっている。米中貿易摩擦の長期化が世界的な景気減速にもつながることへの警戒感が改めて浮上、中国向け売上比率の高い機械セクターに売り圧力が強い。

■日東電工 <6988>  5,231円  -91 円 (-1.7%)  本日終値

日東電工<6988>が6日続落。SMBC日興証券が投資評価を「2」から「3」とし、目標株価を8800円から5100円に引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、第1四半期までの実績を反映したほか、インダストリアルテープの収益性向上の遅れ、大型液晶パネル超供給過剰の影響を予想に織り込んだこと、更に核酸医薬の一株当たり企業価値を引き下げたことなどから、21年3月期まで3期連続の減益となる可能性が高くなったと指摘。20年3月期の営業利益予想を968億円から742億円へ、21年3月期を同1082億円から692億円へ引き下げている。

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