話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、コマツ、アトラ

注目
2019年10月2日 15時17分

■ソフトバンクグループ <9984>  4,200円  -115 円 (-2.7%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が下落歩調を強めている。前日は押し目買いにいったん下げ止まったが上げ幅はわずかで、きょうは改めて売り直され株式分割後の安値を更新した。市場では「同社が出資する米シェアオフィス大手のウィーワークの上場申請取り下げで、目算が大きく狂った。ウィーワークに限らず、ビジョン・ファンドで投資する企業は未上場企業であっても評価額が下がっているとの見方が強まっており、これまでの(ファンドの)成長イメージが剥落している」(国内証券アナリスト)という指摘が出ており、個人投資家の見切り売りを誘発しているもよう。同社は日経平均寄与度の高い銘柄であり、全体指数に与える影響も警戒され始めた。

■椿本チエイン <6371>  3,385円  -80 円 (-2.3%)  本日終値

椿本チエイン<6371>は反落。SMBC日興証券が1日付で投資判断「2」を継続しつつ、目標株価を4200円から3500円へ引き下げたことが弱材料視されているようだ。同証券では同社の事業環境は自動車向け、非自動車向けともに厳しく、20年3月期の連結営業利益は会社側計画を下回ると予想。21年3月期もチェーンや精機事業が連動する設備投資の改善は限定的で、自動車販売も横ばい圏の前提とし、連結営業利益は前期比4%増にとどまると予想。利益の本格的な改善は自動車部品事業の工場の立ち上げ費用が減少し、新規案件の納入開始により欧州工場などの稼働率が上昇してくるとみられる22年3月期以降と考えている。設備投資マインドの鈍化や自動車販売の低迷など外部環境の悪化、マテハン事業の追加コストの継続、為替前提の見直しから20年3月期の連結営業利益予想を204億円から170億円へ下方修正している。

■コマツ <6301>  2,426.5円  -57 円 (-2.3%)  本日終値

コマツ<6301>、日立建機<6305>など建機株が軟調。前日発表された米ISM製造業景況感指数が予想以上の落ち込みとなり米景気後退に対する警戒感が高まった。米中摩擦問題の影響が出ている形で、世界経済の先行きに対する不透明感も改めて意識されている。前日の米国株市場ではキャタピラーが3%を超える下げとなっており、東京市場も世界景気敏感株の建機セクターは逆風が強い。

■ファナック <6954>  20,005円  -455 円 (-2.2%)  本日終値

ファナック<6954>、SMC<6273>、安川電機<6506>など設備投資関連株に安いものが目立つ。前日発表された米ISM製造業景況感指数が予想以上に悪かったことで、米景気後退への思惑が改めて意識され、米国株市場は大きく値を下げた。これは米中貿易摩擦の影響が大きいとみられ、中国を含め世界景気全体へのネガティブな思惑にもつながっている。そうしたなか、機械セクターは世界景気敏感株として売り優勢の展開を強いられている。

■国際石油開発帝石 <1605>  975.6円  -14.7 円 (-1.5%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、JXTGホールディングス<5020>などが安い。世界景気が先行き減速することへの懸念を背景に、前日のWTI原油先物価格が45セント安の1バレル=53ドル62セントと6日続落。米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られており、この流れが東京市場にも波及している。原油価格と株価連動性の高い資源開発関連や石油株に売り優勢となった。

■三菱UFJ <8306>  550円  -2.8 円 (-0.5%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が安い。1日の米債券市場で10年債利回りが0.029%低い1.637%に低下。9月の米ISM製造業景況感指数が47.8と市場予想(50.1)を大幅に下回り、10年ぶりの水準に落ち込んだことが警戒された。これを受け、利ザヤ縮小懸念から米市場ではバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなどの銀行株が下落。この流れが東京市場にも波及し、三菱UFJなどメガバンクが売り先行となった。

■EAJ <6063>  1,315円  +300 円 (+29.6%) ストップ高   本日終値

日本エマージェンシーアシスタンス<6063>がストップ高。同社は1日、厚生労働省から「医療機関における外国人対応に資する夜間・休日ワンストップ窓口事業」の実施事業者に選定されたと発表。これが材料視されているようだ。今回受託した業務は、都道府県が独自に対応体制を準備することが難しい平日の夜間と休日の窓口業務を全国規模で担い、都道府県の窓口事業を補完するもの。同社ではこれを機に、その他各機関への外国人患者対応などのサービス事業を更に大きく展開するとしている。

■アトラ <6029>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

アトラ<6029>が急騰。東京証券取引所は1日の取引終了後、同社株を東証1部から同2部へ指定替えする猶予期間から解除すると発表した。9月の時価総額が上場廃止基準に定める所要額(20億円)以上となったため。同社は8月末の時価総額が20億円未満となり、上場廃止猶予期間に入っていた。

■アプリックス <3727>  291円  +44 円 (+17.8%)  本日終値

アプリックス<3727>が急騰。同社は1日取引終了後、子会社スマートモバイルコミュニケーションズが次世代通信技術のクラウドSIMを使用する新サービス「めっちゃWiFi」の提供を開始することを発表、これを材料視する短期資金の買いを呼び込んだ。

■シノプス <4428>  3,030円  +456 円 (+17.7%)  本日終値

シノプス<4428>が急反発。1日大引け後、エイジス<4659>と棚卸サービスで業務提携すると発表しており、これを好感する買いが向かった。今回の業務提携を通じ、小売業の棚卸から発注まで全てを自動化するワンストップ自動発注サービス「sinops-BPO」の提供を目指す。両社の強みを組み合わせ、自動発注サービスと店頭作業を一体化した新サービスを開発するほか、人手不足の解消とロス削減の同時実現、ITと人的リソースを組み合わせた定期巡回型の賞味期限チェックによる食品ロスの削減などの効果を狙うとしている。

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