【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─“不思議の株高”で注目すべき証券株!
「“不思議の株高”で注目すべき証券株!」
●AI・半導体関連への買い出動の条件とは
「トレンド・イズ・フレンド」。この投資名言を重視しておられる方も多いのではないだろうか。もちろん、私も重視どころか信じている者の一人だ。過去、トレンドに逆らってみたこともある。しかし、結果は思わしくないどころか、幾度も大怪我をした。そのため、トレンドのウォッチを常に心掛けているのだが、最近大いに気になるのが、日経平均株価の25日移動平均線のトレンドだ。7月17日の大幅下落の日から緩やかに下降に転じており、いまも回復の兆しが見えない。それに対し、TOPIX(東証株価指数)の25日線は明らかに上昇トレンドをキープしている。
この違いはもちろん、日経平均株価を主導するAI(人工知能)・ 半導体関連株の変調がもたらしたもの。こういうことになるが、それにしても日経平均株価の下落ぶりは極端すぎる。TOPIXの日足が25日線をわずかに下回る程度でとどまっているのに対し、日経平均株価は25日線から大きく下方に乖離し、75日線付近まで下げてしまっている。
75日線を基準に投資している人から見ると、これは反発直前の状態に見えるだろう。しかし、私は25日線を基準にしているため、日経平均株価をリードしてきたAI・半導体関連株にはいまのところ手を出さない。いや、出せない。キオクシアホールディングス <285A> [東証P]が急落し、魅力的な水準になったとしてもだ。同社株、そして日経平均株価の25日線のトレンドがともに上向くか、少なくとも傾きが水平に戻るまでは眺めているだけにする。
●逆風に抗って上昇基調を保つ証券株
それでもいっこうに構わない。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]などメガバンクをはじめとする金融株を見ると、多くは上昇基調をキープし、新値を更新したりしているからだ。それらの中には 証券株も入っている。これは私にいわせると少々不思議な現象だ。なぜかって? いまは米イラン戦争が終結に向かうどころか、再び緊張の度を高めているし、東京市場をリードしてきたAI・半導体関連株も不安定な動きになっている。そのため、市場全体のムードは、はっきり言って芳しくない。SNSを見てもネガティブな投稿が多い。それにもかかわらず、証券株が新値を更新したりしている。AI・半導体関連株のような派手さはないものの、地道な値動きの銘柄に対する市場の信頼感は生き続けている。こういうことになるのだろう。
そこで、今回は証券株に注目したい。具体的には、まずは松井証券 <8628> [東証P]だ。 ネット証券のパイオニア企業であり、投資経験が豊富な顧客が多い印象がある。こうした顧客は株式市場の流れが変わりつつあると見ると、新たな銘柄、テーマへと乗り換える先駆性に優れているため、顧客口座の毀損率は非常に低いと見てよい。株価は目先かなり上げたので一服はあろうが、その後はまた続伸が見込める。
続いて岡三証券グループ <8609> [東証P]だ。中堅証券の証券ジャパンを傘下に持ち、富裕層向けファンドラップへの資金流入が好調と報じられている。ネット証券をSBI証券に譲渡するなど積極策を推進中で、今後の成長が見込め、株も期待が持てる。
伝統的に中小型株に強いという評価が定着しているのが、いちよし証券 <8624> [東証P]。それがファンドラップの信頼性を高めていると見てよく、富裕層が離れない点は高く評価できる。株価はやや騰勢が弱いが、続伸トレンドは継続と見る。
中京地区を地盤に富裕層をがっちり固めているのは、東海東京フィナンシャル・ホールディングス <8616> [東証P]。源流は東海銀行であり、名古屋を中心とする地域密着型の営業で伸びてきただけに、いまも中部、東海地域の富裕層からの信頼が厚い。株価もそれを評価した動きが続きそうだ。
最後に、野村ホールディングス <8604> [東証P]を。国内最大手だけにオールラウンドプレーヤーとして国内だけでなく、海外の評価も高い。「証券株にも投資しておこう」という投資なら野村でよい。
2026年7月24日 記
株探ニュース