話題株ピックアップ【夕刊】(3):任天堂、トヨタ、三井E&S
■任天堂 <7974> 42,730円 +1,230 円 (+3.0%) 本日終値
任天堂<7974>が商いを伴い大幅高、9月19日につけた年初来高値を更新し4万3000円台に歩を進める場面があった。売買代金はNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>も上回り、全市場を通じてトップとなった。家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が好調で収益を牽引しているほか、「スイッチライト」の投入効果も加わり、自社タイトルなどを軸にソフト販売本数の拡大が利益の伸びに反映されている。20年3月期上期は営業利益が前年同期比53%増の942億2200万円と急拡大しており、通期計画の2600億円(前期比4%増)は上振れの可能性が高いとみられている。
■トヨタ自動車 <7203> 7,648円 +97 円 (+1.3%) 本日終値
自動車株が高い。トヨタ自動車<7203>が続伸し年初来高値を更新しているほか、ホンダ<7267>やマツダ<7261>も値を上げた。4日の米株式市場でNYダウが約3カ月半ぶりに最高値を更新し、リスクオン姿勢が強まる中、為替市場では1ドル=108円70銭前後と先週末に比べ大幅な円安が進んでいることも自動車株への買い要因となっている。トヨタは7日に決算発表を予定しており、その内容も関心を集めている。
■三井E&S <7003> 870円 -240 円 (-21.6%) 一時ストップ安 本日終値 東証1部 下落率トップ
1日に業績修正を発表。「今期最終を一転赤字に下方修正、対純資産で31%の赤字」が嫌気された。
三井E&Sホールディングス <7003> が11月1日大引け後(16:00)に業績修正を発表。20年3月期の連結最終損益を従来予想の30億円の黒字→880億円の赤字(前期は695億円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。赤字額は前期末の純資産を31.4%毀損する規模となった。
■三井海洋開発 <6269> 2,428円 -500 円 (-17.1%) ストップ安 本日終値 東証1部 下落率2位
三井海洋開発<6269>に売りが殺到、株価はストップ安。1日大引け後、19年12月期の連結営業損益予想を従来の80億円の黒字から60億円の赤字に下方修正したことが嫌気された。新規プロジェクトの受注が予定より遅れ、売上高が計画を14.9%も下回ることが響く。また、受注工事損失引当金を計上することも下振れの要因となる。なお、三井海洋の業績悪化などを踏まえ、20年3月期の営業損益予想を一転赤字に下方修正した親会社の三井E&Sホールディングス<7003>も一時ストップ安と急落している。
■アシックス <7936> 1,676円 -207 円 (-11.0%) 本日終値 東証1部 下落率3位
1日に決算を発表。「1-9月期(3Q累計)経常は4%減益・通期計画を超過」が嫌気された。
アシックス <7936> が11月1日大引け後(15:00)に決算を発表。19年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比3.8%減の131億円に減り、通期計画の125億円に対する進捗率が104.9%とすでに上回ったが、4年平均の127.4%を下回った。
■コニカミノルタ <4902> 710円 -86 円 (-10.8%) 本日終値 東証1部 下落率4位
1日に決算を発表。「今期最終を80%下方修正」が嫌気された。
コニカミノルタ <4902> が11月1日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比99.5%減の1億円に大きく落ち込んだ。併せて、通期の同利益を従来予想の375億円→75億円(前期は417億円)に80.0%下方修正し、減益率が10.1%減→82.0%減に拡大する見通しとなった。
■TIS <3626> 6,310円 -310 円 (-4.7%) 本日終値
TIS<3626>が4日ぶりに反落した。同社は独立系情報サービスを展開しているが、足もとエネルギー系や製造業系の根幹先顧客をはじめ、幅広い業種におけるIT投資のニーズを捉え、収益拡大している。前週末1日の取引終了後、20年3月期業績予想の上方修正を発表した。売上高を4250億円から4360億円(前期比3.6%増)へ、営業利益を400億円から420億円(同10.4%増)へ、最終利益を271億円から288億円(同10.6%増)へそれぞれ増額した。ただ、こうした好調な業績を織り込み、株価が前週末までに年初来高値圏で推移しているだけに、きょうは利益確定売りが先行した形だ。
■日本パレットプール <4690> 2,361円 +399 円 (+20.3%) 一時ストップ高 本日終値
1日に業績修正を発表。「今期経常を一転24%増益に上方修正」が好感された。
日本パレットプール <4690> [JQ] が11月1日大引け後(15:00)に業績修正を発表。20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の2.5億円→4.5億円(前期は3.6億円)に82.4%上方修正し、一転して23.9%増益見通しとなった。
■フライト <3753> 890円 +150 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
フライト <3753> [東証2]がストップ高。1日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の3億9000万円→5億円に28.2%上方修正したことが買い材料視された。保守的に見積もっていた多機能モバイル決済端末「Incredist Premium」の販売が想定より伸び、売上高が計画を17.6%も上回ることが利益を押し上げる。
■ダイトーケミックス <4366> 481円 +80 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
ダイトーケミックス<4366>がカイ気配のまま水準を切り上げ、ストップ高の481円に買われる人気となった。感光材料でシェアトップを誇り、特に世界的な半導体市況の回復を背景に半導体向けの需要回復に期待が募っている。ここ半導体関連の中低位株が相次いで人気化するなか、急騰習性のある同社株にも物色の矛先が向いた。なお、足もとの業績は改善傾向にあり、20年3月期の営業利益は会社側従来計画の5億円から5億5000万円に上方修正している。
■不二硝子 <5212> 650円 +100 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
不二硝子 <5212> [JQ]がストップ高。1日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の5000万円→1億1000万円に2.2倍上方修正。従来の2.0%減益予想から一転して2.2倍増益見通しとなったことが買い材料視された。医療用ガラスの受注が堅調に推移するなか、労務費の減少や稼働率・製造歩留まりの向上、経費削減の進展で採算が大きく上向く。
■FRACTALE <3750> 691円 +100 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
FRACTALE<3750>がストップ高。同社は1日取引終了後に、子会社のサイトリ・セラピューティクスが疼痛及び線維症の調整において脂肪組織由来再生(幹)細胞を用いた治療方法に関する技術について、国内で特許査定を取得したと発表。これが材料視されたようだ。一方、同日に発表した20年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が1億3800万円(前年同期比92.1%減)、営業利益が2900万円(同88.3%減)で着地。保有不動産の売却が上半期から下半期にずれ込んだことなどが影響した。なお、通期業績予想は売上高28億円(前期比45.5%増)、営業利益4億4000万円(同50.0%増)とする従来計画を据え置いている。
●ストップ高銘柄
ヒーハイスト精工 <6433> 450円 +80 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値
松尾電機 <6969> 524円 +80 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
セルソース <4880> 10,290円 +1,500 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
など、10銘柄
●ストップ安銘柄
フレアス <7062> 1,397円 -400 円 (-22.3%) ストップ安 本日終値
EduLab <4427> 4,190円 -700 円 (-14.3%) ストップ安 本日終値
など、3銘柄
株探ニュース