前場に注目すべき3つのポイント~ホンダの値動きでセンチメントを測る

市況
2019年11月11日 8時42分

11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ホンダの値動きでセンチメントを測る

■前場の注目材料:ホンダ、20/3期下方修正 営業利益5%減の6900億円に

■新聞休刊日のため休信

■ホンダの値動きでセンチメントを測る

11日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが6ドル高と小幅に上昇。トランプ米大統領は中国に対する関税を完全に撤回することに、米国は同意していないと述べた。米中貿易合意をまとめるために米国が関税で譲歩するとの期待は、この発言で薄れる格好となった。米政権内部で中国への追加関税撤廃に反対する見方もあり、利益確定の流れが優勢となっていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の23470円。円相場は1ドル109円20銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から底堅い展開が見込まれるが、決算発表がピークを迎えていることもあり、上値追いの流れにはなりづらいだろう。その為、決算を手掛かりとした物色が中心になりやすく、高安まちまちの展開の中で、インデックス売買に振らされやすい相場展開になりそうだ。

センチメントを測るうえで、ホンダ<7267>の動向が注目されそうである。2020年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は従来の7700億円から前期比5%減の6900億円に修正。純利益見通しは前期比6%減の5750億円と従来予想より700億円引き下げ、減益予想となった。一方、発行済み株式総数(自己株を除く)の1.9%に相当する3300万株、1000億円を上限とする自社株買いを発表しており、これを材料視してくるかが注目されよう。

また、概ね主力処の決算は通過してきており、今週は中小型株の決算が本格化する。決算がアク抜け的な動きにつながるようだと、相対的に出遅れている中小型株への見直しの流れも意識されてくることになりそうだ。先週はメルカリ<4385>の決算を受けた下落影響があるものの、マザーズ指数の弱い値動きが続いている。個人のセンチメントは依然として不安定といったところであり、センチメント改善を見極めたいところであろう。

また、決算発表がピークを迎える中で決算内容を受けた値動きが目立っているが、ここのところは東証1部の値上がり数と値下がり数が拮抗している状況が多くみられており、バリュー株への見直しといった資金シフトが出てきているようである。金価格が連日で下落するなど安全資産に向かっていた資金の逆流もみられてきており、世界的なバリュー株として位置づけられている日本株への資金流入は継続しそうである。

■ホンダ、20/3期下方修正 営業利益5%減の6900億円に

ホンダ<7267>は2020年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は従来の7700億円から前期比5%減の6900億円に修正。純利益見通しは前期比6%減の5750億円と従来予想より700億円引き下げ、減益予想となった。国内、インドの苦戦で売上高は5%減の15兆500億円と従来予想から6000億円引き下げた。一方、発行済み株式総数(自己株を除く)の1.9%に相当する3300万株、1000億円を上限とする自社株買いを発表。前年実績の621億円を上回り、過去2年と比較して最大規模となる。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(23391.87、+61.55)

・NYダウは上昇(27681.24、+6.44)

・ナスダック総合指数は上昇(8475.31、+40.80)

・シカゴ日経225先物は上昇(23470、大阪比+90)

・1ドル109円10-20銭

・SOX指数は上昇(1736.78、+9.10)

・VIX指数は低下(12.07、-0.66)

・米原油先物は上昇(57.24、+0.09)

・米長期金利は低下

・日銀のETF購入

・株安局面での自社株買い

・新聞休刊日のため休信します。

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 9月機械受注(前月比予想:+0.9%、8月:-2.4%)

・08:50 9月経常収支(予想:+1兆7100億円、8月:+2兆1577億円)

・08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(10月30-31日分)

<海外>

・特になし

《SF》

提供:フィスコ

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